2020/12/6〜12/7:八丈島でM5.0、青森, 栃木, 茨城, 岐阜でも小規模な地震が相次ぐ
2020/12/6〜12/7にかけて八丈島でM5.0、青森,栃木,茨城,岐阜でも小規模な地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
---|---|---|---|---|---|
2020/12/07 19:27頃 | 茨城県南部 | 2 | M3.7 | 約60km | 36.0, 140.1 |
2020/12/07 15:03頃 | 栃木県南部 | 1 | M2.6 | 約10km | 36.6, 139.5 |
2020/12/07 01:06頃 | 茨城県南部 | 1 | M3.4 | 約60km | 35.9, 140.1 |
2020/12/06 14:50頃 | 青森県東方沖 | 1 | M3.2 | 約50km | 40.9, 142.2 |
2020/12/06 13:07頃 | 八丈島東方沖 | 1 | M5.0 | 約60km | 33.6, 141.2 |
2020/12/06 02:22頃 | 茨城県北部 | 2 | M3.7 | 約10km | 36.8, 140.6 |
2020/12/06 00:14頃 | 岐阜県飛騨地方 | 2 | M3.5 | 約10km | 35.9, 137.2 |
茨城県の北部・南部でも複数の地震が発生しましたが、この中で注目したのは八丈島東方沖でのM5.0。
八丈島東方沖を震源とする地震は、伊豆・小笠原・マリアナ海溝沿いで発生する他の地震同様に規模自体は大きなものが多めとなっています。
これまでに八丈島東方沖で発生している最大震度3以上の地震を見てみると次のようになります。
【八丈島東方沖を震源とする近年の震度3以上地震】
発生日時 | 最大震度 | マグニチュード | 深さ | 北緯, 東経 |
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2020/10/03 18:31頃 | 3 | 6.0 | 約70km | 33.5, 141.1 |
2019/07/30 05:38頃 | 3 | 6.0 | 約60km | 32.9, 140.8 |
2018/03/25 23:37頃 | 3 | 6.1 | 約40km | 32.7, 140.9 |
2017/11/16 18:43頃 | 3 | 6.2 | 約20km | 32.4, 140.9 |
2009/08/13 07:49頃 | 5弱 | 6.5 | 約40km | 33.0, 140.8 |
2009/08/13には最大震度5弱・M6.5の地震が起きており、関東〜東北のみならず近畿・東海地方でも揺れを観測しています。
このあたりは太平洋プレートがフィリピン海プレートの下へ沈み込んでおり、太平洋プレートはおおむね年間で4cmほどの速さで移動しています。
伊豆・小笠原海溝は、接合するマリアナ海溝と合わせて伊豆・小笠原・マリアナ海溝(IBM海溝)とも呼ばれており、最深部は海面下9,780m。すぐ近くにある母島の南東に、やや浅い部分「母島海山」が存在しますが、ここが伊豆・小笠原海溝とマリアナ海溝との境界と位置づけられています。
そして伊豆・小笠原海溝から沈み込んだプレートは伊豆諸島・小笠原諸島付近でマグマとなって上昇し、伊豆・小笠原島弧と呼ばれる火山列島の島弧を形成する動きを持っています。
このように「環太平洋火山帯」に属する日本列島周辺では常に活発なプレートの活動が続いており、何年も前から環太平洋火山帯は活動期に入ったと考えられています。いずれ発生するであろう巨大地震発生時には、行政レベルだけでなく国レベルで機能麻痺に陥り、公的な救援・支援活動そのものが受けられないケースも想定しなければなりません。
その上で、私たち一般庶民レベルでもできうる限りの備えをしておく必要があります。まず基本は自助、それから互助・共助です。
房総沖巨大地震・首都直下地震・北海道沖(根室沖)巨大地震・そして南海トラフ巨大地震と、今後30年内に高確率での発生が想定されている巨大地震は複数ありますが、それが妄想や絵空事でないことは、これまでに起きた東日本大震災や熊本地震、北海道胆振東部地震・大阪府北部地震・阪神淡路大震災などが証明しています。
平時からの備えが、イザという時に命さえ無事なら役に立ちます。備災・防災用品や備蓄品の準備は日常生活の中に組み込んでおきましょう。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
【茨城県沖】
2020/12/07 22:42頃, 震度2, M3.7, 深さ40km, 北緯:36.5, 東経:141.1