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【青森】青森県で最大震度4・M5.4の地震(2019/08/15)
2019/08/15、青森県で最大震度4・M5.4の地震がありました。震源は三八上北地方。
ちょうど8/15は満月かつ台風10号が上陸というタイミング、地震が起きやすい条件が揃っていたと見ることもできます。
青森県には「青森湾西岸断層帯」「津軽山地西縁断層帯」「折爪断層」などの断層帯がありますが、それらからは離れた震源のようです。
青森県東方沖では先月から小規模な地震が続いていました。
また、6/18には山形で最大震度6強・M6.8の地震が発生、8/4には福島沖でも最大震度5弱・M6.4の大きな地震が起きたばかり。その後も東北地方の日本海側では小規模な地震が続いています。
8/15の地震の震源の深さが90kmと若干深めなので「これがもし浅かったら何らかの被害が出たのではないか」と考えますが、2016/01/11にも三八上北地方の範囲、折爪断層沿いで最大震度5弱・M4.6の地震が深さ10kmで起きているものの、大きな被害な無かったようです。
昔から満月や新月の時期に地震が起きると言われますが、2016年に東京大学の研究チームによって大潮の時期=満月時に大地震の発生確率が上昇する(大きな潮汐応力が地震を誘発する)という研究結果が出ており、学術雑誌「Nature Geoscience」に掲載されています。
ちょうど台風10号が西日本に上陸していましたが、台風や低気圧が来ると気圧配置が変動して地面を動かし、気象変動の激しい寒冷前線の接近や横断時に地震活動も活発になるとされています。
この台風と地震の因果関係についても、国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST) が構築した国内最大の科学技術情報プラットフォームである「J-STAGE」において学術的資料が公開されています。
台風が多発する時期の新月〜満月の時期は、警戒と備えを強化しておきたいところです。
日常生活に影響を及ぼす災害は大地震だけでなく、台風や大雨による豪雨や土砂災害などにも注意が必要です。
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【東北】東北地方の太平洋側で相次いだM4規模の地震(2019/7/16〜7/17)
2019/7/16〜7/17にかけて、東北地方の太平洋側でM3.0とM4.3〜4.7の地震が相次ぎました。
7/17はちょうど満月。国内で大きな地震はありませんが、中央構造線の西端付近の天草灘(九州西岸の長崎・熊本・鹿児島に跨る海域)で最大震度は1ながらもM3.1の地震が起きています。
ちょうど九州南部は大雨が続き被害も出ていた地域であり、地盤にまだ多くの水分が残っている可能性があります。
小規模な地震でも土砂崩れなどが起きる場合がありますので、危険な場所に近づくときは十分に注意されてください。
また、グアムやインドネシア〜フィジーあたりにかけてM5クラス・北米〜中米の太平洋側でも複数の地震があり、環太平洋火山帯としては通常どおりの(と言うと些か微妙ですが)活発な活動が続いています。
そろそろ梅雨明け間近という声も聞かれます。今夏は冷夏という話もありましたが、例年通りの暑さとなるという予報もあります。
「真夏の大震災」は想像したくありませんが、過去数十年にわたって日本では真夏の大震災による被災を経験したことがありません。
もし、連日気温が30度を超える中で大きな地震が発生し、電気・水道・ガスが止まってしまったら果たして何ができるのか。
そうした状況をまずは個人やご家庭レベルで乗り切る方法や可能性を、何も起きていない平時に考えてみるのも重要だと思います。
【東北】岩手沖・青森沖でM4クラスが2連続(2019/05/08)
2019/05/08は9:20頃に岩手県沖で最大震度4・M4.4の地震があり、すぐその2分後に青森県東方沖でも最大震度1・M4.3の地震を観測しました。
岩手県沖を震源とする地震は東日本大震災以降は比較的活発で、最大震度5弱以上の大きな地震は東日本大震災当日を含めてこれまで複数回発生しており、特に2015/2/17には最大震度5強・M5.7もありました。
マグニチュード(M)だけで見た場合、2014/7/5にもM5.9の規模のものが発生しています。
また岩手県沖は、最大震度4以上を観測する地震も頻発する震源域となっています。
東北〜関東の日本海溝沿いでは今後30年内にM7級の大地震の発生確率がかなり高いとされており、予測される発生確率などは2019/2/26に政府の地震調査委員会によって公表されています。
特に5/8に地震があった岩手県沖(北部)と青森県東方沖では、今後30年内M7.0〜M7.5規模の地震が起きる確率が「90%程度以上」とされており、先にお伝えした北海道沖の千島海溝沿いで起きることが予測されている地震と並んで、起きた際の被害が懸念されます。
(北海道沖の千島海溝沿いとしては、5/8にも択捉島南東沖にてM4.8が起きています)
マグニチュードに関連してよく耳にすることで
「小規模な地震が連続すれば、その後に起きるかもしれない大震災規模の地震を引き起こすエネルギーが開放されて、巨大地震は起きにくくなるのではないか?」
という話題があります。
マグニチュードの値による地震の規模の違いですが、マグニチュードが「1」大きくなると、地震のエネルギーは「約30倍」も大きくなるという関係が判っています(厳密には31.6倍)。
例えば、M4.0を「1」としましょう。M5.0〜M7.0を考えると単純計算して
M4.0:1
M5.0:約30倍
M6.0:約900倍
M7.0:約27,000倍
となり、M7.0の地震のエネルギーをM4.0の地震で開放しようとしたら、乱暴に言ってM4.0の地震が約27,000回以上起きる必要がある計算になります。
地震が多く起きている場所だから今後想定される巨大地震は規模が軽減されるのではないか?とは考えず、個人レベルでも(可能な範囲ではありますが)備えておくことが必要です。
【青森】青森県東方沖での震度3と周辺を震源とする地震(2018/11/20)
2018/11/20の15:10頃、青森県東方沖で震度3、M4.1の地震がありました。この震源は月数回・年20回以上は揺れる場所です。
このあたりは「三陸沖北部」として政府の地震調査研究推進本部でも巨大地震の発生可能性に関する長期評価対象です。
2011年の東日本大震災では、この「三陸沖北部」から房総沖の海溝寄りの一部で大きな「すべり量」が観測されています。
この震源域での今後30年以内のM8.0前後の巨大地震の発生確率は4%〜20%となっていますが、M7.1〜M7.6程度の規模の地震の発生確率は90%とかなり高い評価となっています。
特に2014年あたりは震度3以上の地震が比較的多めでしたが、2015〜2017年は若干抑え気味になった後、2018年にまた増えているようです。(東日本大震災のあった2011年は、意外と震度3以上のものは1回程度しか発生していません)
青森での最近の気になった地震と言えば、2018/11/08に青森県陸奥湾を震源とした震度3の地震です。
陸奥湾でのこれ以前の震源は2015年12月。震源のすぐ西側には「青森湾西岸断層帯」が存在します。11/08の地震はこの断層帯が震源となった可能性もあります。
また青森での規模の大きな地震の歴史を遡ると、1766年に青森県西部の津軽地方で起きた「明和津軽地震」があります。この地震では、全壊家屋は4,000軒以上、それによる死者も700人以上出たという記録が当時の古文書に記されているとのこと。
この明和津軽地震の震源は、11/08の陸奥湾での地震の震源付近にある「青森湾西岸断層帯」のさらに西側の「津軽山地西縁断層帯」が動いたと推定されています。
太平洋プレートは西方向へ動き、日本列島の乗った北米プレートの下へ沈み込みを続けていますが、その影響からか今現在も特に房総沖〜北海道沿岸にかけては小さな地震も毎日多く発生しています。
この太平洋プレートは同時にフィリピン海プレートとも接しています。
房総沖ではこれらのプレートがぶつかり合うポイントがありますが、そのすぐ東側にはユーラシアプレート・北米プレート・フィリピン海プレートがぶつかり合う別のポイントがあり、さらにユーラシアプレートは日本列島を東西に分断するプレートです。
かつてから「地震大国」を自認してきた日本列島ですが、地球規模での地震や火山活動が活発になった今、今後に発生しうる巨大地震をどう乗り越えていくかという知識やノウハウ・過去の教訓を、政府や地域だけでなく、家庭や個人レベルでもしっかりと意識しておく必要があるでしょう。
【青森】青森県陸奥湾で震度3の地震(2018/11/08)
2018年11月08日の07時35分頃、青森県陸奥湾で震度3の地震がありました。陸奥湾での前回の震源は2015年12月。震源のすぐ西側には「青森湾西岸断層帯」が存在します。
記録をざっと見る限り、ここ10年間で震度3規模の地震の発生記録は無いようです。(最大でも震度2)
この断層帯は過去の活動がよく判っていないため、M7以上の規模の地震発生確率の長期評価については信頼性は低いものの、今後30年位内では「ほぼ0%(0.5〜1%)」となっています。(今後50年位内に引き伸ばしても0.8〜2%程度)
しかし、2018年に発生した北海道胆振東部地震や大阪府北部地震での震源と考えられる・または震源に近い断層帯も同様の評価であったにも関わらず、実際にはM6クラスの地震が発生しめ大きな被害を出した地震となっています。
M7クラスの地震の長期評価がほぼゼロ%であったり低いからと言っても、M6クラスの地震によって大きな被害が出ている以上、安心できないことはこれらの地震が証明しています。
特に、過去の活動に関する記録や知見が無い断層帯に関しては、前兆無く大型の地震が突然発生する可能性があることを想定しておく必要があるでしょう。