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【海外】フィリピン・マニラ近郊のタール火山が大規模噴火(2019/1/12〜1/13)

2020/01/12の午後、フィリピン・マニラ近郊のタール火山が大規模噴火を起こしました。火口付近での水蒸気爆発と見られています。 噴煙の高度は10〜14km以上に達しており、火山雷(火山灰などの噴出物に起因する稲妻現象)も観測されています。 タール火山はフィリピン・ルソン島の首都マニラから南に約60キロに位置しており、フィリピンでは最も活動が活発な火山の1つです。 1/12午後以降、タール火山周辺では地震も頻発しているとのこと。 1/13午前には火口から溶岩の噴出、火山灰の降下は首都マニラなど広範囲で確認されています。JTNDaWZyYW1lJTIwd2lkdGglM0QlMjI0MDAlMjIlMjBoZWlnaHQlM0QlMjI1MDAlMjIlMjBmcmFtZWJvcmRlciUzRCUyMjAlMjIlMjBzcmMlM0QlMjJodHRwcyUzQSUyRiUyRnd3dy5iYmMuY29tJTJGbmV3cyUyRmF2JTJGZW1iZWQlMkZwMDgwNnh3OCUyRjUxMDgzNTE1JTIyJTNFJTNDJTJGaWZyYW1lJTNFタール火山は標高311mと火山としてはさほど大きくはないものの、付近には45万人以上の住民が居住しているため、世界で最も危険な火山だとも考えられています。 前回の噴火は1977年で43年前の噴火。その際は1965〜1977年にかけてたびたび噴火が発生しました。1965年の噴火では約200名が犠牲に。 さらに以前の大きな噴火は1911年で、このときは1335名の人命が失われたとされています。 今回の噴火を受けて、フィリピン火山地震研究所(PHIVOLCS)は噴火警戒レベルを4に引き上げ(最大は5)、周辺住民に対して避難や警戒を呼びかけています。 1/13の段階では16,000人以上の人々が当局が設置した避難所を探しており、避難者の総数はさらに多くなる可能性があるとのこと。 当局では再び「危険な噴火」が今後数日から数週間以内に起こり得ることを警告しており、火山周辺にある全自治体を対象に避難勧告を出しています。タール火山の噴火を受けて、現地ではマニラ国際空港が閉鎖、航空機の発着はおこなわれていない状況となっています。 噴火により大量の火山灰が大気中に放出されており、それを航空機のエンジンが吸引すると停止などのトラブルや故障によって大事故につながる恐れがあるためです。 日本とマニラとを結ぶ便はすでに200便以上が欠航しており、今後さらに増えると見られます。東南アジアに位置するフィリピンの火山の噴火であるため、日本には直接関係ないと思われるかもしれませんが、「環太平洋火山帯」という括りではフィリピンと日本はつながっていると考えて良いでしょう。 つまり今後、日本でも大きな地震や火山活動の活発化などが発生する可能性が十分に考えられます。 日本においても今後30年内に発生が懸念されている巨大地震は複数あり、また世界有数の火山国でもあります。 深海魚の漂着や「いわゆる地震雲」といったものが大地震の前兆だと、これまでよく言われてきましたが、この2点に関しては科学的根拠や信頼に足る統計データはありませんので気にしなくて大丈夫です。 しかし温泉地における温度や湯量の極端な変化などがあった場合は、注意したほうが良いでしょう。 今回のフィリピンのタール火山の噴火は43年ぶり。大規模な自然災害は忘れたころにやってきます。 備えは災害が起きる前に完了しておきましょう。起きてからでは手遅れになることがあります。【沖縄本島近海】 2020/01/13 11:28頃, 震度1, M3.3, 深さ20km, 北緯:26.5, 東経:127.2 【栃木県北部】 2020/01/13 10:52頃, 震度1, M2.6, 深さ10km, 北緯:36.6, 東経:139.4 【長野県北部】 2020/01/13 03:34頃, 震度2, M3.0, 深さ10km, 北緯:36.9, 東経:138.6

【海外】インドネシアのジャワ島、イタリアのシチリア島で噴火(2019/7/26〜7/27)

2019/07/26〜07/27にかけて、国内・熊本の阿蘇山の噴火や長野・岐阜県境にある北アルプスの焼岳で空振を伴う低周波地震が発生しましたが、国内だけでなくインドネシア・ジャワ島のタンクバンプラフ火山やイタリア・シチリア島のエトナ山でも噴火が発生しました。 環太平洋火山帯の地殻の活動は依然として活発です。 (トップ画像の出典:イタリア国立地球物理学研究所:INGVvulcani) 【国内の火山活動】 2019/07/26:熊本の阿蘇山で小規模な噴火 2019/07/27:長野・岐阜県境にある北アルプスの焼岳で空振を伴う低周波地震 これらは既報の通り。 【海外の火山活動】 2019/07/26:インドネシア・ジャワ島のタンクバンプラフ火山で噴火 2019/07/27:イタリア・シチリア島のエトナ山で爆発的噴火 インドネシアのタンクバンプラフ火山では、7/26の現地時間15:48に噴火。観光客の立ち入りが禁止となりました。 噴火の際、多くの観光客によってその状況が撮影され、ソーシャルメディアを介して広まっているとのこと。 インドネシアのエネルギー鉱物資源省所管・火山地質災害センター(PVMBG)が調査と対応にあたっているようです。JTNDaDUlM0UlM0NzdHJvbmclM0UlRTMlODIlQTQlRTMlODMlQjMlRTMlODMlODklRTMlODMlOEQlRTMlODIlQjclRTMlODIlQTIlRTMlODMlQkIlRTMlODIlQjglRTMlODMlQTMlRTMlODMlQUYlRTUlQjMlQjYlRTMlODElQUUlRTMlODIlQkYlRTMlODMlQjMlRTMlODIlQUYlRTMlODMlOTAlRTMlODMlQjMlRTMlODMlOTclRTMlODMlQTklRTMlODMlOTUlRTclODElQUIlRTUlQjElQjElRTMlODElQTclRTUlOTklQjQlRTclODElQUIlRTMlODElQUUlRTYlQTclOTglRTUlQUQlOTAlM0MlMkZzdHJvbmclM0UlM0MlMkZoNSUzRSUwQSUzQ2Jsb2NrcXVvdGUlMjBjbGFzcyUzRCUyMnR3aXR0ZXItdHdlZXQlMjIlM0UlM0NwJTIwbGFuZyUzRCUyMmVuJTIyJTIwZGlyJTNEJTIybHRyJTIyJTNFQlJFQUtJTkclMjBORVdTJTIxJUYwJTlGJTkzJUIwJUYwJTlGJThDJThCJTIwTW91bnQlMjBUYW5na3ViYW4lMjBQZXJhaHUlMjBpbiUyMFdlc3QlMjBKYXZhJTJDJTIwSU5ET05FU0lBJTIwZXJ1cHRlZCUyMGxhdGUlMjBhZnRlcm5vb24lMjBKdWx5JTIwMjYlMkMlMjAyMDE5JTJDJTIwd2l0aG91dCUyMGFueSUyMHdhcm5pbmclMjBzaWducy4lMjBQZW9wbGUlMjB3ZXJlJTIwcmVwb3J0ZWRseSUyMGFsb25nJTIwdGhlJTIwcmltJTIwb2YlMjB0aGUlMjBjcmF0ZXIlMjBvZiUyMHRoZSUyMHBvcHVsYXIlMjB0b3VyaXN0JTIwZGVzdGluYXRpb24ud2hlbiUyMHRoZSUyMGVydXB0aW9uJTIwb2NjdXJlZC4lMjAlM0NhJTIwaHJlZiUzRCUyMmh0dHBzJTNBJTJGJTJGdC5jbyUyRmZKc2d1R1FWd1AlMjIlM0VwaWMudHdpdHRlci5jb20lMkZmSnNndUdRVndQJTNDJTJGYSUzRSUzQyUyRnAlM0UlMjZtZGFzaCUzQiUyMEdJJTIwLSUyMEZMQVQlMjBFQVJUSCUyMEJSQVNJTCUyMCVGMCU5RiU4RiU5RiUyMCUyOCU0MEd5bGF1ZXIlMjklMjAlM0NhJTIwaHJlZiUzRCUyMmh0dHBzJTNBJTJGJTJGdHdpdHRlci5jb20lMkZHeWxhdWVyJTJGc3RhdHVzJTJGMTE1NDk3MDg5MjY1NDU3OTcxNSUzRnJlZl9zcmMlM0R0d3NyYyUyNTVFdGZ3JTIyJTNFSnVseSUyMDI3JTJDJTIwMjAxOSUzQyUyRmElM0UlM0MlMkZibG9ja3F1b3RlJTNFJTIwJTNDc2NyaXB0JTIwYXN5bmMlMjBzcmMlM0QlMjJodHRwcyUzQSUyRiUyRnBsYXRmb3JtLnR3aXR0ZXIuY29tJTJGd2lkZ2V0cy5qcyUyMiUyMGNoYXJzZXQlM0QlMjJ1dGYtOCUyMiUzRSUzQyUyRnNjcmlwdCUzRQ==イタリアでは、7/27の現地時間14:21にエトナ火山の新南東クレーターから一連の強い爆発が発生。 噴煙は海抜7500mの高さまで上昇。 同日07:30には、国立地球物理学火山学研究所「Osservatorio Etneo」の観測システムが火山性微動の急激な増加を検出していました。JTNDaDUlM0UlM0NzdHJvbmclM0UlRTMlODIlQTQlRTMlODIlQkYlRTMlODMlQUElRTMlODIlQTIlRTMlODMlQkIlRTMlODIlQjclRTMlODMlODElRTMlODMlQUElRTMlODIlQTIlRTUlQjMlQjYlRTMlODElQUUlRTMlODIlQTglRTMlODMlODglRTMlODMlOEElRTUlQjElQjElRTMlODElQTclRTclODglODYlRTclOTklQkElRTclOUElODQlRTUlOTklQjQlRTclODElQUIlRTMlODElQUUlRTYlQTclOTglRTUlQUQlOTAlM0MlMkZzdHJvbmclM0UlM0MlMkZoNSUzRSUwQSUzQ2Jsb2NrcXVvdGUlMjBjbGFzcyUzRCUyMnR3aXR0ZXItdHdlZXQlMjIlM0UlM0NwJTIwbGFuZyUzRCUyMmVzJTIyJTIwZGlyJTNEJTIybHRyJTIyJTNFVm9sY2FuJTIwRXRuYSUyMGVuJTIwU2ljaWxpYSUyMEl0YWxpYSUyMGVudHIlQzMlQjMlMjBlbiUyMEVydXBjaW9uJTIwbGElMjB0YXJkZSUyMGRlbCUyMFMlQzMlQTFiYWRvLiUzQ2ElMjBocmVmJTNEJTIyaHR0cHMlM0ElMkYlMkZ0d2l0dGVyLmNvbSUyRmhhc2h0YWclMkZWb2xjYW4lM0ZzcmMlM0RoYXNoJTI2YW1wJTNCcmVmX3NyYyUzRHR3c3JjJTI1NUV0ZnclMjIlM0UlMjNWb2xjYW4lM0MlMkZhJTNFJTIwJTNDYSUyMGhyZWYlM0QlMjJodHRwcyUzQSUyRiUyRnR3aXR0ZXIuY29tJTJGaGFzaHRhZyUyRlZvbGNhbiUzRnNyYyUzRGhhc2glMjZhbXAlM0JyZWZfc3JjJTNEdHdzcmMlMjU1RXRmdyUyMiUzRSUyM1ZvbGNhbiUzQyUyRmElM0UlMjAlM0NhJTIwaHJlZiUzRCUyMmh0dHBzJTNBJTJGJTJGdHdpdHRlci5jb20lMkZoYXNodGFnJTJGRXRuYSUzRnNyYyUzRGhhc2glMjZhbXAlM0JyZWZfc3JjJTNEdHdzcmMlMjU1RXRmdyUyMiUzRSUyM0V0bmElM0MlMkZhJTNFJTIwJTNDYSUyMGhyZWYlM0QlMjJodHRwcyUzQSUyRiUyRnR3aXR0ZXIuY29tJTJGaGFzaHRhZyUyRlNpY2lseSUzRnNyYyUzRGhhc2glMjZhbXAlM0JyZWZfc3JjJTNEdHdzcmMlMjU1RXRmdyUyMiUzRSUyM1NpY2lseSUzQyUyRmElM0UlMjAlM0NhJTIwaHJlZiUzRCUyMmh0dHBzJTNBJTJGJTJGdHdpdHRlci5jb20lMkZoYXNodGFnJTJGdm9sY2Fub2VzJTNGc3JjJTNEaGFzaCUyNmFtcCUzQnJlZl9zcmMlM0R0d3NyYyUyNTVFdGZ3JTIyJTNFJTIzdm9sY2Fub2VzJTNDJTJGYSUzRSUyMCUzQ2ElMjBocmVmJTNEJTIyaHR0cHMlM0ElMkYlMkZ0d2l0dGVyLmNvbSUyRmhhc2h0YWclMkZ2b2xjYW5ldG5hJTNGc3JjJTNEaGFzaCUyNmFtcCUzQnJlZl9zcmMlM0R0d3NyYyUyNTVFdGZ3JTIyJTNFJTIzdm9sY2FuZXRuYSUzQyUyRmElM0UlMjAlM0NhJTIwaHJlZiUzRCUyMmh0dHBzJTNBJTJGJTJGdC5jbyUyRllZVDhUNHduUTIlMjIlM0VwaWMudHdpdHRlci5jb20lMkZZWVQ4VDR3blEyJTNDJTJGYSUzRSUzQyUyRnAlM0UlMjZtZGFzaCUzQiUyMCVGMCU5RiU4QyU4RlR1aXRlcm8lMjBTaXNtaWNvJUYwJTlGJThDJThFJTIwJTI4JTQwVHVpdGVyb1Npc21pY28lMjklMjAlM0NhJTIwaHJlZiUzRCUyMmh0dHBzJTNBJTJGJTJGdHdpdHRlci5jb20lMkZUdWl0ZXJvU2lzbWljbyUyRnN0YXR1cyUyRjExNTUzMzI1ODE0NTU1NTI1MTIlM0ZyZWZfc3JjJTNEdHdzcmMlMjU1RXRmdyUyMiUzRUp1bHklMjAyOCUyQyUyMDIwMTklM0MlMkZhJTNFJTNDJTJGYmxvY2txdW90ZSUzRSUyMCUzQ3NjcmlwdCUyMGFzeW5jJTIwc3JjJTNEJTIyaHR0cHMlM0ElMkYlMkZwbGF0Zm9ybS50d2l0dGVyLmNvbSUyRndpZGdldHMuanMlMjIlMjBjaGFyc2V0JTNEJTIydXRmLTglMjIlM0UlM0MlMkZzY3JpcHQlM0U=米国USGS(米国政府の科学的研究機関の1つ、地質調査所)の公開データにおいて、7/26〜7/27の欧州での地震活動は無いようですが、環太平洋火山帯ではM5以上の中規模以上の地震が続発しています。 2019/07/28は三重県南東沖でM6.5の深発地震により東北の宮城で最大の揺れを観測した「異常震域」が確認されていますが、今後想定される巨大地震は過去の観測データから正確に予測することは困難という状況ですので、「いつ・どこで起きるのか」を気にするよりも「起きた時に命が助かった後を乗り切る備えがあるか」がもっとも重要になるでしょう。

【東京】伊豆大島・三原山噴火は30〜40年周期、次の噴火は数年内!?(2018/11/29)

2018/11/29付の「NHK NEWS WEB」で「東京で噴火再び!? その時、どうする…」という記事が公開されましたが、伊豆大島(の三原山)の大規模噴火が間近に迫っている可能性を示唆するものでした。 ちょうど、2018/11/27の22:16頃、伊豆大島近海では震度2・M3.0・深さは「ごく浅い」地震が起きていたばかりです。 このあたりの地震で近年の震度3以上のものをピックアップすると次のような状況となります。 2018/01/15 03:12, 伊豆大島近海, 震度3, M3.5 2018/01/06 05:47, 伊豆大島近海, 震度3, M4.6 2017/09/24 06:08, 伊豆大島近海, 震度3, M4.1 2016/07/24 13:54, 伊豆大島近海, 震度3, M3.8 2016/07/24 02:44, 伊豆大島近海, 震度3, M3.4 2016/07/24...

九州を中心に活発化する火山活動は、南海トラフ巨大地震へ連鎖するのか!?

2011年に発生した東日本大震災以降、熊本地震や鳥取県中部地震といった大規模地震が発生し、また本州では御嶽山や本白根山・九州でも新燃岳が爆発的噴火を起こしました。 そして諏訪之瀬島でも爆発や噴火が発生、薩摩硫黄島では火山性地震が増加するなど、特に九州地方での火山活動が活発化しています。 2018年初には大きな被害を出した「台湾花蓮地震」も発生、同年3月初旬には沖縄の西表島付近で群発地震を想起させるような連続した地震も起きました。 また薩摩半島から約50km南にある「鬼界カルデラ」においては、海底からの高さが600メートルにもなる世界最大級の「溶岩ドーム」が存在し、熱水を吹き出すなど活発に活動していることが判明したのも2018年です。『備災FUN!』では、次の震災・災害に備える「備災」をテーマに、被災時にも大活躍のアウトドアグッズを日常で活用して「楽しみながら備える」情報をメインに発信しています。近年の日本全体に目を向けると、噴火を含め活発化する火山や連続性のある各地での地震が気になります。 【活動の活発化が見られる火山】 ・阿蘇山で孤立性微動が2017年3月初旬から激増 ・山形の蔵王山で火山性の地震が発生 ・秋田駒ケ岳で火山性の地震が発生 ・箱根山で2015年から大涌谷を中心に火山性地震増加(2018年初旬においては沈静化) 【2001年以降に噴火および爆発した火山】 ・新燃岳 ・硫黄山 ・本白根山 ・諏訪之瀬島 ・口永良部島 ・御嶽山 ・桜島 2018年時点で、日本国内で活火山と認定されている山の数は111。それにしても、近年の短期間における活動の活発化はかなりのものだという印象を持たざるを得ません。連続した地震に関しては上図で示したように、特に2018年3月には沖縄の西表島付近で、翌2018年4月には島根県西部で、極めて短期間に信じられない回数の地震が発生しています。 【連続性のある地震】 ・西表島付近 ・島根県西部 ・宮城県沖 ・茨城県沖 ・福島県沖 ・熊本県熊本地方 ・茨城県北部 ・和歌山県北部 2018年4月に島根県西部で1日の間に27回も発生した地震に関しては、図に起こしてみました。この島根県西部の連続地震については、こちらで簡単にまとめてありますので、併せてご覧ください。 関連記事:『【2分で読める】島根県西部の連続地震を断層と過去の地震歴で見る』 そして、なにより心配されることは以前より科学的に発生が想定されている、いくつかの巨大地震です。 トップ3は、皆さんもご存知のこちらです。 ・南海トラフ巨大地震 ・首都直下型地震 ・北海道沖(根室沖)巨大地震 しかしこれだけではありません。あまり報じられないが故に、忘れられがちな巨大地震の恐れのある地域があります。 それは『日本海沿岸』と『沖縄』です。2014年に政府の有識者会議は、日本海を震源とする大規模地震について初の調査報告書を公表しました。 それによれば、北海道〜九州北部の沖合にある60断層を震源として最大マグニチュード7.9の巨大地震が発生する可能性があります。 想定される津波被害は16道府県の沿岸に及び、津波の高さは崖地で最大23.4メートル(北海道せたな町)、人家のある平地部でも最大12.4メートル(同奥尻町)に達すると想定されています。 また、日本海側の60断層の動きから想定される地震規模はM6.8~7.9で、M7.9は北海道北部の断層と、青森・秋田県の沖合の断層とされています。実際にこの大きさの地震が起きた場合、人的被害や経済的損失は相当なものになります。 過去に日本海で起きた大地震で大きな被害を出したものとしては次の2つが挙げられます。 1983年:日本海中部地震(M7.7):秋田県などで死者104人 1993年:北海道南西沖地震(M7.7):奥尻島を中心に死者・行方不明者230人 ◆参考情報(日経新聞):『日本海の大地震、津波最大23メートル 政府が初想定』そして、「沖縄トラフ」の動きに起因する、九州西方〜沖縄〜台湾北方までの一帯に、巨大地震が発生する可能性も指摘されています。 沖縄本島と周辺諸島は、大陸を構成するユーラシアプレートに対して南方から移動してくるフィリピン海プレートが潜り込む、ちょうど境界付近(境界の少々北側)に位置しています。 そして沖縄の北側には「沖縄トラフ(長さ約1,000km、幅約200km)」が存在し、北端(東端)は別府-島原地溝帯、南端(西端)は台湾島に連続する構造になっています。 2018に起きた台湾花蓮地震の原因は、フィリピン海プレートの動きと沖縄トラフの動きの影響とも考えられます。(1)フィリピン海プレート内で発生する浅い地震 南北大東島周辺の地震活動。 過去約100年間に発生した最大の地震は、1998年に石垣島南方沖で発生したM7.6の地震。 (2)フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界で発生する地震 琉球海溝付近で発生する地震。 過去約100年間に発生した最大の地震は、1901年に奄美大島近海で発生したM7.5、1911年に奄美大島近海で発生したM8.0の地震。 (3)ユーラシアプレート内で発生する地震 南西諸島から沖縄トラフにかけて発生する地震。 過去約100年間に発生した最大の地震は、1938年には宮古島の北の沖合の沖縄トラフで発生したM7.2の地震。 (4)沈み込んだフィリピン海プレート内で発生する地震 南西諸島から沖縄トラフの直下で発生する地震。 過去約100年間に発生した最大の地震は、1960年に与那国島北方沖で発生したM7.8の地震。 沖縄周辺で発生した地震に関しては、Wikipediaの「南西諸島近海地震」に関する情報が詳細です。 画像出典:Wikipedia こうして見ると、比較的近い過去に沖縄周辺でも大地震が発生していることがわかります。 沖縄県内では活断層が少なくとも約90カ所に存在することが判明しており、今後発生が懸念される大地震はプレート型であると予想されています。 ◆参考情報(琉球新報):『沖縄でも大地震の恐れ 活断層、プレート要因 危機感の薄さに専門家警鐘』近年、素人目にも異常と感じるほど、日本各地で火山活動が活発化し、震源の浅い地震が増えています。2018年には国内でもいくつもの火山が噴火に至り、群発地震とも思えるような連続した地震も発生、本記事執筆中もそれらの活動が収まる気配はありません。 2018年の春は特に、 3月頭:沖縄の西表島付近で群発的な地震が発生 4/09:山陰地方の島根で最大震度5強の連続地震 4/19:九州の硫黄山が噴火 4/22:本州では草津白根山で再び火山活動が活発化 4/22〜4/23:関東の新島・神津島近海で地震が相次ぐ 4/23:島根で震度3の地震が震源深さ10kmで発生 4/24:北海道の根室半島南東沖で最大震度4の地震 といった状況で、短期間に全国各地の地下で活動が活発化しています。 現在進行形で発生している日本列島の地殻における活動が今後、想定されている巨大地震などへ連鎖する可能性はどれだけあるのでしょうか?特に新燃岳の過去300年間の爆発的噴火の記録と、歴史的な大地震の発生時期を突き合わせてみると、(半ば強引かもしれませんが)何らかの関連性を感じられるものとなっていることは否定できません。 直近で見ても、新燃岳は東日本大震災の直前にも爆発的噴火を起こしているという事実があります。画像出典:NIED 自然災害情報室火山活動と地震が連動して発生するようなケースについては、次のような前後関係になります。 ① 先に震源断層が動いて大地震が起き、その影響で火山が噴火する場合 ② 先に火山が噴火あるいは噴火しそうになり、その影響で震源断層が大地震を起こす場合 出典:静岡大学小山研究室のホームページより 広く理解されているのは①のパターンですが②もあり得るという研究結果を考えれば、現在九州地方で活発化している火山活動が、次の巨大地震へとつながる可能性はあると考えていいでしょう。 沖縄・九州から北海道まで火山活動と地震活動が広い地域でよく起きるようになった最近、少々のことでは驚きもせず、この状況に感覚が慣れていくこと自体が少々怖いとも感じますが、南海トラフ巨大地震や首都直下地震、ひいては富士山の大噴火などはだいぶ以前から発生の可能性が言われていることでもあります。 「いつ起きるのか?」が気になるとそれにタイミングを合わせて備えればいい、という発想になってしまいます。しかし、現実は「いつ起きるのかは判らない」という状況です。そのギャップを埋める答えは「いまから備えておく」ということ。 次の大震災などが起き、命が無事で生活場所を確保できた時、備えの有無がその後の生活の再建や質を左右することになります。 相手が自然災害であり、科学的な見地からの高確度な予測が難しいとされる以上、私たちにできることは個々人レベルでも粛々と「その日」に備えておくことでしょう。備えた上で、この先も大災害が発生しなければそれで良いと思います。備えずに後悔するより備えて納得する、という発想でいいのだと思います。 しかし、そこでは新たな問題が発生します。 「備蓄品などを持ったまま、避難所に入ることは可能なのか」 備えていた人たちと備えていなかった人たちが、避難所の同じ空間内で生活をおこなうことの難しさが現実問題として発生します。このあたりのことについては、また別途記事にしたいと思います。

【2分で読む】霧島連山の「硫黄山」噴火、活発化する火山とどう向き合うか

4/19に霧島連山の硫黄山が噴火しました。連続噴火は20日朝に停止したものの現在も噴気が活発に出ています(灰は含まれておらず)。硫黄山での噴火は前回が1768年ということで、実に250年ぶりということです。 直近では4/7未明から噴気によると思われる大きな振動が観測され、気象庁が警戒を呼びかけていました。硫黄山では3月にも山体隆起と火口周辺での地表の高温域の拡大が確認されています。 気象庁の火山情報によれば、硫黄山では少なくとも今年2月にも火山性地震が確認されている観測データが公開されています。 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)の火山観測データ硫黄山の近年の活動として、火山性地震は2013年末から発生、2015年2月には山体隆起が確認されていました。また、2016年の2〜3月には、硫黄山南側斜面の地表面温度分布が拡大し、噴気地帯が増加しることが気象庁が公開している温度分布画像から確認できます。硫黄山の歴史としては、有史以降で確認されている噴火はマグマ噴火で2回。西暦1300年〜1500年頃に最初の噴火があり、前回が1768年でこれが2度目の噴火。そこから250年目の今回が3度目の噴火となります。 硫黄山を利用した産業として、明治30年〜昭和30年ごろまでは噴気を冷却して「硫黄」の採取が行われていました。火山の多い日本では古くから硫黄の生産が行われていた記録があり、8世紀に記された「続日本紀」には信濃国(現・長野県米子鉱山)から朝廷へ硫黄の献上があったことが記されています。 16世紀の「鉄砲伝来」以降、硫黄は火薬の材料として、中世以降は日本各地の硫黄鉱山開発が活発になっていきます。江戸時代にはマッチの前身的な位置づけとして硫黄を杉やヒノキの薄片に塗りつけたものが使われました。 昭和20年代には硫黄は「黄色いダイヤ」と呼ばれるほど価格が高騰・花形産業になりましたが、昭和30年代以降は資源の枯渇や石油由来の硫黄生産への移行・大気汚染規制強化などもあり、昭和40年代には国内の硫黄鉱山はすべて閉鎖となりました。近年の九州地方では、続々と火山の活動が活発化しています。桜島の噴火はもはや日常の一コマになっている感もありますが、今まで目立った活動が見受けられなかった火山が次々と噴火したり、火山性地震が増えてきています。 また、本州でも火山の噴火や火山性地震の増加があったり、東北でも火山の活動が認められたケース(秋田駒ヶ岳など)があるので、発生が想定される巨大地震と併せて、火山の噴火が「他人事」だと思わずに、近くに火山がある地域では今後の爆発的噴火の可能性などにも留意しておいて損はないでしょう。 地震大国かつ火山大国でもある日本に住む以上、これは避けられないことです。「今まで起きていないのだから、今後も起きないだろう。自分だけは大丈夫」という「いわゆる正常性バイアス」が、大きな災害時に想定外の被害を生むことがあります。 火山噴火だけでなく過去の大震災の事例をかえりみても、備えていた人たちとそうでなかった人たちの間では「震災発生直後の生活の質」に大きな差がでることは明白です。 雨露をしのげる 寒い時期なら暖を取れる 体力を維持する食料や飲料水がある 衛生的な生活環境を維持するための道具がある 最低限これらのものが必要となりますが、自然災害である以上はある程度「運」も関係してきますが、それでも備えておく必要があることに間違いはありません。JTNDZGl2JTIwY2xhc3MlM0QlMjJiYWJ5bGluay1ib3glMjIlM0UlMEElM0NkaXYlMjBjbGFzcyUzRCUyMmJhYnlsaW5rLWltYWdlJTIyJTNFJTBBJTNDYSUyMGhyZWYlM0QlMjJodHRwcyUzQSUyRiUyRmFtem4udG8lMkYySHN5cXFwJTIyJTIwcmVsJTNEJTIybm9mb2xsb3clMjIlMjB0YXJnZXQlM0QlMjJfYmxhbmslMjIlM0UlMEElMjAlMjAlM0NpbWclMjBzcmMlM0QlMjJodHRwcyUzQSUyRiUyRmltYWdlcy1mZS5zc2wtaW1hZ2VzLWFtYXpvbi5jb20lMkZpbWFnZXMlMkZJJTJGNTFhSEdGQ2d4eUwuX0FDX1VTMjAwXy5qcGclMjIlMjAlMkYlM0UlMEElM0MlMkZhJTNFJTBBJTNDJTJGZGl2JTNFJTBBJTNDZGl2JTIwY2xhc3MlM0QlMjJiYWJ5bGluay1pbmZvJTIyJTNFJTBBJTNDZGl2JTIwY2xhc3MlM0QlMjJiYWJ5bGluay10aXRsZSUyMiUzRSUwQSUyMCUyMCUzQ2ElMjBocmVmJTNEJTIyaHR0cHMlM0ElMkYlMkZhbXpuLnRvJTJGMkhzeXFxcCUyMiUyMHJlbCUzRCUyMm5vZm9sbG93JTIyJTIwdGFyZ2V0JTNEJTIyX2JsYW5rJTIyJTNFJUUzJTgxJTg0JUUzJTgxJUJFJUUzJTgxJUFFJUUzJTgxJTg2JUUzJTgxJUExJUUzJTgxJUFCJUU1JTgyJTk5JUUzJTgxJTg4JUUzJTgxJUE2JUUzJTgxJThBJUUzJTgxJThEJUUzJTgxJTlGJUUzJTgxJTg0JUU5JTk4JUIyJUU3JTgxJUJEJUUzJTgyJUIwJUUzJTgzJTgzJUUzJTgyJUJBJUU1JTkwJTg0JUU3JUE4JUFFJTNDJTJGYSUzRSUzQyUyRmRpdiUzRSUwQSUyMCUyMCUzQ2RpdiUyMGNsYXNzJTNEJTIyYmFieWxpbmstZGVzY3JpcHRpb24lMjIlM0UlRTMlODAlOTAlRTklOTglQjIlRTclODElQkQlRTclOTQlQTglRTUlOTMlODElRTMlODIlOTJhbWF6b24lRTMlODElQTclRTMlODMlODElRTMlODIlQTclRTMlODMlODMlRTMlODIlQUYlRUYlQkMlODElRTMlODAlOTElM0MlMkZkaXYlM0UlMEElM0MlMkZkaXYlM0UlMEElM0NkaXYlMjBjbGFzcyUzRCUyMmJvb2tsaW5rLWZvb3RlciUyMiUzRSUzQyUyRmRpdiUzRSUwQSUzQyUyRmRpdiUzRSUwQQ==

【2分で読む】活発化する国内火山と今後の巨大地震の関連性

2018年に入ってから本州では本白根山・九州では新燃岳が爆発的噴火を起こすなど、活発な活動が見受けられる日本国内の火山。2014年には長野と岐阜にまたがる御嶽山でも爆発的噴火が発生し、火口付近に居合わせた登山者58名が死亡するという、日本における戦後最悪の火山災害も発生しました。 それを踏まえ、近年で気になる火山や地震の震源域をピックアップして南海トラフ巨大地震の想定震源域と合わせてみましたのが、上の図です。 おおむね、日本最大級の断層帯である「中央構造線」沿いで活発化している状況が見て取れます。すでに噴火した御嶽山と本白根山、活動中の箱根山は糸魚川 - 静岡構造線沿いでもあります。 加えて中央構造線と「糸魚川 - 静岡構造線」が交差するあたりに位置するのが八ヶ岳ですが、八ヶ岳も火山(南北30 km余りの大火山群)です。 オカルト話しの域は出ませんが、新燃岳の噴火が収まった後は数年内に日本国内で大地震が発生する、という説があります。試しに、新燃岳とその隣に位置する御鉢の過去の噴火と、その後の間もない時期に日本各地で発生している大地震の記録を合わせてみました。過去300年で見ても新燃岳や御鉢が噴火した数ヶ月〜数年以内に、国内の何処かで大地震が発生しています。約300年で11回の関連のようなものが見られ、期間で平均すると26〜27年に1度の割合。政府の地震調査委員会が発表した南海トラフ巨大地震についての発生確率に関する「今後30年以内」という期間もこれにおおむね合致します。 科学的にどこまで関連性を裏付けられるのかは判りませんが、『次の大震災』が来るのは、予想より案外と早いかもしれません。JTNDZGl2JTIwY2xhc3MlM0QlMjJiYWJ5bGluay1ib3glMjIlM0UlMEElM0NkaXYlMjBjbGFzcyUzRCUyMmJhYnlsaW5rLWltYWdlJTIyJTNFJTBBJTNDYSUyMGhyZWYlM0QlMjJodHRwcyUzQSUyRiUyRmFtem4udG8lMkYySHN5cXFwJTIyJTIwcmVsJTNEJTIybm9mb2xsb3clMjIlMjB0YXJnZXQlM0QlMjJfYmxhbmslMjIlM0UlMEElMjAlMjAlM0NpbWclMjBzcmMlM0QlMjJodHRwcyUzQSUyRiUyRmltYWdlcy1mZS5zc2wtaW1hZ2VzLWFtYXpvbi5jb20lMkZpbWFnZXMlMkZJJTJGNTFhSEdGQ2d4eUwuX0FDX1VTMjAwXy5qcGclMjIlMjAlMkYlM0UlMEElM0MlMkZhJTNFJTBBJTNDJTJGZGl2JTNFJTBBJTNDZGl2JTIwY2xhc3MlM0QlMjJiYWJ5bGluay1pbmZvJTIyJTNFJTBBJTNDZGl2JTIwY2xhc3MlM0QlMjJiYWJ5bGluay10aXRsZSUyMiUzRSUwQSUyMCUyMCUzQ2ElMjBocmVmJTNEJTIyaHR0cHMlM0ElMkYlMkZhbXpuLnRvJTJGMkhzeXFxcCUyMiUyMHJlbCUzRCUyMm5vZm9sbG93JTIyJTIwdGFyZ2V0JTNEJTIyX2JsYW5rJTIyJTNFJUUzJTgxJTg0JUUzJTgxJUJFJUUzJTgxJUFFJUUzJTgxJTg2JUUzJTgxJUExJUUzJTgxJUFCJUU1JTgyJTk5JUUzJTgxJTg4JUUzJTgxJUE2JUUzJTgxJThBJUUzJTgxJThEJUUzJTgxJTlGJUUzJTgxJTg0JUU5JTk4JUIyJUU3JTgxJUJEJUUzJTgyJUIwJUUzJTgzJTgzJUUzJTgyJUJBJUU1JTkwJTg0JUU3JUE4JUFFJTNDJTJGYSUzRSUzQyUyRmRpdiUzRSUwQSUyMCUyMCUzQ2RpdiUyMGNsYXNzJTNEJTIyYmFieWxpbmstZGVzY3JpcHRpb24lMjIlM0UlRTMlODAlOTAlRTklOTglQjIlRTclODElQkQlRTclOTQlQTglRTUlOTMlODElRTMlODIlOTJhbWF6b24lRTMlODElQTclRTMlODMlODElRTMlODIlQTclRTMlODMlODMlRTMlODIlQUYlRUYlQkMlODElRTMlODAlOTElM0MlMkZkaXYlM0UlMEElM0MlMkZkaXYlM0UlMEElM0NkaXYlMjBjbGFzcyUzRCUyMmJvb2tsaW5rLWZvb3RlciUyMiUzRSUzQyUyRmRpdiUzRSUwQSUzQyUyRmRpdiUzRSUwQQ==