2020/01/05〜01/06:奄美・四国・伊勢湾・茨城などで相次ぐ地震
2020/01/05〜01/06にかけて、トカラ列島近海・四国沖・伊勢湾・茨城県北部・奄美大島北東沖などで、小〜中規模な地震が相次ぎました。
震源としては、琉球海溝・南海トラフ・中央構造線沿いでの発生となります。
それぞれ、時系列で発生順に列挙すると次の通り。
【トカラ列島近海】
2020/01/05 18:43頃, 震度1, M2.2, 深さ10km
【四国沖】
2020/01/05 21:26頃, 震度1, M4.8, 深さ10km
【伊勢湾】
2020/01/06 02:05頃, 震度2, M3.0, 深さ20km
【茨城県北部】
2020/01/06 04:20頃, 震度2, M3.4, 深さ10km
【奄美大島北東沖】
2020/01/06 09:21頃, 震度2, M5.0, 深さ30km
2020/01/06 09:53頃, 震度2, M4.8, 深さ30km
トカラ列島近海では2019/11あたりからM2〜3クラスの地震の発生頻度が高まっている印象があります。規模の大きな有感地震はありませんが、2016年には最大震度4を観測する地震が3度ほど起きています。
四国沖における有感地震として、この震源位置での発生はかなり珍しいと考えられます。通常「四国沖」として発表される有感地震は徳島県沖が多い傾向にあり、今回のような高知県沖は多くありません。徳島県沖としての「四国沖」とすれば、2019/03以来、約10ヶ月ぶりです。
また、南海トラフ巨大地震の想定震源域内でもある高知県沖には、地震の空白域とも言える領域が存在しています。
伊勢湾における地震も有感地震は発生頻度が低く、前回は2018/10ですので、およそ15ヶ月ぶりとなります。
茨城県北部も2019/11あたりから発生頻度が高まっている印象がある震源域です。茨城県南部も地震の多いエリアで、南部で発生する地震は震源の深さが50〜60kmのものが多い状況となっています。この茨城県南部の地表下50〜60kmあたりは、フィリピン海プレートが沈み込んだ先の先端部分にあたります。
奄美大島北東沖は発生頻度はそれほど高いとは言えないまでも、発生する地震の規模は中規模以上のものが多い傾向にあります。
ITOITO-STYLE編集部として毎日のように地震・災害情報に触れてきた体感的・感覚的なもので恐縮ではありますが、2019年後半からややそれまでとは異なるパターンの地震が増えてきた、また、地震の発生頻度が変わってきた印象を強く持っています。
とは言え、現代における最先端の科学力をもってしても、次の巨大地震を高確度で予測するのは極めて困難という状況でもありますので、「いつ起きるのか?」に注目するのではなく、「次の起きた時に、命さえ無事なら対応できる備えがあるかどうか」という観点で、今後の備えを進めてください。
起きてからでは遅いですし、近年の自然災害は大規模化・被害も長期化する傾向にあります。特に最近は震災だけでなく台風や豪雨による被害が深刻化してきていますので、自然災害時には孤立しても最低1週間は耐えられるだけの備えをしておきましょう。