2020/10/20〜10/22：長野,茨城,沖縄,西表,硫黄島で中小規模の地震相次ぐ
2020/10/20〜10/22にかけて長野,茨城,沖縄,西表,硫黄島で中小規模の地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです（最新順）
| 発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020/10/22 16:14頃 | 西表島付近 | 2 | M4.6 | 約30km | 24.0, 123.6 |
| 2020/10/22 03:38頃 | 沖縄本島近海 | 1 | M4.0 | 約80km | 26.9, 127.3 |
| 2020/10/22 00:20頃 | 硫黄島近海 | 1 | M5.0 | ごく浅い | 25.7, 141.5 |
| 2020/10/20 22:22頃 | 長野県中部 | 2 | M3.3 | 約10km | 36.3, 138.0 |
| 2020/10/20 17:39頃 | 茨城県沖 | 1 | M3.3 | 約30km | 35.9, 141.1 |
| 2020/10/20 05:55頃 | アリューシャン列島 | -- | M7.5 | 約40km | 54.7, -159.6 |
この範囲で地震の規模を示すマグニチュードが最大だったのは硫黄島近海のM5.0。震源の深さはごく浅めですが最大震度は1。
次いで大きかったのは西表島付近を震源とするM4.6で最大震度は2です。
日本列島の周辺状況としては10/20にはアラスカでM7.5の大きな地震が発生し、10/22には北海道から北東方向に位置するカムチャツカ地方のベズイミアニ山が噴火を起こしています。いずれも環太平洋火山帯の北側としては日本列島と繋がっている範囲です。
今回注目したのは西表島付近で発生した地震です。このあたりの震源では、2018年3月に最大震度5弱・M5.6というやや大きめの地震が発生しています。
【西表島付近】
2018/03/01 22:42頃, 震度5弱, M5.6, 深さ20km, 北緯:24.2, 東経:123.8
沖縄周辺は地震が少ないイメージがあり、歴史的な資料によって知られている被害を伴う地震は少ないのが現状ですが、M4〜5クラスの地震は発生しています。
近年においては、沖縄本島近海で2010年にM6.9・最大震度5弱、2016年にもM5.6で最大震度5弱の大きめの地震が発生。
特に、2010年（2010/02/27）の沖縄本島近海地震に関しては、沖縄本島南東沖の琉球海溝付近のユーラシアプレート内で発生しています。
震源の深さは37kmで、発震機構は北西-南東方向に張力軸を持つ横ずれ断層型とされています。
沖縄本島での震度5以上の地震は1909年（明治42年）の地震以来、実に101年ぶりのものとなり、世界遺産に登録されている、うるま市の「勝連城跡」の石垣が一部崩落する事態となりました。
津波に関しては沖縄県南城市で確認された10cm程度で、当初は沖縄本島・奄美諸島・トカラ列島の沿岸住民に避難勧告が発令されましたが、特に被害は報告されませんでした。
M7クラスに迫る大規模地震にも関わらず津波がこの程度で済んだのは、横ずれ断層型の地震だったからと推察されます。
過去100年内で沖縄周辺で発生した大規模な地震を見た場合は発生回数が意外と多く、頻度としては数年〜30年くらいの間隔となっています。沖縄でも今後、大きな地震が発生する可能性は十分にありますので、ぜひ何もない平時にこそ災害への備えをしておきましょう。
この日、他に発生した有感地震（主に記事公開後）
【釧路沖】
2020/10/22 23:43頃, 震度2, M3.8, 深さ50km, 北緯:42.9, 東経:145.5
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