2023/10/17〜10/18:宮古島近海でM4.6、岩手沖でM3.3、岐阜飛騨・岡山南部でも小規模な地震
2023/10/17〜10/18にかけて宮古島近海でM4.6、岩手沖でM3.3、岐阜飛騨・岡山南部でも小規模な地震が発生。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(記事公開時点までの最新順)
発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
---|---|---|---|---|---|
2023/10/18 20:45頃 | 岡山県南部 | 1 | M2.8 | 約20km | 34.8, 133.6 |
2023/10/18 00:39頃 | 岩手県沖 | 1 | M3.3 | 約40km | 40.2, 142.2 |
2023/10/17 22:34頃 | 岐阜県飛騨地方 | 2 | M2.8 | 約10km | 36.0, 137.5 |
2023/10/17 05:50頃 | 宮古島近海 | 2 | M4.6 | 約30km | 25.2, 125.6 |
注目は宮古島近海。古島は八重山列島(八重山諸島)に含まれますが隣国である台湾とも近く、このあたりではしばしば大きめの規模の地震が発生します。
歴史を遡ると1771年(明和8年)に「八重山地震」と名付けられた、推定マグニチュード7.4〜8.7の巨大地震が発生しています。
八重山地震の地震そのものによる被害は僅かでしたが地震が引き起こした大津波によって先島諸島が大きな被害を受け、宮古島の南海岸に位置する宮国・新里・砂川・友利の集落では591戸の家屋が崩壊、2042人が亡くなったといった記録があります。この津波は「明和の大津波」とも呼ばれています。
明和の大津波は八重山群島での死者・行方不明者は1万人を超える琉球史上で最悪の津波災害だったとされ、八重山地震の震源は八重山列島近海で、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込むことによって発生する歪みによって発生した海溝型地震と考えられています。
このあたりでは、過去2400年間の間に150〜400年程度の周期で大規模な津波が襲来したことが調査によって判明しています。また、先島諸島では過去2000年の間に約600年間隔で1771年の八重山地震と同じような規模の地震が4回発生しています。
沖縄周辺は大きな地震の少ないイメージがあると思われますが、実際にはそうではありません。M4〜5クラスの有感地震が頻発する場合もあり、前述のとおり過去には大きな被害の出る地震も発生しています。今後も大津波を伴う巨大地震の発生も想定されているため、継続的な警戒と備えが必要です。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
【徳島県北部】
2023/10/18 23:09頃, 震度1, M2.8, 深さ40km, 北緯34.1度, 東経134.5度