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【海外】フィリピンで続く大きめの地震(2019/04/24)

2019/4/22〜4/24にかけて、フィリピンで大きめの地震が続いています。 4/22にM6.1、4/23にM6.4とM6規模が続く中、M4.7以上のものも発生しています。 近隣インドネシアでもM5規模の地震が発生していますが、このあたり含め南太平洋のフィジー諸島あたりまでは大きな「地震の巣」的な状況です。 「環太平洋火山帯」の括りでは日本ともつながっていますので今後、日本でも相応の規模の地震が発生する可能性がありますが、過敏になる必要はないと思われます。 地球規模の動きに対して、人間1人単位で備えられることはごくわずかです。 ただ、そのごくわずかな備えが積み重なれば、大きな備えとして実効力を持つこともできるでしょう。 「防災」とは災害を防ぐと書きますが、大震災規模のものは防ぐことはできません。 ただ、災害に「備える」ことはできます。それが「備災」です。災害に備えた上で、実際に起きたときにはその備えを用いて被害を減らすことが「減災」につながると言えるでしょう。

【東北】三陸沖で最大震度2、M5.4の地震(2019/04/23)

2019/04/23は三陸沖で最大震度は2であるもののM5.4の地震がありました。 近くでは4/11にもM6.0の地震が起きています。 三陸沖での有感地震は2018年は例年に比べてやや少ない印象がありましたが、特に東日本大震災の年はM6〜7クラスの大きめの余震が続いていました。 また、東北〜関東にかけての太平洋側では、今後30年内のM9クラスの超巨大地震の発生確率は「0%」であるものの、M7.0〜7.5の大規模な地震が起こる確率は岩手沖や宮城沖で90%以上、茨城沖で80%以上という高い予測値となっています。 前日4/22には同じ環太平洋火山帯のフィリピンでM6.1の地震があり11名の方が亡くなりました。フィリピンでは今後「ビッグワン」と呼ばれるM7.6規模の大地震が発生周期的に懸念されています。 フィリピン周辺も地震活動が活発ですが、マニラ首都圏は全長100km近い断層の上にありますが、この断層は400年周期で動くとされ現在、次の周期が近づいてるとされています。 このビッグワン地震が予測最大規模で起きた場合、最大3万5000人が亡くなり、被災者は数百万人になると見込まれています。 前回の発生は1658年。周期的にはあと40年内に発生する可能性があるということかもしれません。 そして日本でも今後30年内に複数の大地震の発生が懸念されています。 それらの大地震を含めた大きな災害への備えとして近年言われているのが「地域の防災力」というものですが、都道府県や市区町村などの行政任せでは間違いなく足りませんし、発災後の混乱期においては行政だけでなく国レベルでも対応は遅れがちになると考えておくべきです。 その「地域の防災力」を構成するのは、地域に住む個人やご家庭単位での「備災力」です。 まずは備えた方々どうしが連携して生活を維持・再建していく必要があるでしょう。

【台湾・沖縄】台湾東部でM6.4の後、琉球海溝沿いで続く地震(2019/04/21)

2019/04/18に台湾でM6.4(国内報道ではM6.1)の地震がありましたが、約1年2ヶ月ほど前の2018/2/6に起きた「台湾花蓮地震」はM6.0でした。 今回の台湾での地震は、マグニチュードでは昨年のものをやや上回ったことになります。 台湾も日本同様に環太平洋火山帯に沿って位置しており、台湾国内では42の活断層が特定されています。 これまで台湾で観測されている地震の多くは台湾東方沖で発生しており被害は軽微なものが多かったのですが、台湾直下で起きたものは規模に比例して被害も大きくなっています。 琉球海溝や沖縄トラフに沿った沖縄周辺でも最近地震が多かったこともあり、今後の動きも気になります。 4/21は沖縄本島近海、奄美大島近海、トカラ列島近海で地震が起きています。 特に、琉球海溝の東端はそのまま南海トラフに接続しています。 地震情報に関しては、スマホに天気情報系のアプリや「強震モニタ」などのアプリを入れておくと日頃からチェックできますので、関心のあるかたはぜひそうしたアプリを入れて、日頃の防災・備災に役立ててみてください。 iPhone用:強震モニタのApp Store検索リンク Android用:強震モニタのGoogle Play検索リンク

【熊本】熊本地震の本震から3年目の阿蘇山噴火(2019/04/16)

2019/4/16は熊本地震の本震から3年目ですが、熊本の阿蘇山が噴火となりました。前回の噴火は2016/10/08。 これまでも2019年1月からの阿蘇山の火山性地震と孤立型微動をグラフ化していますが、5日前の4/11からどちらも急激な減少傾向だったことが判ります。 また、4/14には気象庁が噴火警戒レベルを1の「活火山であることに留意」から2の「火口周辺規制」に引き上げたばかりでした。 噴火警戒レベルに関しては、2017/2/7〜2019/3/11までは1が継続されていましたが今年3/12にはいったん2に引き上げられ、3/29に再び1へ引き下げられたばかりでした。 今月は沖縄周辺でも小規模な地震が連続していることもあり、今後の情報には注意しておきたいところです。

【沖縄】沖縄本島周辺で連続する地震(2019/04/13)

【沖縄】奄美大島近海で連続する地震(2019/2/18〜2/20) https://itoito.style/article/5358 【沖縄】宮古島付近で連続する地震(2019/2/16〜2/18) https://itoito.style/article/5354 【沖縄】活発化する沖縄本島近海での地震(2018/09/16) https://itoito.style/article/4951 昨年3月頃にも西表島付近で群発地震的な連続した揺れが発生していました。 今月に入ってからは規模の大きな地震は多くなく、概ね静穏な状態になっている感もありますが、このような状況がしばらく続いた後に大きな地震が発生することもあります。 日頃の備えは怠らず、今後の情報に注意しておきたいと思います。 なお強震モニタはスマホ用のアプリとして複数作品がリリースされており、どなたでもダウンロード・利用できますのでiPhoneユーザーのかたはAppStoreから、Androidユーザーの方はGooglePlayストアから入手してみてください。 iPhone用:強震モニタのApp Store検索リンク Android用:強震モニタのGoogle Play検索リンク

【東北】三陸沖で震度3、M6.0の地震(2019/04/11)

2019/04/11に三陸沖でM6.0規模の地震がありました。 最大震度は3ですが、マグニチュードで見た場合はそれなりの大きさです。 「三陸沖」の範囲で括ると、過去の震度4以上の地震においてもマグニチュード的には大きなものが多い印象で、東北〜関東の日本海溝沿いでは今後30年内にM7〜8クラスの地震が発生する可能性が高いと予測されています。 東日本大震災以降、東北〜関東の日本海溝沿いでは依然として活発な地殻活動が継続中です。 しかしデータを見ると、「地震の空白域」とみられる領域がいくつか存在します。東北〜関東であれば仙台や鹿島の陸に近い沖合、房総半島の南東沖など。 特に東日本大震災の震源域では「割れ残り」と言われる領域が存在しており、そうした部分が今後のプレートの動きによって改めて破壊される可能性は十分あります。 東日本大震災は「1000年に1度の大震災」と言われましたが、それはM9クラスの規模という意味での「1000年に1度」です。 たしかにM9クラスは当分発生しないと考えられていますが、M7〜8に関しては比較的高い発生確率となっています。 大人世代における備えだけでなく、子・孫の世代も含めて長期的・大局的に考えて対策を講じていく段階に入っていると言えるでしょう。

南海トラフ地震に関する気象庁発表の定例情報から気になる点をピックアップ(2019/04/09)

2019年4月も気象庁から南海トラフ地震に関する定例情報が発表されました。 概要としては「南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」 とのことですから現状、特に心配するような状況にはありません。 ただ、南海トラフ沿いに設置されている電子観測点の沈降は長期的に継続しています。 プレートの動きによるもので当然ではありますが、この動きによって蓄積された「ひずみ」がこの先いつ開放されるのか、もし開放されたときに何が起きるのかは気になります。 仮に、南海トラフ沿いで大規模地震の発生の可能性が高まったときには、このような月の上旬に発表される定例情報とは別の「臨時情報」が発表されることになっています。 それはすなわち「万が一の国難レベルの巨大地震と、それによる津波被害が生じる緊急事態の可能性」に他なりません。 特に津波被害が想定される地域では避難の準備が必要となり、それ以外の地域でも店頭からは物がすぐに無くなります。 避難ルートやお住いの地域のハザードマップの確認、災害用伝言ダイヤルなど家族間での緊急連絡手段の確保、防災用品や備蓄品の準備は何もない平時にこそやっておきましょう。 災害規模が大きい場合、インターネットが使えなくなる可能性も十分にあり得ますし、スマホや固定電話等の電話回線も通信規制がおこなわれて通話が困難になります。 日頃から自宅周辺や通勤通学ルートにある「公衆電話」の場所と、災害用伝言ダイヤルの使い方は把握しておくと良いかと思います。災害時の情報収集用には、電池で動くポータブルなラジオがオススメです。

【沖縄・台湾】沖縄本島付近と台湾南東沖でM5以上の地震(2019/04/08)

2019/4/8は、沖縄本島近海の琉球海溝沿いでM5.5、その後に台湾南東沖でもM4.6〜M5.1の地震がありました。 琉球海溝では巨大地震の記録が少ないものの過去に遡ると、沖縄本島と台湾の間にある先島諸島では約600年周期で巨大津波が発生したことを示す痕跡があるとのことです。 沖縄周辺は地震が少ないイメージをお持ちのかたも多いかと思いますが、琉球海溝沿いでは意外と活発な地震活動が見られ有感地震も多い領域です。 宮古島付近や西表島付近では、ときおり群発地震のような連続した地震が観測されています。 2018年2月には琉球海溝の東端に位置する台湾で「台湾花蓮地震」が発生し、大きな被害が出たことも記憶に新しいと思います。 地震予測に関しては、内陸直下の断層型の予測は困難ですが、海溝型はある程度の予測が可能と言われます。東日本大震災が起きた際も、震源の周辺海域では前兆となる小規模な群発地震が発生していました。 沖縄周辺での地震はほぼ海溝型なので、今後の動きは気にしておきたいところです。

【北海道】十勝沖で震度2、M4.0の地震(2019/04/04)

2019/4/4は、北海道の十勝沖で小規模な有感地震がありました。十勝沖は目立って有感地震が多い震源ではありませんが、2008年9月にはM7.0・最大震度5弱の地震が太平洋プレートと陸のプレートの境界で起きています。 特に2008年9月の地震は、その5年前の2003年9月に起きたM8.0の「十勝沖地震」の震源の近くで発生したものです。 2017年12月の政府地震調査委発表では、北海道の千島海溝沿いでM9クラスの巨大地震が発生する切迫性が高く(発生確率最大40%)、20m以上の大津波が起きる可能性があるとのこと。 この千島海溝沿いでの発生が予測されている大規模な地震に関しては発生間隔がおよそ340〜380年周期となっていますが、前回の発生からはすでに400年以上が経過しており、いつ起きてもおかしくないとされています。 なお十勝沖・根室沖・釧路沖で発生している有感地震の規模推移を2008年あたりから10年間で見てみると、十勝沖と釧路沖は緩やかな微減傾向になりますが、根室沖に関しては逆に緩やかな微増傾向となっています。 最近の北海道では胆振地方東部での地震が多い印象がありますが、千島海溝沿いでの発生が見込まれる地震に関しても今後、留意はしておきたいところです。

【高知】高知県中部での震度1、M2.7の小規模地震(2019/04/02)

有感地震は引き続き概ね静穏な状態が続いているように見える中、4/2に注目したのは高知県中部での小規模な地震です。 この辺りは以前より南海トラフ沿いのスロースリップと固着域が確認されています。 近年(2015年以降)の震度3以上で見てみると、海側は多め・陸側は少なめといったところでしょうか。 震源が浅いのでフィリピン海プレートが沈み込む先のユーラシア(アムール)プレート内のようです。 このアムールプレートは西日本・中国大陸の旧満州地方・ロシアのサハリン沿海地方・朝鮮半島を含む小規模なプレートで、かつてはユーラシアプレートの一部と考えられていましたが、現在では独立したプレートと考えられています。 なお高知県中部は有感地震が少ないようです。また高知県の太平洋側の沖合は、他の南海トラフ沿いの想定震源域と比べても過去にほとんど有感地震が起きていません。 このあたりは強弱含めた南海トラフの固着域が広範囲に存在するため、フィリピン海プレートの移動においても破壊されにくいプレート境界があると考えられます。 この先、蓄積された「ひずみ」がいつ開放されるのかという点については、南海トラフ巨大地震の発生予測に関する臨時情報の発表と併せて見ていく必要があるでしょう。 なお、南海トラフ地震に関する気象庁からの定期的な情報の今月4月ぶんの公表は、定例パターンで考えた場合は第2週になると思われます。