2020/11/7〜11/8:青森沖・小笠原で連続地震、島根,三重,五島列島等でも有感地震
2020/11/7〜11/8にかけて青森県東方沖・小笠原諸島東方沖で連続した地震が発生、島根・三重・五島列島などでも小規模な有感地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
---|---|---|---|---|---|
2020/11/07 15:56頃 | 三重県中部 | 1 | M2.9 | 約20km | 34.7, 136.5 |
2020/11/08 12:13頃 | 五島列島近海 | 1 | M2.7 | 約10km | 32.7, 128.7 |
2020/11/07 10:11頃 | 小笠原諸島東方沖 | 2 | M6.2 | 約10km | 25.7, 144.0 |
2020/11/07 04:59頃 | 島根県東部 | 1 | M2.9 | 約10km | 35.3, 132.7 |
2020/11/07 02:17頃 | 青森県東方沖 | 2 | M5.2 | 約10km | 40.9, 143.3 |
2020/11/07 01:14頃 | 青森県東方沖 | 2 | M4.4 | 約10km | 40.9, 143.2 |
やはり気になるのは青森県東方沖で相次いだ中規模の地震と、小笠原諸島東方沖でのM6.2およびその周辺で続いた体には感じないものの規模としては中規模な地震です。
特にこの2日間は日本海溝〜伊豆・小笠原・マリアナ海溝(IBM海溝)に沿った領域で中規模な地震が複数発生しているので、今後の情報に注意しつつ備災・防災用品などのチェックを。
東日本大震災は、ここ数十年における地震の中でも非常に大きな規模の地震であったため、現在においてもあの地震によって誘発された小規模・中規模な地震が日本列島のかなり広い範囲で発生し続けています。
そして、太平洋プレートと、東日本〜東北地方のプレート境界では大規模な「余効変動」が続いています。
この「余効変動」とは、大地震が起きた後に長期に渡ってゆっくりと進行していく地殻変動のことで、スロー地震(スロースリップ・深部低周波微動など)の一種で、「余効すべり」「アフタースリップ」などとも呼ばれます。
震源域の断層周辺・広範囲のプレートが長期間・ゆっくりと滑り続けることで発生し、この余効変動は、今後も10年スパンの長い期間を使って続いていく可能性があります。
かつてより「地震大国」を自認する日本、小規模な地震は意に介さず、中規模な地震が起きると「お、ちょっと揺れたかな」と感じ、特に被害がなければそれなりの大きな揺れでも平然とやりすごしてしまう傾向があるように思います。
しかし、これまでに起きた大震災クラスの地震は予知できませんでした。
多くの死者を出すような巨大地震も、いつ何どき発生するかは最先端の科学技術をもってしても正確には誰にも判りません。
だからこそ「普段からの備え」をする人々が増えていく必要があるのです。
「次の大地震はいつ起きるのか」を心配するよりも、「起きたときに備えはあるか」という発想に切り替えていきましょう。「その日」は明日かもしれないのですから。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
【石川県能登地方】
2020/11/08 22:18頃, 震度1, M2.6, 深さ10km, 北緯:37.5, 東経:137.2