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【北海道】根室半島沖で最大震度4, M5.3(2019/05/05)

2019/05/05は早朝にニューギニア付近でM7.1の大地震がありました。こちらは別途お伝えします。 ゴールデンウィーク中に注目した地震は最近増えている北海道沖、根室半島南東沖で5/5に発生したM5.3・最大震度4のもの。5/7には、千島海溝のロシア側でもM5.2が発生しています。 北海道の千島海溝側では最近になって地震が増えてきている印象があります。特に根室半島南東沖での有感地震は2016年以降は年間14〜15回程度ですが、今年は5月上旬で早くも10回程度と頻度が高めです。 千島海溝沿いの広い範囲では、今後30年内にM8〜9クラスの地震の発生が想定されており、発生間隔としてはすでにいつ起きてもおかしくないと言う見かたもあります。 (一部の地震研究者(予言などのオカルトではない)の間では、南海トラフ巨大地震は2030年代半ば以降が危険期ではないか、とも言われています) 千島海溝と日本海溝に沈み込む直前の太平洋プレート(アウターライズ)内では正断層型巨大地震が発生することが指摘されています。(千島海溝側のアウターライズ地震断層は、数は多いものの浅い傾向にあります) アウターライズ地震が起きた場合、陸側の揺れは小さいながらも津波が沿岸部に押し寄せる可能性がありますが、このアウターライズ地震については震源断層の情報が無く想定シナリオ地震が設定できていないのが現状とのこと(JAMSTEC公開資料より超概略)。 津波を伴うM8〜9クラスともなれば個人や家庭で備えるには当然限界があり、それこそ官産民それぞれの粒度で広範囲に渡りキメの細かい備えを連携しながらおこなう必要性がありますが、次の巨大地震が実際に起きるまでにどこまで実現可能なのでしょうか。 まずは個人や家庭レベルで備えた上で、危機感を共有できる人々が地域ごとに連携・共助できるコミュニティ機能を作ることも大切かもしれません。

【北海道】千島海溝沿いで続発する地震(2019/04/28)

2019/04/28は十勝地方南部で深さはあるものの、最大震度4・M5.6と規模の大きな地震がありました。 北海道は4月に入ってから有感地震が続発している印象があります。 2017年12月の政府地震調査委の発表では、北海道の根室沖を中心に今後30年内にM9クラスの巨大地震が発生する切迫性が高く(発生確率最大40%)、仮に発生した場合は沿岸部に20m以上の大津波が押し寄せる可能性があるという予想です。 北海道根室沖を中心とする地震に関しては、発生間隔がおよそ340〜380年周期となっていますが、前回の発生からはすでに400年以上が経過しており、いつ起きてもおかしくないとされています。 自然災害の発生可能性を確率論で見る場合、確率が小さければなんとなく安心・大きければ不安という気持ちになりがちですが、確率論だけに実際にどのエリアにどの程度の被害が起きるかは起きてみなければわかりません。 これはいわゆる「ハザードマップ」などにも言えることで、ご自身がお住まいの地域がハザードマップ上では大きな被害が無いか、被害が小さいとされる場所になっていることによって「正常性バイアス」が働き、実際には命に関わる危険性が生じているのに逃げ遅れるという状況にもなりかねません。 とにかく災害時にはできるだけ正確な情報に耳を傾け、少しでも自分や家族に危険が生じそうな場合は先手を打って避難などの行動に移ることが重要です。 行動した結果、何も起きなければそれでいいのです。行動しないことで命を落とすということだけは、なんとしても避けなければなりません。 ゴールデンウィークということで北海道旅行に行かれている方も多いと思いますが、地震などの災害情報はスマホで簡単にチェックできますので、1日1回程度は確認するようにしてみると良いかもしれませんね。

【国内】今後想定される巨大地震と四国沖の地震空白域(2019/03/15)

3/14深夜から桜島での噴火や、茨城県沖でのM3.8(震度1)があったものの、3/15は概ね静穏な1日のようです(桜島の噴火はおそらく平常通り)。 ここで、米USGSで公開されているデータから日本周辺の過去約100年の震源を見てみると、もはや太平洋沿岸は見えないほどの数になります。 先日の愛媛県南予でのM4.5や紀伊水道でのM5.2に関するニュースなどでは、「南海トラフ巨大地震が迫っている」という話しも報じられてはいますが、国内で地震研究や防災に関わっておられる方の中には 『南海トラフに関しては、まだ慌てるタイミングではない。発生周期的にすでに満期を迎えているのは北海道沖だ』 という見方もあります(※政府公式見解ではありません)。 北海道の十勝沖〜根室沖の千島海溝沿いでは、おおむね340〜380年周期で大地震が発生していますが、前回の発生からすでに400年が過ぎているためです。 今後30年内の発生確立で見ると7%〜40%という数字にはなっていますが、政府地震調査研究推進本部での評価としては「発生は切迫している」となっています。 千島海溝からは離れていますが、北海道では胆振地方東部でも大きな地震があったり、北方領土周辺においても地震が発生していますので、注意と備えだけはしておきたいところです。 南海トラフ周辺に関してUSGSの過去100年の震源データで見ての注目ポイントは、これほどの期間があっても南海トラフより陸側の四国沖にある地震の空白域で、このあたりは固着域に合致します。 固着域以外ではプレートの動き対して相応に地震は発生しているため「ひずみ」自体は蓄積され続けていることになります。 南海トラフ地震に関しては、気象庁から定期的に「南海トラフ地震に関連する情報(定例)」というものが公開され、平常時に比べて大規模地震発生の可能性が高くなった場合は臨時情報が発表されることになっていますので、特に不安になる必要はありませんが、防災用品や避難ルート・ご家族や友人知人との連絡手段の確認などは怠りなく。

【北海道】胆振地方中東部での震度4・M4.7(2018/11/14)

2018/11/14の19時07分頃、北海道・胆振地方中東部で震度4の地震がありましたが、この震源では2018年9月の北海道胆振東部地震以降、長らく余震と思われる地震が続いています。 今回は震度3以上を記載しましたが、震度2以下を含めるとかなりの回数になります。 またここ数日は北海道南西部・根室地方中部でも、ぞれぞれ震度2の地震が起きています。 胆振地方中東部以外で最近目立った地震は、10月下旬から国後島付近で連続発生していたものが該当します。特に11/5は04:26に震度4・M6.2という規模の地震が起きています。 北海道では今後、根室沖を中心とした千島海溝沿いでM8.8以上の「超巨大地震」発生確率が40%とされています。 政府の地震調査研究推進本部によるものですが、40%と言えども「切迫している可能性」という言う表現になっていますので、継続した警戒が必要と言えるでしょう。

【北海道】国後島付近で連続する地震(2018/11/05)

2018年10月下旬から北海道の国後島付近で地震が連続して発生しています。特に11/5は04:26に震度4・M6.2という規模の地震が起きていますが、記録を見る限りここ10年でも珍しい規模のようです。 北海道では根室沖を中心とした千島海溝沿いで、今後M8.8以上の「超巨大地震」発生確率が40%とされています。これは昨年12月に政府の地震調査研究推進本部によって確率が見直された結果で、40%と言えども「切迫している可能性」という言う表現になっています。 十勝沖〜択捉沖を震源とするこの規模の地震は平均340〜380年周期で発生し、直近では400年前に起きたと考えられているため、すでに発生時期に入っている可能性があります。 特に沿岸部に居住・滞在している際に発生した場合は、津波の被害に遭う可能性が高いため、避難場所や避難ルートは常に確認しておいたほうがいいでしょう。 参考サイト: 日経新聞:『北海道沖で超巨大地震の可能性、30年内の確率7~40% M9級、地震調査委が公表』 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24798710Z11C17A2MM0000/ 毎日新聞:『超巨大地震 北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ』 https://mainichi.jp/articles/20171220/ddm/041/040/178000c 朝日新聞:『北海道沖で超巨大地震「切迫している可能性」 地震本部』 https://www.asahi.com/articles/ASKDF7WGHKDFUBQU01X.html

【北海道】北海道胆振東部地震での震源域と断層(2018/9/6)

2018年9月6日早朝に北海道胆振地方で発生した地震の震源域と、近い断層帯である石狩低地東縁断層、そして千島海溝で想定される巨大地震の想定震源域をプロットしてみました(精度はザックリです)。 石狩低地東縁断層の南端と千島海溝の想定震源域はこうしてみると近い印象です。連動しないことを祈るばかりです。 ただ近年の大きな地震の発生状況を考えた場合、今朝の北海道の地震と今年6月に起きた大阪北部地震とでは、長期評価でも発生確率はほぼ「ゼロ%」でした。 2016年の熊本地震に関しても、それまでまったくと言っていいほど地震とは縁がなかった場所が震源となりました。 近年、南海トラフ巨大地震の発生予測においても「科学的に高確度な予測は困難」という結論が出たことからも判るように、予測だけには頼れません。 いつどこで起きても、命と住む場所が無事であればその後を乗り切れるように、日頃からの備えが重要です。起きてからでは遅いのです。