2020/3/26〜3/27:宮城, 和歌山, トカラ列島, 硫黄島で小規模な有感地震
2020/3/26〜3/27は宮城, 和歌山, トカラ列島, 硫黄島近海で小規模な有感地震がありました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【和歌山県北部】
2020/03/26 23:00頃, 震度1, M1.9, ごく浅い, 北緯:34.2, 東経:135.2
【和歌山県北部】
2020/03/26 19:19頃, 震度1, M3.0, 深さ10km, 北緯:34.2, 東経:135.2
【硫黄島近海】
2020/03/26 14:53頃, 震度1, M5.8, 深さ180km, 北緯:22.9, 東経:143.1
【宮城県沖】
2020/03/26 07:18頃, 震度1, M3.9, 深さ40km, 北緯:38.6, 東経:142.2
【トカラ列島近海】
2020/03/26 00:03頃, 震度1, M2.3, ごく浅い, 北緯:29.6, 東経:129.7
【トカラ列島近海】
2020/03/26 00:02頃, 震度1, M2.0, 深さ10km, 北緯:29.6, 東経:129.7
和歌山県北部およびトカラ列島近海ではそれぞれ連続して発生しています。
硫黄島近海ではM5.8となりましたが、最大震度は1。硫黄島近海〜小笠原諸島近海で発生する地震は、地震の規模(マグニチュード)としてはやや大きなものが多いのですが、震源の深さが深いためか震度は小さめであることが大半です。
特に硫黄島近海で発生する地震の多くはM5〜M6クラスのものですが、最大震度としては1であることが多い傾向にあります。
3/27は体に感じない震度の地震は他にも起きていますが、実質有感地震の発生は無し。
和歌山県北部では2度、浅めかつ小規模な発生しました。南海トラフ巨大地震の想定震源域内となりますが、気象庁発表の南海トラフ周辺情報としても平常どおりで特段の変化は無し。東日本大震災のときに観測されたような群発地震も発生していません。
南海トラフ巨大地震の発生時期に関しては、現時点では科学的に確度の高い予測は不可能というのが政府も認め公開している実情ですが、確率論的には今後30年以内の発生確率は70%、さらに50年以内まで範囲を広げると90%という高い数値となっています。
直近500年間で見てみると、南海トラフ沿いでの大きな地震は約100年間隔で発生しており、一番最近は1946/12/21に発生したM8クラスの「昭和南海地震」。
また、昭和南海地震の2年前には「昭和東南海地震」が発生しており、これはM7.9・最大震度6を記録しています。
南海トラフ沿いでは以前より、九州東部〜四国中西部〜近畿地方でプレートのスロースリップによる地殻変動が起きており、南海トラフのプレート境界で発生している地震は東海〜九州までの広範囲に渡ります。重要なことは「いつ起きるか・どこで起きるか」ではなく「起きたときに備えがあるか」です。防災よりも「備災」を念頭においた行動を。
いざ大震災規模の災害が起きた際に防災用品や備蓄食料などの備えが無い場合、直後の被災生活が大変厳しいものになることは、地震のみならず近年の豪雨被害や台風被害に遭われたかたであれば身に沁みて理解されているはずです。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」となりがちな自然災害への備えですが、何もない平時にこそしっかりやっておきましょう。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
【新島・神津島近海】
2020/03/27 23:11頃, 震度2, M3.9, 深さ10km, 北緯:34.2, 東経:139.2