2020/07/15:長野・岐阜県境で連続地震および千葉・茨城で小規模な地震
2020/07/15は長野・岐阜県境で連続地震および千葉・茨城で小規模な地震がありました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【千葉県北西部】
2020/07/15 12:05頃, 震度1, M3.4, 深さ80km, 北緯35.6度, 東経140.2度
【長野県中部】
2020/07/15 07:02頃, 震度1, M2.9, ごく浅い, 北緯36.3度, 東経137.7度
【長野県中部】
2020/07/15 07:01頃, 震度2, M3.4, ごく浅い, 北緯36.2度, 東経137.7度
【長野県中部】
2020/07/15 06:53頃, 震度1, M2.8, ごく浅い, 北緯36.2度, 東経137.7度
【長野県中部】
2020/07/15 06:37頃, 震度1, M3.2, ごく浅い, 北緯36.2度, 東経137.7度
【岐阜県飛騨地方】
2020/07/15 06:29頃, 震度1, M2.6, 深さ10km, 北緯36.3度, 東経137.6度
【茨城県沖】
2020/07/15 05:48頃, 震度2, M3.8, 深さ90km, 北緯36.6度, 東経140.8度
千葉県北西部、茨城県沖ともに東日本大震災以降は活発に地震が発生する震源の1つです。
そして太平洋プレートと、東日本〜東北地方のプレート境界では大規模な「余効変動」が続いています。
この「余効変動」とは、大地震が起きた後に長期に渡ってゆっくりと進行していく地殻変動のことで、スロー地震(スロースリップ・深部低周波微動など)の一種で、「余効すべり」「アフタースリップ」などとも呼ばれます。
震源域の断層周辺・広範囲のプレートが長期間・ゆっくりと滑り続けることで発生し、この余効変動は、今後も10年スパンの長い期間を使って続いていく可能性があります。
また7月に入り、岐阜と長野の県境付近ではふたたび連続地震が発生しています。4/22から断続的に地震が連続発生している領域ですが、すでに発生回数は200回以上となっています。
長野県内で地震が比較的多く発生するのは中央構造線と糸魚川・静岡構造線が交差するあたりに近い領域で、このあたりは4つのプレート(ユーラシアプレート、北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレート)の動きで形成されたとされる日本アルプスの西側で地殻活動が活発であるため、多数の断層が存在し複数の火山もあります。
近年において長野県内で発生した目立った地震としては、2014年の「長野県神城断層地震」や2011年の東日本大震災の翌日に起きた「長野県北部地震」があります。
■長野県神城断層地震
2014/11/22 22:08ごろ、長野県北部・北安曇郡白馬村を震源として発生したM6.7、最大震度6弱の地震です。
神城断層の活動による地震で、46人の負傷者が出ました。
地震学的には、1995年から整備された「高感度地震観測網(Hi-net(ハイネット))」の稼働以降に、活断層と認識されていた断層で発生した初の被害地震となりました。
■長野県北部地震
2011/03/12 03:59ごろ、長野県北部と新潟県中越地方との県境付近で発生した地震。
逆断層型の内陸地殻内地震でM6.7、最大震度6強を観測。
本震に続いてM5以上の2回の余震が2時間内に相次いで発生しました。
この地震によって、死者3人・負傷者は46人にのぼっています。
前述のとおり、このあたりは4つのプレートが重なり合う地殻活動が活発な領域であり、2014年に噴火した御嶽山噴火のようにほぼ前兆無く大規模な噴火災害が発生した事実があります。内陸部の断層型地震は予測が難しいため、結果的に「発生してから対応」という形になりがちです。もし大型地震が発生してしまった時、備えがあるかどうかがその後の生活の維持や再建に直結します。
「備えあれば憂いなし」とはよく言いますが、まだ本気で備えるには至っていないかたもいらっしゃるのでは。大きな災害はある日突然発生し、起きた直後には備えようと思っても店頭からすぐに物資は無くなります。備えは何もない平時にこそやっておきましょう。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
あああああ