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南海トラフ巨大地震や首都直下地震だけではない、これから日本が直面する大災害に備える

2024年は元日の能登半島地震という震災で始まりましたが、阪神淡路大震災から29年の月日が流れ東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)から13年目。被災地での復興はまだまだ掛かります。東日本大震災は「1000年に一度」と言われますが、それはM9級の地震が起きると言う意味での1000年に一度。 改めて今後30年内では、M7〜M8クラスの地震の発生が想定されています。   【今後30年内の発生が想定されている地震】 ① 南海トラフ巨大地震 ② 首都直下型地震 ③ 北海道沖地震 ④ 東北〜関東の日本海溝沿いで起きるM7〜8の地震画像出典:Wikipedia 想定震源域では数十年前から起きると言われ続けて未だに起きていない、巨大地震。周期性と連動性が特徴です。特に東海地方にお住まいの方々は、人によっては子供の頃から幾度もの防災訓練を経験されてきたかたも多いのではないでしょうか。   南海トラフ沿いで発生する地震はフィリピン海プレートとユーラシアプレート(アムールプレート)の境界で発生し、フレート自体は年間6.5cm程度で動いています。巨大地震はおよそ90〜150年程度の周期で発生し、東海地震・東南海地震・南海地震の震源域が毎回数時間から数年の期間をおいて、あるいは時間を置かずに3つの地震が同時かつ連動していることが定説となっています。   地震研究の最前線では、南海トラフ巨大地震の発生の可能性が高まるのは、一説には2030年代からという見方が出ています(特に2030年代後半〜2040年代にかけて)。 下記は京都市が正式に公開している地震情報です。このように自治体が公式に出している資料においても次のM8級の南海地震(南海トラフ巨大地震)の発生予測時期は2040年頃となっています。 (参考情報:京都市情報館「なぜ?なに?京都の地震」より) 想定被害規模は東日本大震災の10倍とも言われ、文字通り未曾有の国難となることが想定されます。画像出典:Wikipedia 「南関東直下地震」とも言われ、関東地方の南部(神奈川県・東京都・千葉県・埼玉県・茨城県南部)で歴史的に繰り返し発生するM7クラスの巨大地震。相模トラフから北側をも含めた関東地方南部では、M7クラスの地震が平均して数十年に1度程度の割合で発生しています。   上の図は、首都直下型地震のモデルになっている1855年の江戸で起きた「安政江戸地震」での被害状況を伝える絵。M7クラスで死者は1万人とされています。この図は首都直下型地震の想定震源域と、かつての関東大震災および元禄地震の震源域を示したもの。   首都直下地震の想定震源域では近年でも幾度か中規模以上の地震が発生することがありますが、実際の首都直下地震は震源の深さが20〜30km程度と想定されています。千島海溝に沿って発生が想定されるM8.8規模の巨大地震。想定震源域は十勝沖〜根室沖にかけて300km以上の広範囲に及び、今後30年内の発生確率は最大40%ですが「切迫性が高い」という評価です。   北海道根室沖を中心とする地震に関しては、発生間隔がおよそ340〜380年周期となっていますが、前回の発生からはすでに400年以上が経過しており、いつ起きてもおかしくないとされています。関東〜東北の太平洋側は今後も大地震発生確率が高いエリアで、日本海溝に沿って北は青森県東方沖から南は房総半島沖にかけての広範囲で、M7〜8クラスの大地震が今後30年内に起きる確率が90%以上とされています。   ・M9クラス:東日本大震災のような超巨大地震の発生確率は「0%」 ・M7.9程度:沿岸が高い津波に襲われる・宮城県沖で20%、青森・岩手で5〜30% ・M7.0〜M7.5:青森・岩手沖で90%以上、宮城沖で90%、茨城沖で80%   いずれも「どの場所でいつ起きる」という精度の高い予測は難しく、海溝型地震よりも内陸部の断層型地震のほうが予測困難です。過去に起きた大地震として、熊本地震・大阪府北部地震・北海道胆振東部地震などは内陸部の断層型地震で、予測の範囲外だったと言えます。画像出典:Hi-net自動処理震源マップ 日本列島は太平洋プレート・北米プレート・ユーラシアプレート・フィリピン海プレートの4枚のプレートが重なり合う場所に存在します。プレート自体は地球上に16枚あるとされ、そのうちの1/4の境界が日本の下に集中していることになります。   また、世界で起きる地震の約10〜15%が日本周辺で発生しており、M6以上に限れば20%が日本で発生。人体で感じる有感地震は年に1,100回以上発生し、人体で感じないものまで含めれば1日に数百回起きています。   日本列島は太平洋の周囲を取り巻く火山帯である「環太平洋火山帯」に含まれますが、この環太平洋火山帯に沿って、ほぼ毎日大きな地震は発生しています。発生した場所がたまたま日本で地震の規模が大きかった場合に、大きな被害が発生することになります。画像出典:Wikipedia:平成26年8月豪雨による広島市の土砂災害 日本で生活する上では、大地震だけを考えるわけにはいきません。   ・台風被害 ・豪雨災害 ・火山噴火   などの自然災害も多く、近年は特に台風や大雨による土砂災害なども頻発するようになってきました。併せて、各地での火山活動も活発化する傾向にあるため、地震災害と同様に備えていく必要があります。   ネット上でもよく「○月○日までにどこそこで大地震が起きる」という噂話しが流れることがありますが、科学的にはそのような詳細な時期を指定しての発生予測は不可能というのが現状の結論です。そのような話しに一喜一憂せず、日頃からの備えが何よりも重要です。画像出典:Wikipedia: 「東日本大震災」から、宮城県東松島市の指定避難所を襲った津波の犠牲者 近年の自然災害は事前の予測が困難であったり、発災後は被害が大規模化する傾向にあります。災害対策の基本は「自助」ですが、平成30年版の防災白書によれば大地震に対する備えとして「特に何もしていない」という方々が約10%も存在します。   大きな災害が起きたら避難所へ行けばなんとかなる・救急車や消防車を呼べばいい、警察や自衛隊が何とかしてくれる考えてしまうかもしれませんが、災害の規模が大きければ大きいほど、初動での公的な助けは来ないと考えておくべきでしょう。   救急消防への電話が殺到しても、救急隊や消防隊の対応には限りがあります。南海トラフ巨大地震レベルになれば、自衛隊ですら助けに来られない場所も多数発生するでしょう。   例えば熊本地震では「九州は地震安全地帯」という認識のもと、地震に対する備えをしていなかった方々が避難所へ多数詰めかけましたが、水食料の配給が追いつかず、オニギリ1個を得るために2時間も並ぶというケースがありました。   より大規模な災害ともなれば、水も食料も無い状態で救援を待つ間に病死や餓死といったケースが実際に発生する可能性もあります。『いざその時』がやってきた場合、備えの有無でその後の被災生活の内容や質は大きく変わります。そして自助があって初めて共助が成り立ちます。   極限状況に陥った場合、備えをしていた人たちの中だけで共助がおこなわれ、備えをしていなかった人は何も無い状況下での生活を余儀なくされる場面も実際に出てくるでしょう。   「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とは言いますが、日頃からの情報収集と備えが生死を分けることになります。「まだいいや」で済まさず、明日起きても対応できるように、備えだけはしておきましょう。

【防災士監修】繰り返される自然災害や感染症拡大。「次」に対応する備蓄と装備を!

1995年(平成7年)1月17日の早朝、5時46分52秒。兵庫県沖の明石海峡を震源としてM7.3・最大震度7の大規模な地震「兵庫県南部地震」が発生しました。この地震によって引き起こされた災害が『阪神淡路大震災』です。   近畿地方を中心に6,434人もの人命が失われ、3名の行方不明者、負傷者は43,792人とされ、被害総額は約10兆円という巨大災害となりました。   当時は現在のように高速なインターネットではなく、もちろんスマホもありませんでした。当然、TwitterもLINEもfacebookもinstagramも存在していません。   国内のインターネットはようやく商用や個人利用が始まったばかりの頃で、スマホや携帯電話ではない「固定電話回線」を使った「パソコン通信ネットワーク」と呼ばれるインターネットとは別のものを利用し、電子掲示板サービスなどを使って被災情報などの交換がおこなわれました。   2023年は阪神淡路大震災から28年、あの日から四半世紀以上。   この28年の間にも日本では地震をはじめとするいくつもの大きな自然災害が繰り返し発生し、そのつど多くの人命が再び失われていきました。新潟県中越(沖)地震、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、熊本地震、大阪府北部地震、北海道胆振東部地震 ...   そしてこの先の30年内にも、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震など、複数の大規模災害の発生が予想されています。2011年3月11日 14時46分18秒。宮城県牡鹿半島の東南東沖130km沖を震源としてM9.0・最大震度7という巨大地震「東北地方太平洋沖地震」が発生しました。この地震によって引き起こされた災害が『東日本大震災』です。   東北地方〜関東地方を中心に15,899人もの人命が失われ、2,526名の行方不明者、負傷者は6,157人とされるなど多大な被害が発生し、なによりも津波で福島第一原子力発電所が被災。1〜5号機で全交流電源を喪失後に原子炉を冷却できなくなり、1号炉・2号炉・3号炉でメルトダウンが発生。大量の放射性物質の漏洩を伴う重大な原子力事故につながりました。   この原発事故は、国際原子力事象評価尺度で最悪の「レベル7」、チェルノブイリ原子力発電所事故と同等に位置づけられています。   また2022年は阪神淡路大震災から27年。この間にも日本では地震をはじめとするいくつもの大きな自然災害が繰り返し発生し、そのつど多くの人命が再び失われていきました。熊本地震、大阪府北部地震、北海道胆振東部地震 ...   そしてこの先の30年内にも、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震など、複数の大規模災害の発生が予想されています。2019/09/08〜09/09には台風15号が首都圏を直撃、特に千葉県を中心に大規模な停電が発生。台風通過時〜直後にはおよそ80万戸を超える停電となり、千葉県内では君津市で大型の送電線の鉄塔が2基倒壊。   停電に関しては9/11の19時で40万軒、9/13の朝9時でも20万軒を超える規模で電力が復旧していないと言う、深刻な状況となっています。   併せてインターネット回線も不通となったためスマホやテレビなどが使えない状況となり、ポータブルラジオなどを備えていた方々以外は支援に関する情報の入手が困難となってしまいました。   そして思い出されるのが2018/09/06に発生した「北海道胆振東部地震」。日本海を北上した「台風21号」が地震発生前日に北海道付近を通過、その影響で停電発生。特に道内全域で停電するブラックアウトが発生し、1951年の北海道電力創設以来、初の大規模停電となりました。『備災FUN!』では、次の震災・災害に備える「備災」をテーマに、被災時にも大活躍のアウトドアグッズを日常で活用して「楽しみながら備える」情報をメインに発信しています。2020年初から新型コロナウイルスによる世界規模な感染が拡大、概ね終息するまでは3年以上の期間を要しました。 もしこの状況下で震災級の大きな地震が発生したら、状況の深刻さは想像を絶することになる可能性が高くなるでしょう。過去の震災例を顧みても発災後の初動時の避難所は混乱し、開放された各地の体育館などでは避難者が家族ごとに仕切られることもない「密な雑魚寝」の状態になりました。コロナ禍の状況であれば避難所でクラスターが発生する可能性が高くなるのは間違いありません。   自宅が無事であれば、まずは「在宅避難」を優先すべきです。ここでは大震災を例に取り、発災直後にほぼ必ず起きる状況と、次の大地震に備えて最低限、備蓄しておくべき物資をご紹介します。   ITOITO-STYLE編集部には日本防災士機構認定の防災士が在籍しており、東日本大震災における自身の生活困窮の経験のもとづいて実際に実践しているものばかりです。   なお、備蓄品の調達は大地震が起きてからでは遅いのです。何も無い平時に調達しておきましょう。2018年に発生した「北海道胆振東部地震(ほっかいどういぶりとうぶじしん)」の発生は、2016年の熊本地震からたったの2年です。   これまで北海道で想定されてきた大地震は、千島海溝でのプレート移動に起因する海溝型のM8〜9クラスの巨大地震でした。しかし、北海道胆振東部地震の震源はそこではなく、やや内陸部の北海道胆振地方で断層型のものでした。画像出典:Wikipedia: by Mikenorton プレート移動による海溝型の地震は将来必ず起きると言っていいと思いますが、やっかいなのはこの断層型です。   日本国内には確認されている活断層は約2000箇所ありますが、未知の断層帯(隠れ断層帯)に関してはその倍の約4000箇所が存在すると言われています。   すでに「将来の発生確率がゼロ%」とされた箇所でも大きな地震が起きていることや、海溝型である南海トラフ巨大地震の発生予測に関してもすでに現実は「科学的に高確度な予測は困難」という結論が出ており、次の大震災がいつ・どこで起きるかを議論するのは、一般庶民レベルでは大きな意味を持たないと言えるかもしれません。   であれば、備えるのみです。   ここでは大地震直後にほぼ必ず起きる状況と、次の大地震に備えて最低限、備蓄しておくべき物資をご紹介します。   ITOITO-STYLE編集部には日本防災士機構認定の防災士が在籍しており、東日本大震災における自身の生活困窮の経験のもとづいて実際に実践しているものばかりです。   なお、備蓄品の調達は大地震が起きてからでは遅いのです。何も無い平時に調達しておきましょう。発災直後は、次のような状況が高確率で現実化します。 ① 停電(電気が止まる) ② 断水(水道が止まる) ③ 都市ガスの供給停止 ④ 物流が止まりお店から商品がなくなる ⑤ ガソリンや灯油などの燃料が入手困難に ⑥ 住居などの建物の破損や倒壊 ⑦ 交通網の麻痺 ⑧ 震災の場合は地盤の液状化で泥(泥水)が路上に出てくる ① 停電(電気が止まる) 震災直後は停電が発生し、場合によっては復旧まで数日を要し、復旧しても節電を余儀なくされる状況がしばらく続くことになります。 特にオール電化住宅などでは電気が復旧するまでの間、IH方式の調理器具なども使えなくなります。 ② 断水(水道が止まる) 上水道の送水設備の停止や敷設された水道管の破損などにより、水道が使えなくなります。 キッチンやバスルームなどで水が出なくなり、水洗トイレや洗濯機も使用不可能となります。 ③ 都市ガスの供給停止 都市ガスを利用している家庭や事業所・店舗などではガスを使った調理器具や給湯機器・暖房設備などが使えなくなります。 大きな災害時は、まずガスの元栓を忘れずに閉めましょう。 ④ 物流が止まりお店から商品がなくなる 過去の震災事例でも100%発生している状況です。 地震の発生直後から人々が店舗に殺到し、飲料水や食料・各種消耗品などが短時間で売り切れになります。買い占めなども起きます。 そして、その後は数日〜1週間程度は商品の補充も困難となります。 ⑤ ガソリンや灯油などの燃料が入手困難に ガソリンスタンドへのガソリンの定期供給が一時的に途絶えるため、スタンドへの沿道ではガソリンを求める車で行列ができます。 石油ストーブの燃料となる灯油もガソリンスタンドで供給されることが多いですが、こちらも在庫限りの状況となります。 ⑥ 住居などの建物の破損や倒壊 各地で建物の破損・全半壊・倒壊などの状況が発生します。 特に、住宅の裏が崖や山である場所などでは、地震の影響で崩れた土砂によって住宅が飲み込まれるケースが発生します。 2019年の台風15号では暴風により千葉県内の送電線の大型の鉄塔が2基、倒壊する事態となりました。 ⑦ 交通網の麻痺 道路の陥没や地割れ、崖崩れなどによって通行不能となる道路がいくつも生じます。停電により信号機なども停止します。 鉄道路線も、線路の歪みや曲がり・軌道上の敷石の流失や設備破損により場合によっては長期間の運行停止となります。 空の便も空港設備や滑走路の破損などによって運行停止となります。 ⑧ 震災の場合は地盤の液状化で泥(泥水)が路上に出てくる 震災と呼べる規模の地震が起きた際は、沿岸部の埋立地や河川沿いの低地・地下水の豊富な地質の周辺では地盤の液状化が発生し、土や砂を多く含む泥水が地表に噴出します。 噴出が収まった後には水分を多く含む泥が堆積し、復旧作業や通行の障害となることが多くあります。上記のような状況になったとしても、個人や家庭で事前にやれる対策はいくつもあり、また個人レベルでは対応不可能はものも当然あります。   順不同となりますが、次の順番に解説します。 A. そもそも個人では対応不可能なもの:⑦〜⑧ B. 条件付きである程度の備えが可能なもの:⑤〜⑥ C. 個人や家庭で備えが可能なもの:①〜④⑦...

【北海道】胆振地方中東部での地震と苫小牧でのCO2地中圧入実験の関係は?(2019/2/21〜2/23)

北海道胆振地方での震度6弱の地震の後、現地では震度1〜3程度の小規模な余震が起きているようです。 地震発生直後から苫小牧で実施されている二酸化炭素(CO2)の地中貯留実験(CCS実験)との関連性がネットを騒がせています。 CO2を回収して地中深くに圧入・貯留する技術は大気中に放出されるCO2量を減らすことができるので、地球温暖化対策の切り札と言われています。 そこで、この実験施設の場所と震源との位置状況と深さを図にしてみました。 両地点の間には約20kmの距離があり、地震の震源の深さは30kmですが圧入地点は最大でも3km。深さはかなり違うことが判ります。 現時点において、苫小牧のCCS実験と胆振地方地震の関連性は極めて低いと思われます。 根拠としては、今年1/3に起きた熊本での震度6弱と2016年に起きた熊本地震(最大震度7)も震源の距離は20km程度離れていますが深さは同じにも関わらず、気象庁の見解は「別の未知の活断層が原因」としています(要は別の地震)。 今回話題になったCCS実験や地球深部探査船「ちきゅう」による調査など、地下や海底での探査に関する調査・開発においては、従来からいわゆる人工地震など、様々な憶測や陰謀論的な話題で盛り上がっているようです。 そのような話題を目にした際は、まずは科学的な根拠を当たっておきたいところです。世の中には現代科学では証明できないものもあるという見方もありますが、そうは言っても科学では実験・検証・考察がおこなわれるため、情報の信頼性の優先度はもっとも高いと言えます。 できる限り科学的な根拠に立脚して考えるべきでしょう。 余談ですが、米国では「シェールガス」を地中から採掘する産業があり、廃水や化学物質を高圧で地中に流し込む「水圧破砕法」という手法が採られています。近年、シェールガスの採掘地点周辺で地震が多発するようになり、震源の位置や深さは採掘地点とほぼ一致していることから、人為的な地震であるとの見方が固まりつつあります。 北海道胆振地方での地震の震源と苫小牧のCCS実験施設がある場所とで、従来は両地点を繋ぐ未発見の断層帯が今後発見され地震も増加したりする場合や、苫小牧周辺で震源の深さが10km以下の「ごく浅い」地震が増えていくようであれば、関連性を科学的に調べて欲しいところではあります。

【北海道】胆振地方中東部で震度6弱・M5.8の大きな地震(2019/02/21)

2019/2月21日、北海道胆振地方中東部で震度6弱・M5.8の大きな地震がありました。この付近を震源とする地震は比較的多めです。 2018年から2019年2月21日までの「震度4」以上をピックアップしてみたのがこの図です。震度4以上に限ると2018年9月6日以前は2017年7月、それ以前は2014年11月。やはり昨年の地震が際立ちます。 2月21日の夜時点で、北海道の厚真町では土砂崩れが発生しているとのこと。人命的被害が無いことを祈るばかりです。 また、北海道では千島海溝を震源としたM9クラスの巨大地震について、今後30年以内の発生確率が最大40%とされています。確率論ですので、30年以内に確実に来るという確証はありませんが、逆に言えば明日にも来る可能性もゼロではありません。 いわゆる「海溝型」の地震に関してはある程度の予測はしやすいのですが、内陸の断層型の地震については予測がかなり難しいのです。北海道胆振東部地震や熊本地震、大阪北部地震などが当てはまります。 これらのタイプの地震は、前兆無しにある日突然発生するのです。 また、北海道だけでなく、今後30年以内の巨大地震の発生が懸念されている地域は主に太平洋側で複数存在します。該当する地域にお住まいの皆さんにおかれましては、日頃からの備えをしっかりと。 確かに「いつも地震が起きているエリア」というのは多数存在し、いつも起きているのだから殊更に騒ぐのはおかしい、と感じるかたもいらっしゃるでしょう。 しかし、備えた上で何もなければそれがベストだと思います。怖いのは「いつものこと」と軽視して何も備えていなかったところに大きな被害が発生することです。ぜひ備えてみてください。

【北海道】胆振地方中東部での震度4・M4.7(2018/11/14)

2018/11/14の19時07分頃、北海道・胆振地方中東部で震度4の地震がありましたが、この震源では2018年9月の北海道胆振東部地震以降、長らく余震と思われる地震が続いています。 今回は震度3以上を記載しましたが、震度2以下を含めるとかなりの回数になります。 またここ数日は北海道南西部・根室地方中部でも、ぞれぞれ震度2の地震が起きています。 胆振地方中東部以外で最近目立った地震は、10月下旬から国後島付近で連続発生していたものが該当します。特に11/5は04:26に震度4・M6.2という規模の地震が起きています。 北海道では今後、根室沖を中心とした千島海溝沿いでM8.8以上の「超巨大地震」発生確率が40%とされています。 政府の地震調査研究推進本部によるものですが、40%と言えども「切迫している可能性」という言う表現になっていますので、継続した警戒が必要と言えるでしょう。