(※上記写真の左側は、別売りのウッドストーブ)
登山家の間では評価の高い歴史あるブランドの1つ、米国MSR社のステンレス・クッカー。丈夫で多用途に向き、日常のキッチンでの普段使いからアウトドアの焚き火にくべてもOKと、手荒な使用にも耐える銘品。
「MSR アルパイン・ストアウェイポット 1.1L」は広口で扱いやすい深さを持つため、2〜3人前のカレーやシチュー・鍋料理や煮込み料理に炒めモノなど幅広く利用できる。特筆すべきはヒンジ式の取っ手(柄)の長さとそれを用いたフタの固定・半密閉構造。完全密閉ではないので液体を入れて横にすれば多少の漏れはありますが、これを逆手に取って簡易圧力鍋としても利用できます。柄の長さは焚き火でも使いやすい。食材や小物などの収納力もあるため携行性も高く、いくつかのウッドストーブやアウトドア用ケトルなども収納できます。
・鍋物や汁物、煮込み料理が調理しやすく洗いやすいサイズ、備災用途だけでなく普段使いにも最適
・取っ手(柄)が長いため、調理中でも素手で持つことができる
・取っ手でフタを固定できるため、料理の保存にも便利
・取っ手によるフタ固定時に簡易密閉できるため、圧力鍋的な使い方も可能
・いくつかのウッドストーブやケトルを丸ごと収納可能
・ステンレス製のため炊飯は慣れないと焦げ付きやすい。炊き込みご飯には不向き
「紫玉ねぎのポトフ」
こちらはキッチンでの普段使い。旬の野菜などを使った煮込み料理もバッチリ。一般的なキッチン用ステンレス鍋に比べて素材厚が薄仕上げのため、火の通りも早くガス代の節約につながりますね。
「トマトジュースで作る野菜カレー」
洗い物を少なくするなら、内側に厚手のアルミホイルやクッキングシートを敷いての調理も。アルミホイルの場合は破れを防ぐため、かき混ぜる際に金属のレードルや「おたま」の使用は避けシリコン製などがいいでしょう。
MSRアルパイン・ストアウェイポットに、テフロン(フッ素樹脂)コーティング加工を施してみました。コーティング加工を発注した業者さんは、メスティン及びラージメスティンのコーティングを依頼した、福岡県久留米市の睦美化成さんです。ステンレス素材への焼き付けによる、赤光りする仕上り。風合いが素晴らしいです。
ステンレスのため炊飯用途としては焦げないよう慣れが必要ですが、それ以外の調理には備災調理目的だけでなく日常的にも使いやすい万能クッカーと言えます。2〜3人用の鍋物や汁物・煮込み料理、インスタントラーメン調理、レトルトパックの加熱。多少の隙間はあるもののフタを取っ手でしっかりと固定できるため、簡易圧力鍋としても使えるため豚角煮や生落花生の塩茹でなどなど他のクッカーでの調理では敷居が高いレシピにも対応可能。
アルミクッカーほどではありませんが水の沸騰するまでの時間も短く、ガスコンロなどであれば燃料の節約にも繋がります。ただし底面が完全なフラット状ではないため、IHには不向きでしょう。固形燃料との組み合わせよりは、ガス系の熱源やウッドストーブ等との組み合わせがオススメです。
登山や本格アウトドアのユーザーではない場合の備災用途としては、炊飯にはメスティンや山クッカーなどの他のアルミクッカーを併用しましょう。
キッチンでの普段使いもOK!「アルパイン ストアウェイポット」をamazonで見る
・今回レビューした1.1Lサイズ
・大きめサイズの1.6L
・中くらいサイズの775cc
・コンパクトな475cc