2021/1/30〜1/31:岩手・福島・茨城・栃木・奄美大島で少規模な地震が相次ぐ
2021/1/30〜1/31にかけて岩手・福島・茨城・栃木・奄美大島で少規模な地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
---|---|---|---|---|---|
2021/01/31 15:15頃 | 福島県沖 | 2 | M3.9 | 約30km | 37.3, 141.3 |
2021/01/31 14:06頃 | 茨城県北部 | 2 | M3.6 | 約10km | 36.8, 140.6 |
2021/01/31 06:18頃 | 栃木県北部 | 1 | M3.0 | 約10km | 36.6, 139.4 |
2021/01/31 05:35頃 | 栃木県北部 | 1 | M2.8 | 約10km | 36.6, 139.4 |
注目は福島県沖を震源とする最大震度2・地震の規模を示すマグニチュードがM3.9の地震を含む、東北〜関東地方にかけて相次いだ有感地震です。
このあたりは東日本大震災以降、比較的活発な地震活動が継続しており、今後30年内では再びM7以上の大きな地震が発生する確率が高いとされています。
東日本大震災は、ここ数十年における地震の中でも非常に大きな規模の地震であったため、現在においてもあの地震によって誘発された小規模・中規模な地震が日本列島のかなり広い範囲で発生し続けています。
そして、太平洋プレートと、東日本〜東北地方のプレート境界では大規模な「余効変動」が続いています。
この「余効変動」とは、大地震が起きた後に長期に渡ってゆっくりと進行していく地殻変動のことで、スロー地震(スロースリップ・深部低周波微動など)の一種で、「余効すべり」「アフタースリップ」などとも呼ばれます。
震源域の断層周辺・広範囲のプレートが長期間・ゆっくりと滑り続けることで発生し、この余効変動は、今後も10年スパンの長い期間を使って続いていく可能性があります。
かつてより「地震大国」を自認する日本、小規模な地震は意に介さず、中規模な地震が起きると「お、ちょっと揺れたかな」と感じ、特に被害がなければそれなりの大きな揺れでも平然とやりすごしてしまう傾向があるように思います。
しかし、これまでに起きた大震災クラスの地震は予知できませんでした。
多くの死者を出すような巨大地震も、いつ何どき発生するかは最先端の科学技術をもってしても正確には誰にも判りません。
だからこそ「普段からの備え」をする人々が増えていく必要があるのです。
「次の大地震はいつ起きるのか」を心配するよりも、「起きたときに備えはあるか」という発想に切り替えていきましょう。「その日」は明日かもしれないのですから。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
あああああ