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【海外】台湾東部で最大震度6・M6.0の地震(2019/08/08)

2019/08/08の早朝、台湾東部・宜蘭県(ぎらんけん)沖で最大震度6級(台湾基準)・M6.0の地震がありました。 その約1.5時間後にも近い震源にて最大震度3級・M4.6の地震が続き、宜蘭県や台北市・新北市でそれぞれ600〜700世帯が停電しているとのこと。 マグニチュードと震源深さに関しては発表機関によりばらつきがあり、 ・台湾気象局発表値  :M6.0 ・日本気象協会発表値 :M6.4 ・米国地質調査所発表値:M5.9 となっています。本記事では台湾気象局の発表値としています。 2日前の2019/08/06にも、花蓮市沖を震源としてM4.5〜4.9規模の地震が発生。 2019/06/04にもM5.5、2019/04/18にもM6.1が起きています。 2019/04/18の地震では、合計17人の方が負傷・台北市内ではビル2棟が傾き、130人以上が避難。 花蓮県の景勝地タロコでは落石が発生し、2人が負傷となっています。 台湾の位置としては、 ・ユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界 ・琉球海溝と沖縄トラフの西端 ・マニラ海溝の北端 となっており、日本と同じ環太平洋火山帯に属します。 近年は比較的大きな地震が頻発しており、特に2018/2/6の「台湾花蓮地震」では最大震度7級・M6.4、死者17人・震源地では複数のビルや民家が倒壊するなど大きな被害が発生しました。 台湾にほど近い与那国島でも、大きめの地震が比較的起きやすいことと、琉球海溝と沖縄トラフに挟まれた領域にある沖縄本島付近でも意外と大きな地震が発生します。 近年で目立った沖縄本島付近を震源とする大きな地震は、 ① 2016/09/26 14:19頃, 震度5弱, M5.6, 深さ40km ② 2010/02/27 05:31頃, 震度5弱, M6.9, 深さ10km あたりが挙げられます。折しも2019年8月の新月〜満月期は8/1〜8/15。 昔から満月や新月の時期に地震が起きるとは言い伝えられてきましたが、2016年に東京大学の研究チームによって大潮の時期=満月時に大地震の発生確率が上昇する(大きな潮汐応力が地震を誘発する)という研究結果が出ているようです。 大潮になる時期は月や太陽から地球が受ける重力の影響が大きくなる時期で、そこに地震誘発の因果関係があることを示す研究論文が地球科学に関する様々な観点をカバーする学術雑誌「Nature Geoscience」に掲載されました。 https://www.nature.com/articles/ngeo2796また梅雨が明けて夏本番、秋に向けて台風シーズンに入っています。 台風や低気圧が来ると気圧配置が変動して地面を動かし、気象変動の激しい寒冷前線の接近や横断時に地震活動も活発になるとされています。 この台風と地震の因果関係についても、国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST) が構築した国内最大の科学技術情報プラットフォームである「J-STAGE」において学術的資料が公開されています。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsprs/55/5/55_325/_pdf 同様の研究は米国のマイアミ大学とフロリダ国際大学の研究チームによってもおこなわれており、大地震がおきたいくつかの被災地では地震発生前の4年以内に激しい豪雨を伴う大型熱帯低気圧に見舞われていることを確認しています。 台風が多発する時期の新月〜満月の時期は、警戒と備えを強化しておきたいところです。 日常生活に影響を及ぼす災害は大地震だけでなく、台風や大雨による豪雨や土砂災害などにも注意が必要です。

【海外】インドネシアでM6.9の大地震(2019/8/2〜8/3)

2019/08/02〜08/03にかけて、インドネシア・バンテン州南西部の沖合でM6.9の大きな地震がありました。 インドネシアの気象気候地球物理学庁は最大3mの津波発生の恐れがあるとして一時津波警報を発令、後に解除となりました。 気象気候地球物理学庁はこの地震の規模をM7.4としているとのこと。(M6.9は米国USGS発表値) この震源では2019/04/09と2019/02/28にもM4.7〜4.9の地震が起きています。 現地の状況としては震源から300km程度離れたインドネシアの首都・ジャカルタでも揺れが観測され、一時は地下鉄が運転を見合わせ。 ジャカルタ中心部のオフィスビルや揺れのあった地域の建物からは避難する人々で一時騒然となったとのこと。 インドネシアでは2019/07/14に東部でM7.3の大きな地震があり、この時期現地ではM4〜5クラスの地震も連続。 報道によれば住民のパニックなども起きています。 また、2019/7/8と2019/01/07にもインドネシアのモルッカ海でM6.9。その後も小規模な余震とみられる地震が続きました。 スラウェシ島北部など一部の地域では約50cmの津波が観測され、北マルク州テルナテ島ではパニック状態も。 2018/12/22にはインドネシア・クラカタウ火山が海底噴火および大規模噴火を起こし、高潮と地滑りによって津波が発生。 これによりジャワ島西部のアニェール付近でも津波被害を受け、少なくとも死者60名・負傷者・行方不明者は合わせて580名以上となりました。 2018/9/28にも、インドネシアのPalu付近でM7.5の大地震が発生し、その後継続的にM5クラスの地震が起きています。 このように、基本的にインドネシア周辺で起きる地震は、規模の大きなものが多い傾向があります。 また、インドネシア→フィリピン→台湾と連続して有感地震が発生。その後は震源が北へ移動しているような動きに見えます。 近年は環太平洋火山帯が活発に動いている印象もあります。日本でも「真夏の大きな地震」に備えるべきでしょう。

【九州・四国・沖縄・台湾】九州四国沖縄で小規模地震、台湾でM4.8(2019/05/23)

5/23は四国(伊予灘)・九州(日向灘,福岡,奄美大島)で小規模な地震が相次ぎました。 特に中央構造線沿いの伊予灘に関しての有感地震は今年01/03以来。 緯度経度で見る限り伊方原子力発電所のすぐ沖合のようです。場所が場所だけに気になりますね。 今回の規模は最大震度1・M3.4と小規模ですが、5年前の2014/03/14には最大震度5強・M6.2と大きめの地震が起きています。 (この時の震源は、伊方原発からは45km程度離れていました) 同日の国内での有感地震は他に、富山県西部で震度1・M2.3、長野県北部で震度1・M2.0とごく小規模なものが発生しています。 また、5/23は台湾東部でも14時過ぎに最大震度5、M4.8の規模が発生。 午前中にも花蓮市でM3.6の地震がありました。 今後数十年内に、再び複数の大規模震災が起きる可能性が極めて高いと見られている状況ですが、地震の予知が難しいものであることは周知の通りです。 「いつ起きるか」を気にするよりも「起きたときに命さえ無事ならその後を乗り切る備え」を考えていくべきでしょう。

【台湾・沖縄】台湾東部でM6.4の後、琉球海溝沿いで続く地震(2019/04/21)

2019/04/18に台湾でM6.4(国内報道ではM6.1)の地震がありましたが、約1年2ヶ月ほど前の2018/2/6に起きた「台湾花蓮地震」はM6.0でした。 今回の台湾での地震は、マグニチュードでは昨年のものをやや上回ったことになります。 台湾も日本同様に環太平洋火山帯に沿って位置しており、台湾国内では42の活断層が特定されています。 これまで台湾で観測されている地震の多くは台湾東方沖で発生しており被害は軽微なものが多かったのですが、台湾直下で起きたものは規模に比例して被害も大きくなっています。 琉球海溝や沖縄トラフに沿った沖縄周辺でも最近地震が多かったこともあり、今後の動きも気になります。 4/21は沖縄本島近海、奄美大島近海、トカラ列島近海で地震が起きています。 特に、琉球海溝の東端はそのまま南海トラフに接続しています。 地震情報に関しては、スマホに天気情報系のアプリや「強震モニタ」などのアプリを入れておくと日頃からチェックできますので、関心のあるかたはぜひそうしたアプリを入れて、日頃の防災・備災に役立ててみてください。 iPhone用:強震モニタのApp Store検索リンク Android用:強震モニタのGoogle Play検索リンク

【沖縄・台湾】沖縄本島付近と台湾南東沖でM5以上の地震(2019/04/08)

2019/4/8は、沖縄本島近海の琉球海溝沿いでM5.5、その後に台湾南東沖でもM4.6〜M5.1の地震がありました。 琉球海溝では巨大地震の記録が少ないものの過去に遡ると、沖縄本島と台湾の間にある先島諸島では約600年周期で巨大津波が発生したことを示す痕跡があるとのことです。 沖縄周辺は地震が少ないイメージをお持ちのかたも多いかと思いますが、琉球海溝沿いでは意外と活発な地震活動が見られ有感地震も多い領域です。 宮古島付近や西表島付近では、ときおり群発地震のような連続した地震が観測されています。 2018年2月には琉球海溝の東端に位置する台湾で「台湾花蓮地震」が発生し、大きな被害が出たことも記憶に新しいと思います。 地震予測に関しては、内陸直下の断層型の予測は困難ですが、海溝型はある程度の予測が可能と言われます。東日本大震災が起きた際も、震源の周辺海域では前兆となる小規模な群発地震が発生していました。 沖縄周辺での地震はほぼ海溝型なので、今後の動きは気にしておきたいところです。