2021/07/08:伊予灘でM4.3、安芸灘でM4.0、福井・釧路でも小規模な地震
2021/07/08は伊予灘でM4.3、安芸灘でM4.0、福井・釧路でも小規模な地震が発生しました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(記事公開時点までの最新順)
発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
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2021/07/08 11:31頃 | 釧路沖 | 1 | M3.2 | 約50km | 43.0, 145.3 |
2021/07/08 04:27頃 | 福井県嶺北 | 1 | M3.1 | 約10km | 36.1, 136.1 |
2021/07/08 02:39頃 | 安芸灘 | 2 | M4.0 | 約40km | 34.1, 132.9 |
2021/07/08 01:24頃 | 伊予灘 | 3 | M4.3 | 約50km | 33.7, 132.3 |
注目は瀬戸内海の伊予灘・安芸灘で発生したM4クラス。南海トラフ巨大地震の想定震源域の西端あたりになります。このあたりに被害を及ぼす地震は、フィリピン海プレート内や中央構造線に沿ったものが主たるものになり、過去に周辺で発生した巨大地震は複数あります。
1649/03/17: 伊予安芸大震, M7.0, 推定最大震度5〜6
1686/01/04: 貞享2年の地震, M7.2, 推定最大震度5強
1854/12/26: 豊予海峡地震, M7.4, 推定最大震度6
1857/10/12: 伊予大震, M7.3, 推定最大震度5
1905/06/02: 1905年芸予地震, M7.2, 推定最大震度5〜6
1916/08/08: 愛媛県東部の地震, M5.7
1946/12/21: 昭和南海地震, M8.0, 推定最大震度6
1949(月日不明):安芸灘地震, M6.2
2001/03/24: 2001年芸予地震, M6.7, 最大震度6弱
1916/08/08の愛媛県東部の地震では、宇摩郡関川村地方などで落石や数百間(1間=約1.82m)の地割れなどが発生し、この時は中央構造線が動いたと考えられます。
また、南海トラフ沿いで発生する大規模な地震のうち、四国沖〜紀伊半島沖が震源域になった場合、たびたび強い揺れや津波による被害を受けてきています。
1707年: 宝永地震(M8.6)では宇和島など県南西部だけでなく、瀬戸内海沿岸でも津波被害
1854年: 安政南海地震(M8.4)では大きな被害
1946年: 昭和南海地震(M8.0)では死者26名・家屋全壊など
次の南海トラフ沿いで発生する巨大地震の発生確率がもっとも高まってくるのは2030年代から(2035年±5年)と考えられていますが、まだ準備のための時間はあります。
しかし東海・南海・東南海地震が最大規模で連動した場合の想定被害は極めて深刻なものとなり、過去、1707年に発生した南海トラフ巨大地震である「宝永地震」の際には富士山の大噴火である「宝永噴火」が起きています。
現代日本の反映は昭和の高度経済成長期に培われてきたものですが、たまたま巨大地震の発生が少ない幸運な期間だったと言えます。次の南海トラフ巨大地震が発生した場合に大きな被害が想定される地域では、具体的にどのような対策を取れるのか、行政まかせにせず個人や家庭レベルでも対応の検討は必須と言えます。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
あああああ