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宮城県沖でM4.6をはじめ、九州・東北・北海道で小規模な地震
2019/12/26、宮城県沖でM4.6ほか、鹿児島・東北・北海道で小規模な地震がありました。
同日21:30までに確認できている有感地震は次の通りです。
【熊本県熊本地方】
2019/12/26 21:26頃, 震度1, M2.0, 深さ10km
【鹿児島県薩摩地方】
2019/12/26 19:59頃, 震度2, M2.9, 深さ10km
2019/12/26 19:54頃, 震度3, M3.7, 深さ10km
【宮城県沖】
2019/12/26 18:26頃, 震度3, M4.6, 深さ50km
【岩手県沖】
2019/12/26 17:19頃, 震度1, M3.4, 深さ70km
【秋田県内陸北部】
2019/12/26 09:08頃, 震度1, M2.8,...
【北海道】根室半島南東沖で最大震度3・M4.8の地震(2019/12/24)
2019/12/24の23:37頃、根室半島南東沖で最大震度3, M4.8の地震がありました。深さは約90km。
北海道では同じ根室半島南東沖で12/18に最大震度3, M4.4、
12/12にも宗谷地方北部での震度5弱・M4.4、
12/16には胆振地方中東部で震度3・M4.3が発生しています。
【根室半島南東沖】
2019/12/24 23:37頃, 震度3, M4.8, 深さ90km
北海道のみならず、今年後半に入って日本各地で規模の大きめの有感地震が頻発している印象がありますので、特に真冬の大規模地震に対する警戒と備えが必要です。
ここで、今回の震源となった根室半島南東沖における近年の最大震度4以上の地震をピックアップしてみます。
【根室半島南東沖における近年の最大震度4以上】
2019/05/05 01:40頃, M5.3, 最大震度4
2019/03/02 12:23頃, M6.2, 最大震度4
2018/04/24 17:53頃, M5.3, 最大震度4
2018/04/14 04:00頃, M5.4, 最大震度5弱
2015/11/28 11:51頃, M5.5, 最大震度4
2014/08/19 22:26頃, M5.0,...
【東日本】北海道・渡島地方北部でM4・震度3の地震、他(2019/12/22)
2019/12/22は北海道・渡島(おしま)地方北部でM4・最大震度3の地震がありました。この震源での有感地震は2014/09/15以来、およそ5年3ヶ月ぶりとなります。
また12/22は東日本では岩手県沿岸南部でM3.4、秋田県沖でもM3.3、西日本では日向灘でM4.1の地震が発生しています。
■12/22 17:00までに発生した有感地震
【渡島地方北部】
2019/12/22 14:24頃, 震度3, M4.0, 深さ10km
【岩手県沿岸南部】
2019/12/22 13:41頃, 震度1, M3.4, 深さ80km
【秋田県沖】
2019/12/22 07:54頃, 震度1, M3.3, 深さ10km
【日向灘】
2019/12/22 13:44頃, 震度1, M4.1, 深さ20km
中でも渡島地方北部での有感地震は珍しく、気象庁の公開観測データを確認しても、記録が残っている1929/01/21〜前回2014/09/15の期間で発生した地震は10回となっています。
また、渡島地方での震源は北部・東部・西部の3つとなりますが、すべて合わせてもM4以上の地震が起きたのは2008/01/13以来のおよそ12年ぶり。
渡島地方で過去にもっとも規模が大きかった地震は、1992/08/24 15:59頃に発生したM6.1・最大震度4のものとなり、M4は帯広市で観測されています。
12/19には青森県東方沖でM5.5・最大震度5弱、12/12には北海道宗谷地方北部でM4.2・最大震度5弱の大きめの地震がありましたが、ここ数ヶ月、M4以上の地震が全国的に頻発傾向にあるように感じられることと、特に関東〜東北における地震活動が活発になっています。
12/22は日向灘でもM4.1(最大震度1)の地震があり、ここは南海トラフ巨大地震の想定震源域の西端あたりに位置する震源ですが、地震頻発地帯でもあるので大きな心配は不要でしょう。従来より使われてきた「防災」という言葉と考え方ですが、意味は文字通り災害を未然に防ぐために行われる取り組みです。被災から復旧までを含める場合もあります。
ただ大震災クラスの大規模自然災害となると、防ぐというよりは「発生とその後に備える・起きる被害を減らす」といった方向への考え方のシフトが必要でしょう。個人レベルで実践できるのは災害に備える「備災」であり、装備(備蓄)に関しては、食料よりも「水とトイレ」の確保が優先度高めです。
大震災直後はほぼ間違いなく断水することになるので水洗トイレが使用不能になりますが、地震で建物内の配管が破損・破壊されている可能性が考えられるため、上水道が復旧したとしても安易に水洗トイレを流すことは危険です。
基本は簡易トイレを利用し、排泄物はすべて「燃やすゴミ」として1〜2週間程度は自宅敷地内で保管することを認識しておきましょう。
この「簡易トイレを利用する」という点においては、意外と精神的なハードルが存在します。
具体的には「ウンチ」をゴミ袋にした後、それを水で流さずに自分の手でゴミ袋の空気を抜き、防臭袋に入れ、保管用容器へ入れるという行動になります。
これは平時に1度くらいは体験しておきましょう。
編集部でも、水道・トイレの無い場所へ簡易トイレを持ち込んだ「備災キャンプ」で、大も小もガチ体験してきましたので、そのレビュー記事も併せてご覧ください。
関連記事:『実践・野外でポータブルトイレを「大」を含めて実際に使う!』
【北海道】根室半島南東沖で最大震度3, M4.4の地震(2019/12/18)
2019/12/18の20:54頃、根室半島南東沖で最大震度3, M4.4の地震がありました。震源の深さは約100km。
北海道では先日12/12にも宗谷地方北部での震度5弱・M4.4、12/16には胆振地方中東部で震度3・M4.3が発生しています。
北海道のみならず、今年後半に入って日本各地で規模の大きめの有感地震が頻発している印象がありますので、特に真冬の大規模地震に対する警戒と備えが必要です。
ここで、今回の震源となった根室半島南東沖における近年の最大震度4以上の地震をピックアップしてみましょう。
【根室半島南東沖における近年の最大震度4以上】
2019/05/05 01:40頃, M5.3, 最大震度4
2019/03/02 12:23頃, M6.2, 最大震度4
2018/04/24 17:53頃, M5.3, 最大震度4
2018/04/14 04:00頃, M5.4, 最大震度5弱
2015/11/28 11:51頃, M5.5, 最大震度4
2014/08/19 22:26頃, M5.0, 最大震度4
2014/06/26 14:47頃, M4.7, 最大震度4
2013/07/16 23:09頃,...
【東日本】富士五湖・千葉県沖・胆振地方で中規模な地震(2019/12/16)
2019/12/16は、山梨県東部の富士五湖、千葉県東方沖、胆振地方中東部で中規模な地震がありました。
それぞれ、
【山梨県東部・富士五湖】
2019/12/16 17:04頃, 震度2, M3.2, 深さ20km
(2019/12/13 23:20頃, 震度1, M2.5, 深さ20km 以来)
【千葉県東方沖】
2019/12/16 04:14頃, 震度3, M4.3, 深さ60km
(2019/10/06 18:28頃, 震度2, M4.2, 深さ60km 以来)
【胆振地方中東部】
2019/12/16 06:52頃, 震度3, M4.3, 深さ30km
(2019/12/12 04:24頃, 震度2, M3.0,...
【東日本】宗谷地方北部での震度5弱・M4.4を中心に、佐渡でM3.7ほか複数(2019/12/12)
2019/12/12は北海道・宗谷地方北部での最大震度5弱・M4.4の地震を中心に、同じ宗谷地方北部で最大震度1・M2.4が続発、胆振地方中東部でも震度1・M2.3→震度2・M3.0と連続、新潟の佐渡付近でも震度1・M3.7が発生。
併せて、地震頻発域である岩手沖・茨城沖でもM3クラスの地震が発生しました。
(図示はしていませんが、別途、沖縄の西表島付近でもM2.9の小規模なものが起きています)
12/12中に発生した東日本での地震は次の通り。
【宗谷地方北部】
2019/12/12 02:45頃, 震度1, M2.4, 深さ10km
2019/12/12 01:09頃, 震度5弱, M4.2, 深さ10km
【胆振地方中東部】
2019/12/12 04:24頃, 震度2, M3.0, 深さ30km
2019/12/12 00:46頃, 震度1, M2.3, 深さ10km
【佐渡付近】
2019/12/12 14:30頃, 震度1, M3.7, 深さ10km
【岩手県沖】
2019/12/12 17:44頃, 震度1, M3.9,...
【東日本】北海道・宗谷地方北部で最大震度5弱・M4.4の地震(2019/12/12)
2019/12/12の01:09頃、北海道・宗谷地方北部で最大震度5弱・M4.4の地震がありました。震源の深さはごく浅い位置です。
また、胆振地方中東部でも2019/12/12の00:46頃、最大震度1・M2.3の地震を観測。
宗谷地方北部の震源の深さで最大震度5弱・M4.4は、おそらく観測史上初である可能性があるため、今後の情報に注意してください。
【宗谷地方北部での過去の大きめの規模の地震】
1997/06/05 14:53頃, 震度1, M4.9, 深さ302km
1968/02/25 19:25頃, 震度1, M5.2, 深さ271km
過去の地震の記録を見ると、M4.9やM5.2といった規模のものは起きていますが、いずれも深さ200km以深の深発地震と思われます。
今回の震源となった宗谷地方北部の西側には「サロベツ断層帯」が存在しています。
■サロベツ断層帯の長期評価
・サロベツ断層帯の平均的な上下方向の「ずれ」の速度は、0.7m/1000年以上の可能性。
・過去の活動時期は、約5100年前以後〜約4500年前以後の可能性があるが、最新の活動かは不明。
・平均活動間隔は、約4000〜8000年の可能性。
■サロベツ断層帯の将来の活動
M7.6程度の地震が発生する可能性があり、その際に断層帯付近では地表面が3〜4m程度隆起する可能性がある。
・今後30年以内の地震発生確率 = 4%
・今後50年以内の地震発生確率 = 7%
数値としては低いが、国内の主な活断層の中では高いグループに属する。※画像および情報出典:政府地震調査研究推進本部「北海道中部 (宗谷、上川、留萌、石狩、空知、胆振(苫小牧市より東)地方)の地震活動の特徴」より今回の地震がサロベツ断層帯によるものかは本記事執筆時点では不明ですが範囲を北海道全体に広げて考えると、根室沖を中心に今後30年内にM9クラスの巨大地震が発生する切迫性が高く(発生確率最大40%)、仮に発生した場合は沿岸部に20m以上の大津波が押し寄せる可能性があるという予想です。
北海道根室沖を中心とする地震に関しては、発生間隔がおよそ340〜380年周期となっていますが、前回の発生からはすでに400年以上が経過しており、いつ起きてもおかしくないとされています。
自然災害の発生可能性を確率論で見る場合、確率が小さければなんとなく安心・大きければ不安という気持ちになりがちですが、確率論だけに実際にどのエリアにどの程度の被害が起きるかは起きてみなければわかりません。
これはいわゆる「ハザードマップ」などにも言えることで、ご自身がお住まいの地域がハザードマップ上では大きな被害が無いか、被害が小さいとされる場所になっていることによって「正常性バイアス」が働き、実際には命に関わる危険性が生じているのに逃げ遅れるという状況にもなりかねません。
とにかく災害時にはできるだけ正確な情報に耳を傾け、少しでも自分や家族に危険が生じそうな場合は先手を打って避難などの行動に移ることが重要です。
行動した結果、何も起きなければそれでいいのです。行動しないことで命を落とすということだけは、なんとしても避けなければなりません。
【東日本】釧路沖で最大震度3, M4.8の地震(2019/11/27〜11/28)
2019/11/28の16:41頃、北海道の釧路沖で最大震度3, M4.8の地震がありました。震源の深さは約50km。
前日11/27にはやはり釧路沖で最大震度1, M2.9, 深さ50kmの地震発生。もう数日遡ると11/23に北海道東方沖で最大震度3, M5.6の地震がありました。
千島海溝沿いの釧路沖では小規模な地震は比較的よく発生していますが、千島海溝沿いの広い範囲では、今後30年内にM8〜9クラスの地震の発生が想定されています。
【釧路沖における近年の最大震度4以上の地震】
2018/05/18 03:42頃, 釧路沖, M5.8, 最大震度4
2011/06/14 21:49頃, 釧路沖, M5.0, 最大震度4
2010/09/04 06:15頃, 釧路沖, M5.0, 最大震度4
2010/04/09 03:41頃, 釧路沖, M4.8, 最大震度4
2009/04/28 20:21頃, 釧路沖, M5.6,...
【東日本】北海道東方沖で最大震度3, M5.6の地震(2019/11/23)
2019/11/23の21:58頃、北海道東方沖で最大震度3, M5.6の地震がありました。震源の深さは約40km。
10月半ばあたりから全国的に有感地震が活発で、特にここ数日は大きめの地震が相次いでいる印象があります。
北海道東方沖での有感地震はさほど頻度は高くなく、近年で起きた目立って規模の大きなものは2015年7月のM6.2(最大震度3)。
【北海道東方沖における近年の最大震度3以上の地震】
2019/11/23 21:58頃, M5.6, 最大震度3
2017/06/28 21:07頃, M5.7, 最大震度3
2017/05/22 20:00頃, M5.6, 最大震度3
2016/05/03 09:00頃, M5.7, 最大震度3
2015/07/07 14:10頃, M6.2, 最大震度3
2014/09/18 14:56頃, M4.7, 最大震度3
2013/02/17 07:17頃, M5.3, 最大震度3
2010/06/05 14:22頃,...
【全国】全国的に活発な地震活動(2019/11/19〜11/21)
2019/11/19〜11/21にかけて、北海道〜沖縄まで全国的に比較的活発に有感地震が起きています。
特に集中したのは北九州の中央構造線周辺。南は沖縄でM3.9、西表島付近でもM3.8が発生。
南海トラフ巨大地震の想定震源域である和歌山でM2.3。
柏崎千葉構造線の北端側の新潟でもM3クラスが2度発生し、北は青森沖でM3.6、択捉島付近でM4.6が起きています。
千島海溝をロシア方面へ辿った先のサハリン近海では、11/20にM6.2という規模の大きな地震が起きていますが、490kmという深さであるためか最大震度は1。
ロシアと言えば、2019/11/11にユーラシア大陸最高峰である「クリュチェフスカヤ火山」で噴火が起きたばかりです。
反面、通常活発な岩手・宮城・茨城・千葉沖あたりは珍しく?静穏な状況となっています。
今回、今後30年内に発生が予測されている大規模地震の想定震源域もマッピングしてあります。
① 千島海溝沿いの北海道沖巨大地震(M8.8以上・発生予測確率:7〜40%)
② 青森〜房総沖の日本海溝沿いの巨大地震(M7.9〜M8・発生予測確率:80〜90%)
③ 都心南部の直下で起きる首都直下地震(M7以上・発生予測確率:70%)
④ 南海トラフ巨大地震(M8〜9・発生予測確率:70〜80%)
特に②〜④の発生予測確率は高く、今後50年内まで期間を広げると発生確率はほぼ90%と言われます。
ここで意識したいのは確率はあくまで確率であるということで、30年以内・50年以内に100%発生するという意味ではありませんが、逆に言えば明日起きるかもしれませんし1年後に起きてしまうかも知れません。
2011年の東日本大震災というM9クラスの地震すら予知できなかったことから様々な議論が起こり、内閣府のワーキンググループは2017年に「東海地震も含めて地震予知は困難」という報告書をまとめるに至り、地震予知研究は現在、大きな節目を迎えています。今はちょうど11月の満月〜新月の期間に入っており、ここでは潮汐力の影響で地震が起きやすいとされています。
加えて、11/20にはフィリピンの東で台風27号「フォンウォン」が発生、11月に台風が5個以上発生するのは1991年以来とのこと。
米軍合同台風警報センター(JTWC)の進路予測では日本方面へやってきそうな進路が伺えます。
画像出典:JTWC
台風と地震の関係も研究が進んでおり、強い低気圧の地面・海水の吸い上げ効果によって地震が誘発される可能性があります。
記録として、2019/10/12には台風19号上陸中、千葉県南東沖で最大震度4・M5.7の地震が発生しています。
季節は冬本番へ向かいますが、阪神淡路大震災が起きたのは真冬の1月です。
仮に真冬に大規模な地震が発生し、停電と都市ガス供給が止まったらどうなるでしょうか。
もしそうなった場合でも暖が取れるような備えが無いと、命に関わる状況となってしまいます。
2019年の台風では、被災地では雨漏りを軽減するためにブルーシートが活用されましたが、ブルーシートは使い方に寄っては風よけにもなりますし、キャンプなどを嗜む方であれば「簡易テント」のように使う方法もあります。
阪神淡路大震災ではドラム缶で焚き火をして暖を取る方々がいましたが、アウトドア用の「焚火台」を用意しておけば、比較的安全に焚き火で暖を取ることも可能です。
寒い時期の大規模地震は起きてほしくはありませんが、人間の願いとは関係なく起こるのが自然災害です。
「起きたときに対応できる備えがあるか」ということを頭の片隅に置いておいてください。【関連リンク】
・台風19号上陸中、千葉県南東沖で最大震度4・M5.7の地震(2019/10/12)
・枯れ木や薪が燃料の「ウッドストーブ(焚き火台)」を備えよう!
・【ロシア】ユーラシア大陸最高峰:クリュチェフスカヤ火山で噴火開始(2019/11/11)