2021/10/8〜10/9:岩手沖M4.4、浦河沖M4.4、ほか各地で小規模な地震相次ぐ
2021/10/8〜10/9にかけて岩手沖でM4.4、浦河沖でM4.4、ほか各地で小規模な地震相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(記事公開時点までの最新順)
発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
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2021/10/09 19:59頃 | 南太平洋(バヌアツ諸島) | -- | M7.0 | 約520km | -21.1, 174.5 | 2021/10/09 19:11頃 | 沖縄本島近海 | 2 | M3.8 | 約30km | 27.3, 128.9 |
2021/10/09 17:59頃 | 静岡県東部 | 2 | M3.1 | 約10km | 35.3, 138.8 |
2021/10/09 16:20頃 | オホーツク海南部 | 1 | M5.6 | 約470km | 49.4, 150.8 |
2021/10/09 15:37頃 | 石川県能登地方 | 1 | M2.5 | 約10km | 37.5, 137.2 |
2021/10/09 14:32頃 | 岩手県沖 | 3 | M4.7 | 約50km | 40.0, 142.3 |
2021/10/09 13:41頃 | 長野県北部 | 1 | M1.9 | 約10km | 36.7, 138.5 |
2021/10/09 11:47頃 | 浦河沖 | 2 | M4.4 | 約90km | 42.4, 142.0 |
2021/10/09 11:16頃 | 千葉県北西部 | 2 | M3.5 | 約70km | 35.6, 140.1 |
2021/10/08 21:48頃 | 島根県東部 | 1 | M2.9 | 約10km | 35.1, 133.1 |
2021/10/08 05:11頃 | 千葉県北西部 | 2 | M3.6 | 約70km | 35.6, 140.1 |
特に石川・長野・静岡・千葉で発生している地震を見ると、糸魚川-静岡構造線と柏崎千葉構造線で囲まれたフォッサマグナ周辺で発生しているようにも見えます。
今回の注目は岩手沖のM4.7。10/6にはM5.9・最大震度5強が発生しています。
岩手沖を含む東北地方の太平洋側で起きた巨大地震といえば、10年前の東日本大震災。ここ数十年における地震の中でも非常に大きな規模の地震であったため、現在においてもあの地震によって誘発された小規模・中規模な地震が日本列島のかなり広い範囲で発生し続けています。そして、太平洋プレートと、東日本〜東北地方のプレート境界では大規模な「余効変動」が続いています。
この「余効変動」とは、大地震が起きた後に長期に渡ってゆっくりと進行していく地殻変動のことで、スロー地震(スロースリップ・深部低周波微動など)の一種で、「余効すべり」「アフタースリップ」などとも呼ばれます。震源域の断層周辺・広範囲のプレートが長期間・ゆっくりと滑り続けることで発生し、この余効変動は、今後も10年スパンの長い期間を使って続いていく可能性があります。
また10/9は南太平洋のバヌアツ諸島付近でM7.0の深発地震がありました。このあたりでは10/2にもM7.2、8/18にもM7.1が発生しています。
南太平洋ではM7以上の大地震が比較的高い頻度で発生し、震源の深さも深い傾向が強めです。
環太平洋火山帯の南側であるバヌアツ諸島を含むこのあたり(フィリピン〜インドネシア〜バヌアツ諸島・フィジー諸島など)は、基本的にM7以上の大きな地震が頻発する「大地震の巣」とも呼べる領域でもあり、M7規模の地震は珍しくありません。
かつてより「地震大国」を自認する日本、小規模な地震は意に介さず、中規模な地震が起きると「お、ちょっと揺れたかな」と感じ、特に被害がなければそれなりの大きな揺れでも平然とやりすごしてしまう傾向があるように思います。
しかし、これまでに起きた大震災クラスの地震は予知できませんでした。
多くの死者を出すような巨大地震も、いつ何どき発生するかは最先端の科学技術をもってしても正確には誰にも判りません。
だからこそ「普段からの備え」をする人々が増えていく必要があるのです。
「次の大地震はいつ起きるのか」を心配するよりも、「起きたときに備えはあるか」という発想に切り替えるべきでしょう。「その日」は100年先かもしれませんが、明日という可能性もあるためです。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
あああああ