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【長野】長野県で頻発する小規模な地震(2019/10/3〜10/5)
2019/10/3〜10/5にかけて、長野県で小規模な地震が続いています。遡ると9月後半からも長野〜岐阜を中心に、中央構造線と糸魚川・静岡構造線が交差する領域での地震が活発なようです。
このあたりは4つのプレート(ユーラシアプレート、北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレート)の動きで形成されたとされる日本アルプスの西側で地殻活動が活発であるため、多数の断層が存在し複数の火山もあります。
特に10/4〜10/5かけて長野県南部で発生した2度の地震の震源の近くには、2014年に噴火した御嶽山が位置しています。
あの噴火は噴火警戒レベルが「平常を意味する1」の段階で噴火したため、火口付近に居合わせた登山者ら58名が死亡し、日本における戦後最悪の火山災害となったことは記憶に新しいところでしょう。
近年において長野県内で発生した目立った地震としては、2014年の「長野県神城断層地震」や2011年の東日本大震災の翌日に起きた「長野県北部地震」があります。
■長野県神城断層地震
2014/11/22 22:08ごろ、長野県北部・北安曇郡白馬村を震源として発生したM6.7、最大震度6弱の地震です。
神城断層の活動による地震で、46人の負傷者が出ました。
地震学的には、1995年から整備された「高感度地震観測網(Hi-net(ハイネット))」の稼働以降に、活断層と認識されていた断層で発生した初の被害地震となりました。
■長野県北部地震
2011/03/12 03:59ごろ、長野県北部と新潟県中越地方との県境付近で発生した地震。
逆断層型の内陸地殻内地震でM6.7、最大震度6強を観測。
本震に続いてM5以上の2回の余震が2時間内に相次いで発生しました。
この地震によって、死者3人・負傷者は46人にのぼっています。
前述のとおり、このあたりは4つのプレートが重なり合う地殻活動が活発な領域であり、御嶽山噴火のようにほぼ前兆無く大規模な噴火災害が発生した事実があります。
2019年10月の満月〜新月の期間は10/14〜10/28、月の潮汐力は「地球潮汐」とよばれる現象として地表面は1日2回、20〜30cmもの大きさで上下運動を繰り返しており、満月〜新月期は地震が起きやすいとされます。
ちょうど台風19号が発生し、猛烈な勢力で10/12〜10/14の3連休に日本に近付くおそれがあるため、地震だけでなく台風への警戒も怠り無く。
【静岡】静岡県中部で震度3・M4.1(2019/2/8)
2/8に注目した地震は、06:34頃の静岡県中部を震源とする震度3・M4.1のもの。
このあたりを震源とする体感する震度1以上の地震は多くはありませんが、震度2以上に限ると昨2018年は1回、一昨年の2017年も1回でした。2016〜2015年には震度2以上は発生せず、2014年に6回程度です。
この震源よりも西側の中央構造線沿いとなる静岡県西部を震源とする震度2以上の地震のほうが多めのようです。
このあたりは南海トラフ巨大地震の想定震源域内であり、なおかつ「固着域」。特に静岡県中部には強い固着域が存在していますが、この地震が何か特別危険なものであったり、大きな地震の前兆であったりという情報は発表されていません。
特に静岡にお住まいの皆様は、数十年前から来るぞ来るぞと言われ続けていると思いますので、釈迦に説法かとは存じます。
中央構造線などの主要な大規模断層帯沿いでは体感しない規模の小さな地震は連日多数発生しており、これはプレートの動きによる通常のものと捉えて良いかと思います。
2/7に公表された気象庁による「南海トラフ地震に関連する情報(定例)」も通常どおりですので差し迫った危険は無いと言えますが、いつ何どき起きるか判らないのが自然災害。
備えをしっかりした上で、何か起きたときにはすぐに対応できるようにしておきましょう。
【長野】長野で震度1が群発地震化?中央構造線・糸魚川静岡構造線の交差域付近(2018/11/25)
2018/11/23から長野県中部、中央構造線と糸魚川・静岡構造線が交差する領域の西側で発生している連続地震は、この投稿時点では11/25の15:44が最後となっていますが、今後どのように推移しているかが気になるところです。
今年の前半には沖縄近海で数日間に20回以上も地震が連続していたこともありますが、沖縄付近で大きな被害が出るような地震の発生には至りませんでした。
また2018年の秋には東海〜近畿地方において、中央構造線沿いの地震が頻発しています。
ただし、このあたりは前述の通り中央構造線と糸魚川・静岡構造線が交差している領域になり、プレートとしては北米プレートとユーラシアプレートがぶつかり合う場所でもあります。
11/20の国際研究チームによる「2017年メキシコ沖巨大地震がプレート全体を破壊」という発表にもありましたが、プレート境界で発生した大地震により大規模なプレート破壊が実際に起こることが判った今、日本列島全域が4プレートの境界にあることを考えるとこうした小さな地震が群発化した後に大きな地震が発生する可能性も考えられます。
逆に、熊本地震や大阪府北部地震、北海道胆振東部地震などの場合は前兆無しに発生していますので、今後いつどこで大きな地震が起きるかは「神のみぞ知る」と言う他ないという現実もあります。
いつどこで起きても生き残っていればなんとか対応できるように、備えだけは無理のない範囲でしっかりとしておきたいところです。
【岐阜】岐阜県飛騨地方で震度3(2018/10/24)
2018/10/24は午前1時台に沖縄・与論島近海でのM6.3の地震が起きましたが、同じ10/24の16時56分頃に岐阜県飛騨地方で震度3が発生しました。震源の深さは10kmと浅めですが、マグニチュードはM2.9と比較的小規模でした。
今回の震源の西側では今から127年前・明治24年の10月下旬には国内史上最大級の内陸地殻内・直下型地震である「濃尾地震」が発生、震度7・M8という未曾有の巨大地震でした。
このときの死者は7,273名・負傷者17,175名・全壊家屋は14万2177戸を数え、震央近くでは揺れによって山の樹木が全て崩れ落ちたと言われています。当時もっとも死傷者が多かったのは美濃地方で、山崩れが1万箇所弱も発生したとされています。
記録に残る前兆現象として地鳴り・鳴動音・前震活動があったとのことから、震源域の地殻内では群発地震が発生していたとも考えられます。
岐阜県には断層帯が多数存在しますが、すぐ東側には日本列島を走る2大構造線である「中央構造線」と「糸魚川・静岡構造線」が交差する領域があります。
また岐阜県では最大の被害をもたらした濃尾地震の経験を風化させないという観点から、毎年10月28日を「岐阜県地震防災の日」と定め、防災に関する啓蒙をおこなっています。
さて最近、特に今年は例年になくあちこちで大きめの地震が目立つ印象を受けます。特に今年前半は、国内における火山の噴火があちこちで発生したことも記憶に新しいところ。ここ数ヶ月は従来はあまり大きな揺れが無かった場所でも揺れているようです。
【長野】長野県北部での震度3は、中央構造線と糸魚川静岡構造線の交差領域(2018/09/21)
2018年9月21日の9時29分頃、長野県北部で震度3、M3.4の地震がありました。
本州を東西に分ける「糸魚川・静岡構造線」に近い場所であり、かつ、本州を横断する巨大断層帯「中央構造線」と糸魚川・静岡構造線が交差するポイントに若干近くもあります。
今回の震源付近では今年の5/12に震度5弱、M5.2の地震が発生。その後5月はかなり頻発。6〜7月は終息傾向、8/20を最期に起きていませんでしたが、1ヶ月ぶりの発生です。
糸魚川・静岡構造線北端部には「神城断層(長さ約30km)」があり、今から4年前の2014/11/22にはこの断層を震源とした震度6弱が地震が発生。家屋の倒壊などの被害が出ました。この際、神城断層の北側20kmが動いたとされています。
9/21に起きた環太平洋火山帯における大きな地震としては、フィジーでのM5.8とM5.9。そして、沖縄本島近海でも継続して小規模な地震が群発化しているようです。
季節はすっかり秋となり、気温も低い日が増えてきました。万が一の停電時でも暖が取れる手段は早めに備えておきましょう。