2020/3/19〜3/20:北海道,大阪,京都,種子島で相次ぐ小規模な地震
2020/3/19〜3/20にかけて、北海道,大阪,京都,種子島で小規模な有感地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【京都府南部】
2020/03/20 04:50頃, 震度1, M2.5, 深さ10km, 北緯:35.0, 東経:135.6
【種子島近海】
2020/03/20 03:22頃, 震度1, M3.2, 深さ30km, 北緯:30.6, 東経:131.1
【大阪府北部】
2020/03/19 10:21頃, 震度1, M2.6, 深さ10km, 北緯:34.9, 東経:135.6
【苫小牧沖】
2020/03/19 01:32頃, 震度2, M3.9, 深さ30km, 北緯:42.1, 東経:141.7
いずれもM2〜3クラスで最大震度1および2。久しぶりに発生した印象があるのは京都府南部および大阪府北部です。
京都府南部は2/23以来ですが、それ以前は2019/10/30。ただし、過去10年程度で見ても最も大きな揺れの地震は2014/08/06のM4.2・震度4のもののみ。
大阪府北部における有感地震は2019/11/13以来。ご存知の通り、2018/06/18にM6.1・最大震度6弱を記録した「大阪府北部地震」の震源域での地震となります。
今回注目したのは京都府南部で、近年の最大震度3以上の地震をチェックしてみると、過去約10年程度で次のような地震が発生しています。
■京都府南部における近年の最大震度3以上の地震
2019/10/30 04:32頃, M3.8, 最大震度3
2018/08/25 00:00頃, M3.4, 最大震度3
2015/11/24 13:07頃, M3.5, 最大震度3
2015/01/14 21:02頃, M3.8, 最大震度3
2014/08/06 01:17頃, M4.2, 最大震度4
2014/06/11 19:52頃, M4.1, 最大震度3
2012/11/17 17:12頃, M3.8, 最大震度3
2012/05/10 00:20頃, M3.5, 最大震度3
2008/08/13 21:52頃, M3.5, 最大震度3
最大震度2以下の地震は、さらに多く発生しています。
京都はどちらかと言えば「地震が少ない」というイメージがあるかもしれませんが、意外と断層帯が数多く存在します。
■政府・地震本部:京都府の地震活動の特徴
https://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/rs_kinki/p26_kyoto/
京都は、今後30年内の発生が懸念されている「南海トラフ巨大地震」の想定震源域からも外れたエリアとなりますが、南海トラフ巨大地震が発生した際、京都市内で最も大きな揺れの場合の全壊建物は約5,000棟もの結果になることが予測されています。
■京都市情報館「南海トラフ巨大地震について」
https://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/page/0000128793.html
また、京都で過去に発生した歴史的な地震として「京都地震」があります。
1830/08/19(文政13年7月2日)、京都府亀岡市付近を震源としたM6.5前後と推定される直下型地震によって死者多数・負傷者多数、京都市街を中心に大きな被害を出したとされています。起震断層については諸説あり、確定はしていないようです。
ともあれ、今まで地震がほとんど無いと思っていた場所で、ある日突然大きな地震が発生し、想定外の被害が発生することはこれまでの歴史・事例を見ても明らかです。
今の日本国内において、地震に対して安全な場所は皆無といっていいでしょう。あとは、いつ起きるか判らない巨大地震に対して起きた場合に「乗り切るだけの備えがあるかどうか」が、その後の生活の質を大きく左右することになります。
いわゆる「正常性バイアス」というものがあります。災害発生時などに、自分にとって何らかの被害を被ることが予想される状況でも「自分は大丈夫」などと思いこんで対応が遅れることに繋がります。
今後想定される大きな災害に備えるのは、その災害がいつ発生するのかに注目して実施するのではなく思い立ったタイミング・むしろ何も起きていない平時に粛々と実施してください。何かが起きてからでは備えたい物資はすぐに売り切れてしまい入手できなくなるという光景を、これまでも私たちは幾度も目にしてきているのですから。