2021/05/01：宮城沖でM6.8・最大震度5強、東北〜北海道にかけて地震相次ぐ
2021/05/01は宮城沖でM6.8・最大震度5強の地震を筆頭に、東北地方〜北海道にかけて複数の地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです（記事公開時点までの最新順）
| 発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/05/01 15:58頃 | 宮城県沖 | 1 | M3.8 | 約50km | 38.2, 141.7 |
| 2021/05/01 13:34頃 | 網走地方 | 2 | M3.1 | 約10km | 43.6, 144.1 |
| 2021/05/01 12:01頃 | 宮城県沖 | 1 | M3.6 | 約50km | 38.3, 141.9 |
| 2021/05/01 10:27頃 | 宮城県沖 | 5強 | M6.8 | 約50km | 38.2, 141.7 |
| 2021/05/01 09:10頃 | 岩手県内陸南部 | 2 | M4.3 | 約150km | 39.4, 140.8 |
| 2021/05/01 06:14頃 | 胆振地方中東部 | 1 | M2.6 | 約10km | 42.5, 141.1 |
東北地方の太平洋側では東日本大震災以降、活発な活動が続いていますが、宮城県沖はその中でもかなり発生頻度が高い震源域です。2021/03/20にもM6.9・最大震度5弱が発生しており、その際には「今後1週間程度は同程度の地震に注意」と言われましたが、それ以上の時間が経ってもこのような大きめの地震が起きています。
ここで、宮城県沖を震源とする近年の震度5弱以上の地震を見てみます。
【宮城県沖を震源とする近年の震度5弱以上の地震】
| 発生日時 | 震源 | 最大震度 | マグニチュード | 深さ | 北緯, 東経 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/05/01 10:27頃 | 宮城県沖 | 5強 | 6.8 | 約50km | 38.2, 141.7 |
| 2021/03/20 18:09頃 | 宮城県沖 | 5強 | 6.9 | 約60km | 38.5, 141.6 |
| 2015/05/13 06:12頃 | 宮城県沖 | 5強 | 6.8 | 約50km | 38.9, 142.2 |
| 2013/08/04 12:28頃 | 宮城県沖 | 5強 | 6.0 | 約60km | 38.2, 141.8 |
| 2013/04/17 21:03頃 | 宮城県沖 | 5弱 | 5.8 | 約60km | 38.5, 141.6 |
| 2012/10/25 19:32頃 | 宮城県沖 | 5弱 | 5.6 | 約50km | 38.3, 141.9 |
| 2012/08/30 04:05頃 | 宮城県沖 | 5強 | 5.6 | 約60km | 38.4, 141.9 |
| 2011/07/23 13:34頃 | 宮城県沖 | 5強 | 6.5 | 約40km | 38.9, 142.2 |
| 2011/04/09 18:42頃 | 宮城県沖 | 5弱 | 5.4 | 約50km | 38.2, 141.8 |
| 2011/04/07 23:32頃 | 宮城県沖 | 6強 | 7.4 | 約40km | 38.2, 142.0 |
| 2011/03/31 16:15頃 | 宮城県沖 | 5弱 | 6.0 | 約40km | 38.9, 142.1 |
| 2011/03/28 07:24頃 | 宮城県沖 | 5弱 | 6.5 | 約NaNkm | 38.3, 142.4 |
| 2011/03/13 08:25頃 | 宮城県沖 | 5弱 | 6.2 | 約10km | 37.9, 142.0 |
東日本大震災のあった2011年は特に多発していましたが、2015年より後は震度5弱以上は発生していませんでした。
しかし、震度1以上の有感地震は2021年3月以降はかなり高頻度で発生しています。
東北地方の巨大地震としてすぐに思い起こされる東日本大震災を引き起こした「東北太平洋沖地震」は、北海道〜房総沖にかけて存在する日本海溝沿い、太平洋プレートが北米プレートの下に沈み込む部分で発生しましたが、この時に動いたのは宮城沖〜福島沖のみ。
その他の部分が「動き残り・割れ残り」となっている可能性は十分残っており、東北〜関東の日本海溝沿いでは今後30年内に、M7級の大地震の発生確率がかなり高いと予測されています。
（当該報道は2019年2月26日に政府の地震調査委員会によって公表されています）
東日本大震災は1000年に１度と言われましたが、確かにM9クラスの巨大地震はとうぶん発生しないと考えられています。しかし、M7〜8クラスのものは今後も複数の発生が予想されています。そして実際に2021/02/13に福島県沖でM7.3、同年3/20には宮城県沖でM6.9の大きな地震が発生しました。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とは言いますが、何も無い平常な状態が続くとかつての震災の記憶も薄れ、備えもおざなりになりがちです。
環太平洋火山帯の範囲で見た場合はM4〜5クラスの地震が高い頻度で起きても、ある意味では「いつもどおり」とも言えますので必要以上に不安に感じる必要はありませんが、備えはしっかりと。
また月に１度は、備災・防災用品や備蓄品の使いかた・消費期限や入れ替え期限などを確認してみてください。
この日、他に発生した有感地震（主に記事公開後）
【宮城県沖】
2021/05/01 22:06頃, 震度1, M3.5, 深さ50km, 北緯:38.2, 東経:141.7
【沖縄本島近海】
2021/05/01 21:06頃, 震度1, M3.3, 深さ30km, 北緯:26.8, 東経:128.4
いま備えておくべき「備災アイテム」をamazonで見る！
