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【和歌山】紀伊水道で震度4・M5.4の地震(2018/11/02)

2018年11月2日の16時54分頃に、紀伊水道で震度4・M5.4の地震がありました。それ以前の12時12分頃にも紀伊水道無いで別の小さな地震が起きています。 最近、このあたりでの地震が多いように感じるので周辺状況と合わせてみると、震源は南海トラフの「固着域」に合致しており、今年発生していたスロースリップ域とも接しています。 先月には、すぐそばの和歌山県北部での地震や愛知県東部でも震度4・M5.1で深さも同程度の地震が起きています。 先月と言えば、奈良県でも震度4・M4.2(深さ60km)、岐阜県でも規模は大きくないものの明治時代の濃尾地震(震度7・M8.0)の震源に近い場所での地震が起きています。 南海トラフ巨大地震の震源域とされる部分での活動は現在も活発に続き、ひずみを蓄積し続けているように見えます。 特に、南海トラフにおいて海側プレートと陸側プレートが地下で接し動いている部分にあると見られる「固着域」には定点的に強く固着している部分と、広範囲に渡って弱く固着している部分がありますが、弱い固着域部分においては今年を含めて継続的なスロースリップ現象が観測されています。 弱い固着部分で破壊が起きるたびに体感できる地震が発生すると考えられますが、気にしておきたいのは沖合にある強い固着域のいくつかです。ここのひずみが限界を迎えて連鎖的に破壊されたときは、より大きな地震が発生する可能性があります。 緊急地震速報に慣れつつある状況が怖くもありますが、速報が来ても「今度も大したことはないだろう」とは思わず、必ず身を護る行動に移ってください。大震災の初動を切り抜けるのは、自分自身の決断と行動です。

【和歌山】パプアM7.3→和歌山で連続M3(2018/10/11)

2018/10/11は早朝にパプアニューギニアでM4.7〜M7.3の大きな地震が連続しましたが、その後、日本でも和歌山県北部を震源として17時台に震度2・震度3の地震が発生しました。この震源はご存知の通り、南海トラフ巨大地震の想定震源域内となります。 同様に南海トラフ巨大地震の想定震源域での直近の地震としては、10/7に愛知県東部で震度4・M5.1(深さ40km)が発生していますが、このときも同日早朝にパプアニューギニアでM4.9〜M5.0が発生しています。 環太平洋火山帯のくくりで見た場合、10/11はその他にトンガ・インドネシア・アラスカでもそこそこの規模の地震が起きており、プレート境界における活動が活発な印象です。 気象庁発表の情報で、8〜10月にかけて四国周辺と奈良県・三重県〜伊勢湾にかけての南海トラフ巨大地震の想定震源域でスロースリップが原因と見られる「深部低周波地震」が起きていたとのこと。 また、四国と和歌山の間にある紀伊水道沖の海底でも昨年末から従来とは異なる傾向の地殻変動が起きています。 ともあれ、気象庁によれば「現時点では巨大地震発生の可能性が相対的に高まったとはいえない」というのが現時点での結論ですが、過去の事例を振り返っても地震が発生すると思っていなかった場所で前兆も無く大地震が発生し、甚大な被害が出ているのも事実です。 基本的に環太平洋火山帯におけるプレート境界では毎日のように地震が発生していますので、必要以上に怖がる必要も慌てる必要もありません。ただし、起きたときに対応できるだけの備え『備災意識』はしっかりと。 なお今回の図には、10/10に南海トラフ境界部の掘削調査のために出航した地球深部探査船「ちきゅう」が実際に掘削をおこなう地点である「C0002サイト」に位置も記載しています。 参考サイト: JAMSTEC『地球深部探査船「ちきゅう」による国際深海科学掘削計画(IODP)第358次研究航海 「南海トラフ地震発生帯掘削計画:プレート境界断層に向けた超深度掘削」の実施について』 http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20180927/ 日経新聞『探査船「ちきゅう」出港、南海トラフ境界部を初掘削へ』 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3630257010102018CR0000/

【三重】三重県中部で1年8ヶ月ぶりに地震(2018/09/10)

2018/09/10は三重県中部で1年8ヶ月ぶりに地震がありました。 震度2・M3.2と小さなものですが気になるのは位置。南海トラフ巨大地震の想定震源域内かつ、日本列島を貫く最大級の断層「中央構造線」とほぼ重なります。大阪北部地震の震源にもやや近い場所です。 今月は北海道胆振東部地震が起きてしまいましたが、環太平洋火山帯の範囲で先月後半あたりから見ると、フィジーM8.2、マリアナ諸島M6.6、ニューカレドニアM7.0、フィリピンM6.0、ニュージーランドM7.0と、震源は深いですが大きな地震が続いています。 科学的に高確度な地震予測は困難という状況ではありますが、日本には未確認分を含めると6,000箇所を超える断層帯が存在すると言われ、海溝型地震よりも予測しにくいのが断層型地震です。 自分の住んでいる地域やその付近で、次にいつ大きな地震が発生しても命さえ無事ならなんとか対応できるよう、日頃からの備えはしっかりと進めておきたいところです。