2021/01/17:北海道, 岐阜, 紀伊水道, 日向灘, 鹿児島湾で少規模な地震が相次ぐ
阪神淡路大震災から26年となった2021/01/17は、北海道・岐阜・紀伊水道・日向灘・鹿児島湾で少規模な地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
---|---|---|---|---|---|
2021/01/17 20:17頃 | 紀伊水道 | 1 | M3.2 | 約50km | 34.0, 134.8 |
2021/01/17 18:24頃 | 日向灘 | 1 | M3.2 | 約30km | 32.1, 131.8 |
2021/01/17 12:42頃 | 岐阜県美濃東部 | 1 | M3.1 | 約40km | 35.3, 137.2 |
2021/01/17 06:32頃 | 鹿児島湾 | 1 | M2.2 | ごく浅い | 31.3, 130.6 |
2021/01/17 02:39頃 | 胆振地方中東部 | 1 | M2.5 | 約10km | 42.5, 141.1 |
注目は、岐阜・紀伊水道・日向灘・鹿児島湾あたりを震源とする少規模な地震。傾向的に南海トラフ巨大地震の想定震源域周辺での有感地震が複数発生した1日となっており、鹿児島湾では引き続き少規模な地震が起きています。
今月も2021/01/08に気象庁から南海トラフ周辺に関する情報
『南海トラフ地震関連解説情報について -最近の南海トラフ周辺の地殻活動-』
https://www.jma.go.jp/jma/press/2101/08b/nt20210108.html
が公開されています。
これは毎月初旬に定期的に公開されている情報となります。
状況としてはいつもどおり、「現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」とのことですので、特段の心配はありません。
日向灘付近を含む南海トラフ周辺の海底(東海から四国の陸地から遠く離れた海底)では、最近になってプレートの境目がゆっくり動く「スロースリップ」という現象が東京大学と海上保安庁の研究グループによって初観測されています。
https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/news/3223/
スロースリップ自体は長期間にわたって極めてゆっくりと動くため観測が難しいのですが、東日本大震災が発生する直前にも発生自体は確認されていたため、今後の津波を伴う地震のメカニズム解明や防災対策への活用が期待されています。
南海トラフ巨大地震に関しては、確度の高い予測は困難との判断が下されていることはご存知の通りで、近年、警戒警報の発令は凍結され、代わりに震源域で異常な現象を観測した場合に「臨時」の情報が発表されることになっています。
難しいのは、この臨時情報が出た際に、私たち個人レベルではどう対応すべきかという点。実際に起きてしまった場合の想定被害は過去類を見ない甚大なものになる試算がなされていますが、逆に臨時情報が出たとしても何も起きないことも考えられます。
2000年代に入り、環太平洋火山帯全体で活動が活発化している状況とも考えられます。この規模での地殻活動となると、日本でもいつどこで大きな地震や噴火がほとんど前兆無しで発生するか判りませんが、それはこれまでも繰り返されてきたことです。
基本的に環太平洋火山帯では日々大きな地震が起きるものです。地球上で発生する地震の約90%はここで起きています。出来るかぎり(可能な範囲で構いません)の備えをした上であれば、必要以上に怖がったり不安に感じることはありません。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
あああああ