2019/2019/5/28〜5/3:北海道東部でM3.5〜4.1の地震
2019/5/28〜5/30にかけて北海道東部で最大震度は小規模ながらM3.5〜4.1の地震がありました。
1日ごとに震源が移動しているように見えます。
北海道東方沖は震源の深さが約70km・釧路地方中南部では同140kmと深めなので、太平洋プレートと北米プレートの境界部かもしれません。
北海道東方沖での有感地震はさほど頻度は高くなく、近年で起きた規模の大きなものは2015年7月のM6.2(最大震度3)。
釧路地方中南部での有感地震で近年で起きた規模の大きなものは、2015年6月のM5.0(最大震度5弱)です。
釧路でM5.0が起きた1ヶ月後に北海道東方沖でM6.2が起きたことになります。
また、北海道の千島海溝側では最近になって地震が増えてきている印象があります。
特に根室半島南東沖での有感地震は2016年以降は年間14〜15回程度ですが、今年は5月で早くも10回程度と頻度が高めです。
千島海溝沿いの広い範囲では、今後30年内にM8〜9クラスの地震の発生が想定されており、発生間隔としてはすでにいつ起きてもおかしくないと言う見かたもあります。
千島海溝と日本海溝に沈み込む直前の太平洋プレート(アウターライズ)内では正断層型巨大地震が発生することが指摘されています。(千島海溝側のアウターライズ地震断層は、数は多いものの浅い傾向にあります)
アウターライズ地震が起きた場合、陸側の揺れは小さいながらも津波が沿岸部に押し寄せる可能性がありますが、このアウターライズ地震については震源断層の情報が無く想定シナリオ地震が設定できていないのが現状とのこと(JAMSTEC公開資料より超概略)。
津波を伴うM8〜9クラスともなれば個人や家庭で備えるには当然限界があり、それこそ官産民それぞれの粒度で広範囲に渡りキメの細かい備えを連携しながらおこなう必要性がありますが、次の巨大地震が実際に起きるまでにどこまで実現可能なのでしょうか。
まずは個人や家庭レベルで備えた上で、危機感を共有できる人々が地域ごとに連携・共助できる仕組みを事前に作ることも必要でしょう。