2019/11/27〜11/28:釧路沖で最大震度3, M4.8の地震
2019/11/28の16:41頃、北海道の釧路沖で最大震度3, M4.8の地震がありました。震源の深さは約50km。
前日11/27にはやはり釧路沖で最大震度1, M2.9, 深さ50kmの地震発生。もう数日遡ると11/23に北海道東方沖で最大震度3, M5.6の地震がありました。
千島海溝沿いの釧路沖では小規模な地震は比較的よく発生していますが、千島海溝沿いの広い範囲では、今後30年内にM8〜9クラスの地震の発生が想定されています。
【釧路沖における近年の最大震度4以上の地震】
2018/05/18 03:42頃, 釧路沖, M5.8, 最大震度4
2011/06/14 21:49頃, 釧路沖, M5.0, 最大震度4
2010/09/04 06:15頃, 釧路沖, M5.0, 最大震度4
2010/04/09 03:41頃, 釧路沖, M4.8, 最大震度4
2009/04/28 20:21頃, 釧路沖, M5.6, 最大震度4
北海道における地震は、2019年前半までは胆振地方での地震が比較的目立った感がありましたがここしばらくは発生しておらず、むしろ千島海溝沿いでの地震のほうが活発です。
千島海溝沿いの広い範囲では、今後30年内にM8〜9クラスの地震の発生が想定されており、発生間隔としてはすでにいつ起きてもおかしくないと言う見かたもあります。
北海道の千島海溝側では最近になって地震が増えてきている印象があります。
特に根室半島南東沖での有感地震は2016年以降は年間14〜15回程度ですが、今年は5月で早くも10回程度と頻度が高めです。
千島海溝と日本海溝に沈み込む直前の太平洋プレート(アウターライズ)内では正断層型巨大地震が発生することが指摘されています。(千島海溝側のアウターライズ地震断層は、数は多いものの浅い傾向にあります)
アウターライズ地震が起きた場合、陸側の揺れは小さいながらも津波が沿岸部に押し寄せる可能性がありますが、このアウターライズ地震については震源断層の情報が無く想定シナリオ地震が設定できていないのが現状とのこと(JAMSTEC公開資料より超概略)。
津波を伴うM8〜9クラスともなれば個人や家庭で備えるには当然限界があり、それこそ官産民それぞれの粒度で広範囲に渡りキメの細かい備えを連携しながらおこなう必要性がありますが、次の巨大地震が実際に起きるまでにどこまで実現可能なのでしょうか。
まずは個人や家庭レベルで備えた上で、危機感を共有できる人々が地域ごとに連携・共助できる仕組みを事前に作ることも必要でしょう。