2019/04/02:高知県中部での震度1、M2.7の小規模地震
有感地震は引き続き概ね静穏な状態が続いているように見える中、4/2に注目したのは高知県中部での小規模な地震です。
この辺りは以前より南海トラフ沿いのスロースリップと固着域が確認されています。
近年(2015年以降)の震度3以上で見てみると、海側は多め・陸側は少なめといったところでしょうか。
震源が浅いのでフィリピン海プレートが沈み込む先のユーラシア(アムール)プレート内のようです。
このアムールプレートは西日本・中国大陸の旧満州地方・ロシアのサハリン沿海地方・朝鮮半島を含む小規模なプレートで、かつてはユーラシアプレートの一部と考えられていましたが、現在では独立したプレートと考えられています。
なお高知県中部は有感地震が少ないようです。また高知県の太平洋側の沖合は、他の南海トラフ沿いの想定震源域と比べても過去にほとんど有感地震が起きていません。
このあたりは強弱含めた南海トラフの固着域が広範囲に存在するため、フィリピン海プレートの移動においても破壊されにくいプレート境界があると考えられます。
この先、蓄積された「ひずみ」がいつ開放されるのかという点については、南海トラフ巨大地震の発生予測に関する臨時情報の発表と併せて見ていく必要があるでしょう。
なお、南海トラフ地震に関する気象庁からの定期的な情報の今月4月ぶんの公表は、定例パターンで考えた場合は第2週になると思われます。
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