2020/01/03:北海道で小規模な地震と秋田でM4.6の地震
2020/01/03は、千葉県東方沖でのM5.9の地震の後、北海道で小規模な地震と秋田でM4.6の地震がありました。
図には記載し切れていませんが、鹿児島県薩摩地方でもM2.4・岐阜県美濃中西部でもM3.4の有感地震が起きています。
釧路沖は近年の地震研究でも注目されている、千島海溝沿いの震源域。M4以上の地震も珍しくなく、前回は2019/11/28にM4.8規模のものが発生。
秋田県沖は2019/11以降、若干発生頻度が上がっている印象が出てきました。
今回やや珍しいのは、北海道の留萌地方南部。前回は2017/12/23に発生して以来の有感地震となります。
留萌地方南部での近年の最大震度2以上 | ||
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2020/01/03 17:08頃 | M1.8 | 最大震度2 |
2017/07/03 16:29頃 | M2.9 | 最大震度2 |
2017/07/01 06:39頃 | M3.8 | 最大震度2 |
2016/09/19 01:44頃 | M3.1 | 最大震度2 |
2013/06/11 04:57頃 | M2.8 | 最大震度2 |
2012/01/11 15:00頃 | M4.0 | 最大震度3 |
昨年12月には、近隣の宗谷地方で久しぶりの地震があったばかり。
北海道の千島海溝側では最近になって地震が増えてきている印象があります。
千島海溝沿いの広い範囲では、今後30年内にM8〜9クラスの地震の発生が想定されており、発生間隔としてはすでにいつ起きてもおかしくないと言う見かたもあります。
千島海溝と日本海溝に沈み込む直前の太平洋プレート(アウターライズ)内では正断層型巨大地震が発生することが指摘されています。(千島海溝側のアウターライズ地震断層は、数は多いものの浅い傾向にあります)
アウターライズ地震が起きた場合、陸側の揺れは小さいながらも津波が沿岸部に押し寄せる可能性がありますが、このアウターライズ地震については震源断層の情報が無く想定シナリオ地震が設定できていないのが現状とのこと(JAMSTEC公開資料より超概略)。
津波を伴うM8〜9クラスともなれば個人や家庭で備えるには当然限界があり、それこそ官産民それぞれの粒度で広範囲に渡りキメの細かい備えを連携しながらおこなう必要性がありますが、次の巨大地震が実際に起きるまでにどこまで実現可能なのでしょうか。
まずは個人や家庭レベルで備えた上で、危機感を共有できる人々が地域ごとに連携・共助できるコミュニティ機能を作ることも大切かもしれません。