トップ 2分で読む 宮城県沖でM6.9・最大震度5強、各地で小規模な地震相次ぐ(2021/3/18〜3/20)

宮城県沖でM6.9・最大震度5強、各地で小規模な地震相次ぐ(2021/3/18〜3/20)

2021/03/20は宮城県沖でM6.9・最大震度5強の大きな地震が発生、3/18〜3/20にかけては各地で小規模な地震相次ぎました。10年前の東日本大震災の余震と考えられ、M6.9・最大震度5強の震源となった宮城県沖ではその後も余震が続いています。今後1週間ほどは同程度の大きさの余震が発生する可能性があります。

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2021/3/18〜3/20:宮城県沖でM6.9・最大震度5強、各地で小規模な地震相次ぐ

2021/03/20は宮城県沖でM6.9・最大震度5強の大きな地震が発生、3/18〜3/20にかけては各地で小規模な地震相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)

発生日時震源震度規模深さ北緯, 東経
2021/03/20 23:35頃宮城県沖1M3.3約60km38.3, 141.6
2021/03/20 22:02頃宮城県沖1M3.6約50km38.3, 141.7
2021/03/20 20:55頃宮城県沖1M3.4約60km38.3, 141.6
2021/03/20 20:50頃和歌山県北部2M2.5約10km34.0, 135.2
2021/03/20 20:45頃宮城県沖1M3.3約60km38.3, 141.6
2021/03/20 19:39頃宮城県沖1M3.9約60km38.3, 141.6
2021/03/20 19:37頃宮城県沖1M3.8約60km38.3, 141.6
2021/03/20 19:25頃宮城県沖1M3.4約50km38.3, 141.7
2021/03/20 19:22頃宮城県沖1M3.6約60km38.3, 141.6
2021/03/20 19:12頃宮城県沖1M3.5約50km38.3, 141.6
2021/03/20 18:35頃宮城県沖1M4.0約60km38.3, 141.6
2021/03/20 18:29頃宮城県沖1M3.7約60km38.3, 141.7
2021/03/20 18:26頃宮城県沖2M4.2約50km38.3, 141.7
2021/03/20 18:18頃宮城県沖2M4.2約60km38.3, 141.7
2021/03/20 18:09頃宮城県沖5強M6.9約60km38.4, 141.7
2021/03/20 09:26頃岩手県沖2M4.7約30km40.2, 142.4
2021/03/20 02:28頃房総半島南方沖1M4.2約30km34.1, 140.3
2021/03/20 01:50頃熊本県熊本地方3M4.0約10km32.5, 130.6
2021/03/19 22:50頃天草灘1M2.7約10km32.3, 129.8
2021/03/18 22:38頃富山県東部1M3.3約10km36.8, 137.5

10年前の東日本大震災の余震と考えられ、M6.9・最大震度5強の震源となった宮城県沖ではその後も余震が続いています。今後1週間ほどは同程度の大きさの余震が発生する可能性があります。また、近くの福島県沖でも約1ヶ月前の2/13にM7.3・最大震度6強の地震が発生しています。

 

かねてから東北〜関東地方の太平洋側では今後30年内のM7以上の大きな地震の発生は予測されていましたが、その予測を上回るタイミングと発生頻度となっています。
ここで、今年の初めから3/20までの間に発生した、最大震度4以上の地震を見てみます。

【2021年初から3/20までの最大震度4以上の地震】
発生日時震源最大震度マグニチュード深さ北緯, 東経
2021/03/20 18:09頃宮城県沖5強7.2約60km38.4, 141.7
2021/03/17 17:29頃福島県沖45.3約60km37.7, 141.7
2021/03/16 04:56頃茨城県南部44.8約50km36.2, 139.8
2021/03/15 00:26頃和歌山県北部5弱4.6ごく浅い34.0, 135.2
2021/03/14 09:22頃熊本県熊本地方44.4約10km32.7, 130.7
2021/03/09 08:30頃宮城県沖44.8約80km38.8, 141.6
2021/02/19 18:11頃岩手県内陸北部43.9約10km40.2, 141.2
2021/02/15 13:28頃和歌山県北部44.1約10km34.2, 135.2
2021/02/14 16:31頃福島県沖45.2約50km37.5, 141.5
2021/02/13 23:08頃福島県沖6強7.3約60km37.7, 141.7
2021/02/02 03:01頃栃木県北部44.0約10km36.6, 139.4
2021/01/27 14:07頃胆振地方中東部45.4約130km42.7, 142.0
2021/01/01 01:53頃新島・神津島近海44.7約10km34.5, 139.3

震度4以上でも、かなりの発生回数であることが判ります。

政府・地震調査研究推進本部が公開している資料によれば、青森県を含む太平洋側での今後30年内の地震発生確率で注目すべきポイントがあります。

日本海溝沿いの地震活動の長期評価 概要資料
https://www.jishin.go.jp/main/chousa/19feb_japan_trench/japan_trench_gaiyou2.pdf

超巨大地震:M9.0程度ほぼ0%(東北地方太平洋沖型)
プレート間巨大地震:M7.9程度5〜30%
ひとまわり小さいプレート間地震M7.0〜7.5程度 = 90%程度以上
沈み込んだプレート内の地震M7.0〜7.5程度 = 60〜70%

総合的に見た場合、M7.0〜7.5程度の「ひとまわり小さいプレート間地震」の発生確率が90%以上となっています。東北〜関東の日本海溝沿いでは今後30年内にM7〜8クラスの地震が発生する可能性が高いので、備えはしておきましょう。現に2021年の2月に福島県沖・2021年3月に宮城県沖での発生が現実化しました。

 

東日本大震災以降、東北〜関東の日本海溝沿いでは依然として活発な地殻活動が継続中です。しかしデータを見ると、「地震の空白域」とみられる領域がいくつか存在します。東北〜関東であれば仙台や鹿島の陸に近い沖合、房総半島の南東沖など。

 

日本には世界に16枚しかないプレートのうち4枚が存在し、その境界において活発な地殻活動が継続している場所に国土が位置しています。そして国内各地で楽しめる温泉や農作物を育む豊かな土壌が形成されたのは、こうした活発な地殻活動に由来する要素でもあります。

 

日本に住む以上、地震や噴火とは否応なしに付き合わざるを得ない現実を、どう受け止め乗り越えていくのか。大人世代だけでなく、子・孫の世代も含めて大局的に考えて対策を講じていく段階に入っていると言えるでしょう。

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