2021/5/31〜6/1:西表島でM4.6、岩手沖でM4.5、長野北部・奄美大島で小規模な地震
2021/5/31〜6/1にかけて西表島でM4.6、岩手沖でM4.5、長野北部・奄美大島で小規模な地震が発生しました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(記事公開時点までの最新順)
発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
---|---|---|---|---|---|
2021/06/01 17:41頃 | 西表島付近 | 1 | M4.6 | 約20km | 24.3, 123.5 |
2021/06/01 13:43頃 | 岩手県沖 | 2 | M4.5 | 約30km | 40.2, 142.5 |
2021/06/01 07:20頃 | 長野県北部 | 1 | M2.3 | 約10km | 36.5, 137.8 |
2021/05/31 08:09頃 | 奄美大島近海 | 1 | M3.2 | 約40km | 27.9, 128.9 |
注目はM4.6を観測した西表島近海での地震です。このあたりでは2018年3月に群発地震が発生しています。
西表島は八重山列島(八重山諸島)に含まれますが隣国である台湾とも近く、このあたりではしばしば大きめの規模の地震が発生します。歴史を遡ると1771年(明和8年)に「八重山地震」と名付けられた、推定マグニチュード7.4〜8.7の巨大地震が発生しています。
八重山地震の地震そのものによる被害は僅かでしたが、この地震が引き起こした大津波によって先島諸島が大きな被害を受け、この津波は「明和の大津波」とも呼ばれています。石垣島では80mを超える大津波となり、第3波まで襲来し、第2波がもっとも大きかったと伝えられています。
八重山群島での死者・行方不明者は1万人を超える琉球史上で最悪の津波災害だったとされ、八重山地震の震源は八重山列島近海で、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込むことによって発生する歪みによって発生した海溝型地震と考えられています。
このあたりでは、過去2400年間の間に150〜400年程度の周期で大規模な津波が襲来したことが調査によって判明しています。また、先島諸島では過去2000年の間に約600年間隔で1771年の八重山地震と同じような規模の地震が4回発生しています。
とは言え、環太平洋火山帯の範囲で見た場合はM4〜5クラスの地震が高い頻度で起きても、ある意味では「いつもどおり」とも言えますので必要以上に不安に感じる必要はありませんが、備えはしっかりと。
また月に1度は、備災・防災用品や備蓄品の使いかた・消費期限や入れ替え期限などを確認してみてください。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
あああああ