2022/05/09:与那国近海でM6.6・5.4、伊勢湾でM5.1の深発地震、京都・日向灘・東北沖でも小規模
2022/05/09は与那国近海でM6.6・5.4、伊勢湾でM5.1の深発地震、京都・日向灘・東北沖でも小規模な地震が発生。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(記事公開時点までの最新順)
発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
---|---|---|---|---|---|
2022/05/09 19:03頃 | 日向灘 | 1 | M3.8 | 約20km | 31.5, 131.9 |
2022/05/09 17:33頃 | 伊勢湾 | 2 | M5.1 | 約340km | 34.6, 136.9 |
2022/05/09 16:46頃 | 与那国島近海 | 1 | M5.4 | 約20km | 23.9, 122.6 |
2022/05/09 15:23頃 | 与那国島近海 | 3 | M6.6 | 約20km | 24.0, 122.5 |
2022/05/09 11:25頃 | 和歌山県北部 | 1 | M2.3 | ごく浅い | 34.1, 135.2 |
2022/05/09 06:16頃 | 福島県沖 | 1 | M3.9 | 約40km | 37.7, 141.9 |
2022/05/09 03:36頃 | 宮城県沖 | 2 | M3.9 | 約50km | 38.6, 141.9 |
2022/05/09 01:58頃 | 京都府南部 | 1 | M3.2 | 約10km | 35.0, 135.6 |
伊勢湾でM5.1の深発地震が発生し、関東〜東北にかけて揺れる異常震域が発生しました。2/21にも伊勢湾の南、三重県南東沖でM4.5・深さ350kmの深発地震により、今回と同じパターンの異常震域が発生しています。
注目は与那国島近海。与那国島は八重山列島(八重山諸島)に含まれますが隣国である台湾とも近く、このあたりではしばしば大きめの規模の地震が発生します。歴史を遡ると1771年(明和8年)に「八重山地震」と名付けられた、推定マグニチュード7.4〜8.7の巨大地震が発生しています。
八重山地震の地震そのものによる被害は僅かでしたが、この地震が引き起こした「明和の大津波」により、周辺地域では大きな被害が出ました。
明和の大津波は八重山群島での死者・行方不明者は1万人を超える琉球史上で最悪の津波災害だったとされ、八重山地震の震源は八重山列島近海で、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込むことによって発生する歪みによって発生した海溝型地震と考えられています。
このあたりでは、過去2400年間の間に150〜400年程度の周期で大規模な津波が襲来したことが調査によって判明しています。また、先島諸島では過去2000年の間に約600年間隔で1771年の八重山地震と同じような規模の地震が4回発生しています。
沖縄周辺は大きな地震の少ないイメージがあると思われますが、実際にはそうではありません。M4〜5クラスの有感地震が頻発する場合もあり、前述のとおり過去には大きな被害の出る地震も発生しています。今後も大津波を伴う巨大地震の発生も想定されているため、継続的な警戒と備えが必要です。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
【岐阜県美濃東部】
2022/05/09 23:47頃, 震度1, M3.0, 深さ10km, 北緯:35.6, 東経:137.3