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【熊本】阿蘇山の中岳第一火口で小規模な噴火(2019/07/27)
2019/07/26の有感地震は岐阜・福井・釧路沖あたりでそれぞれ最大震度1の小規模なもの程度でしたが、同日に熊本の阿蘇山の中岳第一火口(標高1506m)で小規模な噴火がありました。
噴煙の高さは約1600mに達し、2019/05/31に小規模な噴火が発生して以来の噴火です。
福岡管区気象台では「噴火警戒レベル2(火口周辺警報)」を継続、火口から約1kmの範囲内で大きな噴石・火砕流に警戒するよう呼びかけています。
噴石は観測されていませんが、「火山性微動」の振幅が7/25夜〜7/26朝にかけて一時的に大きくなったとのこと。
今年前半の阿蘇山の火山性地震および孤立型微動の推移を見ると5月下旬〜6月上旬あたりまではそれぞれ増加傾向だったものが以降は減少傾向となる中での噴火となりました。
孤立型微動とは阿蘇山特有の火山性微動で、この増減が阿蘇山の火山活動を評価する指標の一つです。
火口直下のごく浅い場所で発生し、周期0.5~1.0秒程度で振幅が一定以上の微動が孤立的に現れるものです。
気象庁によると、発生のメカニズムは火山ガスや地下水が発生に起因していると考えられていますが詳細は不明とのことです。
【九州】熊本県天草・芦北地方と天草灘で小規模な有感地震(2019/7/3〜7/4)
2019/7/3〜7/4にかけて、前後期間で災害級の大雨となった九州南部の熊本県天草・芦北地方と天草灘でそれぞれ小規模な地震が起きています。特に天草・芦北は地震が多く6月末には連続地震が発生しています。
水分を多く含んだ地盤が緩み土砂災害に繋がる場合があるので要注意です。
今後ふたたび強い大雨となり、「避難勧告」または「避難指示(緊急)」が発令された場合は、即時避難が必要です。
特に後者の場合は実際の被害が発生している可能性が高い状況となります。
特に山の麓や崖の下などの場所にお住まいの場合は、早めの避難を。土石流や地すべり、がけ崩れなどが発生してからでは手遅れです。
日本は欧米などに比べて土砂災害が多いのですが、国土面積の約7割が山地で、数多くの断層や火山を抱えた複雑な地質でもあります。
加えて年平均降水量については世界平均の約2倍という、世界有数の「多雨の国」。
そういった理由から「土砂災害危険箇所」として挙げられている場所は全国合計で52万箇所にものぼり、都道府県別では広島県が最多です。
発生件数で見た場合は、年平均で1000件を超える土砂災害が発生しています。
梅雨明けまではまだ日数があり、その後も台風が控えています。近年は全国各地で豪雨災害があり、都市部ではヒートアイランド現象などによって「ゲリラ豪雨」と言われる突発的な大雨になることも。
大雨時には海岸・河口・川岸・用水路などへは近づかないようにしましょう。
今回の九州南部の大雨でも、増水した川岸などへ写真を撮りに来る方々が散見されたとのこと。足を滑らせてからでは遅いのです。
【熊本】阿蘇山で増加する火山性地震・孤立型微動のグラフ(2019/06/15)
2ヶ月ぶりの阿蘇山の動向のグラフ化です(火山性地震・孤立型微動)。
4月にお伝えした際は火山性地震は一応の減少傾向にありましたが、増減を繰り返しながらトータルでは増加傾向です。
阿蘇山に関する気象庁公開データを見ると火山性ガスの放出量を含めて長期的に活発化傾向となっています。
特に、2007年あたりは500㌧/日未満だったものが、2016年10月には最大で15000㌧/日と、およそ30倍です。
東日本大震災以降、日本列島の火山や地震の活動が活発化したとはよく言われますが、阿蘇山では2011年はそれ以前にくらべて微増程度。急激に増えたのは2013年後半以降。
また火山性地震と孤立型微動は2018年に入ってから顕著に増加しているようです。
報道が少なくなると関心も薄れがちですが、特に熊本周辺にお住まいの方々は継続的な警戒を。
【熊本】熊本地震の本震から3年目の阿蘇山噴火(2019/04/16)
2019/4/16は熊本地震の本震から3年目ですが、熊本の阿蘇山が噴火となりました。前回の噴火は2016/10/08。
これまでも2019年1月からの阿蘇山の火山性地震と孤立型微動をグラフ化していますが、5日前の4/11からどちらも急激な減少傾向だったことが判ります。
また、4/14には気象庁が噴火警戒レベルを1の「活火山であることに留意」から2の「火口周辺規制」に引き上げたばかりでした。
噴火警戒レベルに関しては、2017/2/7〜2019/3/11までは1が継続されていましたが今年3/12にはいったん2に引き上げられ、3/29に再び1へ引き下げられたばかりでした。
今月は沖縄周辺でも小規模な地震が連続していることもあり、今後の情報には注意しておきたいところです。
【熊本】阿蘇山の火山性地震と孤立型微動の回数推移(2019/1〜2019/3/31)
2019/03/30に種子島近海でM5.0・最大震度3と、4/1に宮城県沖でM4.0・最大震度2があった以外、有感地震は概ね静穏に見えます。
今回は、気象庁が公開している阿蘇山の観測データから、過去3ヶ月間(2019/01/03〜2019/03/31)のものでグラフ化してみましたが、グラフのトレンドライン的に火山性微動は概ね減少傾向であるものの、孤立型微動は緩やかに増加している結果となりました。
この期間のデータを対象としたグラフ上のトレンドラインで見た場合、3/28でラインが逆転していますが、対象としている範囲のデータとしてはサンプル数が少ないためと言え、3/28を起点としてこの先に特別な何かがあるというわけではないでしょう。
「孤立型微動」は阿蘇山特有の突発的に発生する短い微動で、火口直下のごく浅い場所で発生します。この増減が阿蘇山の火山活動を評価する指標の1つとなっています。
発生のメカニズムとしては、火山ガスや地下水に起因していると考えられていますが、気象庁の説明によれば詳細は不明とのこと。
とは言え、熊本地震以降の九州地方の地面下の活動はとても活発です。備えと警戒は怠らずに日々の生活の中に組み入れ、気象庁や民間情報サイトなどの出す情報は適宜チェックされてみてください。
【熊本】阿蘇山の噴火警戒レベルがレベル2(火口周辺規制)に引き上げ(2019/03/12)
2019/03/12の6時頃ですが、阿蘇山の噴火警戒レベルがレベル2(火口周辺規制)に引き上げられました。2年4ヶ月ぶりくらいでしょうか。
3/4にも阿蘇山の孤立型微動が増加している点を中心にご紹介しましたが、グラフを更新してみました。
阿蘇山の噴火警戒レベルの近年の記録では、2014/08/30にレベル1から2に上がった後は2〜3で変動し、2017/02/07に再び1へ沈静化、ここに来て再度レベル2ということで、一見すると「通常運転」的な印象は受けます。
【新しい情報順】
2019/03/12 : 噴火警戒レベル2
2017/02/07 : 噴火警戒レベル1
2016/12/20 : 噴火警戒レベル2
2016/10/08 : 噴火警戒レベル3
2015/11/24 : 噴火警戒レベル2
2015/09/14 : 噴火警戒レベル3
2014/08/30 : 噴火警戒レベル2
2014/03/12 : 噴火警戒レベル1
従来と同様のパターンが当てはまるのであれば、今後も噴火警戒レベルが2〜3を行き来した後に再びレベル1に戻って沈静化、という動きかもしれません。
ただし、人間が望むパターンが当てはまらないのが自然の動きです。
これらの情報は気象庁のwebサイトで公開されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
【熊本】活発化する阿蘇山の火山活動(2019/03/04)
気象庁の阿蘇山に関するデータを見ていて孤立型微動の値が気になったのでグラフ化してみたところ、2019年3月を起点とした過去2ヶ月で増加傾向でした。
年次データを見ても孤立型微動は緩やかな増加、火山性地震は2017年あたりから急増しています。
この「孤立型微動」とは阿蘇山特有の火山性微動ですが、発生のメカニズムに関する詳細はまだ不明だということです。
過去30年で見ると阿蘇山の活動が活発化したのは2012年あたりから。ちょうど前年は東日本大震災で以降、火口北西側10km付近の地震活動が一時的に増加しています。近年活発化が見られる環太平洋火山帯の動きによるものでしょうか。
阿蘇山は6世紀ごろから活発な活動が記録されている火山で、日常的に土砂噴出・赤熱現象・噴火が観測されており、近年の噴火に関しては、2015年・2016年に小規模な噴火を起こしています。
カルデラ形成期の噴火活動としては、約27万年前〜9万年前までに大規模な噴火を4回起こしており、特に4回目の噴火である9万年前のものは最も大規模で、発生した火砕流は九州中央部を覆い一部は海を越え山口県秋吉台まで到達。
このときに発生した火山灰は日本海や北海道にまで達したそうです。
なお、阿蘇山に関する最新情報としては、2019/02/27に火山噴火予知連絡会が気象庁で全国の活火山に関する協議をおこない、「すぐの噴火は無いかもしれないが、短期間で活発化する恐れがあり要注意」という趣旨の記者会見をおこなっています。
【熊本】阿蘇地方で1日あたり計5回の連続地震(2019/03/01)
2019/03/01は熊本県阿蘇地方で14時台・18時台・20時台に計5回の地震があり、最大震度は3でした。
14:06のものは阿蘇山の麓あたりで、深さ20kmです。
熊本では1月にも熊本地方で震度5弱と6弱の2回の大きな地震が起きていますが、今日は阿蘇地方、中央構造線に沿った位置となります。
熊本県阿蘇地方での近年の大きな地震の記録を遡ってみると、
2017年07月02日 00時58分頃, 震度5弱, M4.5
2016年04月18日 20時41分頃, 震度5強, M5.8
2016年04月16日 03時55分頃, 震度6強, M5.8
2016年04月16日 03時03分頃, 震度5強, M5.8
となり震度4まで含めるとさらに多くなります。
2016年の熊本地震以降、熊本では地震を含めた地殻活動が活発になっているようです。
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また、3/1は日本時間の17時51分頃に、南米ペルー中部でもM7.1の大きな地震が起きています。
深さは260kmと深めですが、ハワイにある太平洋津波警報センターは17:56に津波情報を発表。
余談として、ペルーより北のメキシコでは2017年の大地震でココスプレート全体が破壊されています。
熊本とペルーとメキシコ、一見すると関係が無いように見えますが、「環太平洋火山帯(Ring Of Fire)」という太平洋を取り囲む火山帯として、地球規模ではつながっています。
一説には「環太平洋火山帯での震源は時計回り」という話しもあります。
ペルーの次に、フィジーやトンガ、またはインドネシアあたりのプレート境界にある「大地震の巣」的な場所で、今後大きめの地震があるかもしれません
(もちろんただの推測で確証はありませんが、このあたりでは大地震が頻発しています)。