2019/10/09:東京都23区内で最大震度3・M3.5の地震
2019/10/09は、東京都23区内で最大震度3・M3.5、千葉県北西部で最大震度2・M4.1の地震がありました。
東京都23区内での地震は比較的少なく、近年における最大震度3以上を観測したものは次の3件程度。
2019/10/09 16:48頃, M3.5, 最大震度3
2016/06/30 22:54頃, M3.4, 最大震度3
2010/05/09 13:33頃, M4.0, 最大震度3
そして気になるのが千葉県北西部。この震源付近を含めた千葉県内・千葉県沖での地震はかなり頻発しています。
近年での最大震度4以上に絞ってみましたが、次の6件程度がピックアップできます。
2018/01/06 00:54頃, M4.8, 最大震度4
2014/05/13 08:35頃, M4.9, 最大震度4
2013/11/16 20:44頃, M5.4, 最大震度4
2012/11/24 17:59頃, M4.9, 最大震度4
2012/05/29 01:36頃, M5.2, 最大震度4
2012/02/18 14:13頃, M4.2, 最大震度4
10月の満月〜新月期は10/14〜10/28、この期間は月の引力による潮汐力によって、地震が起きやすいとされる期間ですが、徐々に近づいています。
また、2019年最強と言われる台風19号が日本に接近していますが、首都圏直撃コースとなる進路予想が出ていることと、台風という巨大な低気圧は水面や地面を吸い上げることで地震を誘発する可能性が言われ、近年研究がおこなわれており論文なども発表されています。
駿河トラフ・相模トラフ・糸魚川-静岡構造線の合流ポイント=3つのプレートが重なり合う位置にも近く、富士山や箱根山などの火山が存在することと、周辺には立川断層帯をはじめとした多数の断層が存在します。
このように関東周辺の構造線と断層帯を図で観てみると、改めて東京を中心とした首都圏が「地震の巣」の周辺に存在しているかがよく解ります。
将来的(今後30年内)に発生が比較的高めの確率で予測されている巨大地震は複数ありますが、予測に関しては
①基本的に様々な仮説を置いた上での推計である
②定量評価できない項目が存在する
③発生確率は低めでも実際に起きた際には甚大な被害を及ぼす事象が発生する可能性もある
という点は意識しておくべきでしょう。
また首都直下型地震や南海トラフ巨大地震に関してはより根本的な問題として「発生が比較的高めの確率で予測されている」に反する「確度の高い予測が困難」という状況も現実です。
災害を防ぐ観点での「防災」よりも、国・自治体・地域・家庭・個人というすべての粒度で可能なかぎり備えをし、起きた後の被災を減らす「減災」にいかにつなげていくかが重要になっていきます。