トップ レビュー 冬キャンプで悩ましい「テント内の結露」対策の決定版!?

冬キャンプで悩ましい「テント内の結露」対策の決定版!?

春〜秋までの3シーズンとは気温も風景も楽しみ方も、一線を画すのが冬キャンプ。ストーブ類の暖房装備を整え、ヌクヌクと過ごすかたも多いのでは。しかし冬キャンプで悩ましいのが「結露」。長年続いた「冬キャンパー vs 結露軍団」との戦いに、今回とうとう終止符が打たれる!・・・かもしれない!?

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※夏〜秋の結露対策に関する記事はこちら!

本記事は「冬キャンプで結露しやすい素材でできたテント内の結露対策の効果をどこまで高められるかの検証」に主眼を置いており、「結露を完全にゼロにする」ことを保証するものではありません。また、記載内容と同じ方法を使ったとしても、テントの素材・形状や利用方法・天候などの環境条件などにより同じ結果が出るとは限りません。予めご了承いただいた上で、以降をご覧ください。

キャンプは冬こそハイシーズン!?

冬にキャンプを楽しむ人たちは意外と多いもの。本格キャンパーともなれば「冬こそハイシーズン」という人もいるでしょう。鬱陶しい「虫」に悩まされることも無くキャンプ場も空いています。しかし季節は冬!…もちろん寒いわけです。

しかし大前提として「テント内では火気厳禁」・・・それは当然そうなのですが、やはり自己責任は理解した上でストーブ類を持ち込みヌクヌクしたいのが人情というもの。

テント内暖房については、本格派なら薪ストーブ。薪の用意がありますが、幕内は常夏です。扱いやすさ・燃費・暖かさのバランス派なら、石油ストーブ。灯油の持ち運びに注意が必要ですが、低燃費で実用的な暖かさ。極力お手軽派なら、カセットガスストーブ。ホームセンターやコンビニ・百円ショップでも手に入るカセットボンベで楽ちん運用が可能です。

備災FUN!』では、次の震災・災害に備える「備災」をテーマに、被災時にも大活躍のアウトドアグッズを日常で活用して「楽しみながら備える」情報をメインに発信しています。

冬キャンプは結露との戦い

しかし、特に石油ストーブやカセットガスストーブなど、燃焼時に水蒸気を発生させる燃料を使う暖房装備に付きものなのが「結露」。

コットンやポリコットン製のテント内に薪ストーブをインストールしている方にはあまり縁のない話題かもしれませんが、一般的なポリエステル素材製などのテントなどの場合、テント内の暖房を完備して臨む冬キャンプの最大の敵とも言えます。

テントの生地を挟んだ内外の気温差が大きいほど、この結露の発生はまず避けられません。これまでに先人たちの知恵として導き出された結露対策としては、

① 結露しにくいとされるコットン(ポリコットン含む)生地のテントを利用する
② コットン以外ならダブルウォール構造や防水透湿性生地を採用したテントを利用する
③ 土間部分があるテントの場合は設営時に地面が乾燥した場所を選ぶ(雨天後などもなるべく避ける)
④ シングルウォールでもフライシートがあるテントは必ず利用する
⑤ とにかく換気。定期的にベンチレーションと出入り口を全開にして空気を入れ替える(就寝時は暖房は全消し)
⑥ 極論すると、テントの内外の気温を同じにする(テント内は当然寒い!)
⑦ 結露するのは確定事項、あらかじめ拭き取るための用意をしておく

あたりになりますでしょうか。

テント内の側面に発生した結露の拭き取りに関しては、通常のタオルではなく吸水性に優れたマイクロファイバー製のタオルを使うととても効率よく拭き取ることが可能です。もちろん洗濯して再利用できます。

また2ルームテントなどで天井が高い場合、天井に近い部分などの結露の拭き取りにはPVAスポンジを採用した拭き取りワイパーが吸水性が高くてオススメ。これは編集部スタッフも冬キャンプだけでなく暖かい時期の雨キャンプの際に愛用しています。

気温差の境界ではどうしても結露が発生するので、「基本は換気と拭き取り」で凌ぐことが多いと思います。しかし冷え込む日の夜などは換気をしてもフライシートを取り付けても、サイド部分には普通に結露したりするものです。朝起きたらテントの内壁に付いた結露が凍っていることもしばしば。

コットンやポリコットン製のテントだと生地自体に吸湿性があるため結露しにくくて素晴らしいのですが、冬キャンプに使えるファミリー向けのサイズでは比較的高額帯の製品も多い傾向にあります。

生地自体の重量もあり、もし雨に降られるとコットン生地が雨を吸ってさらに重量が増すため撤収に手間取る場合もあるので、カジュアル・キャンパー層にとっては若干ハードルが高い一面があります。そこで手持ちの3シーズン用のテントを冬も活用できると、もっと気軽に冬キャンプが楽しめるかもしれません。

立ちはだかる結露軍団。もう冬キャンパーに打つ手は無いのか?

結露対策としてフライシート完備!ベンチも全開!寝る前の換気もバッチリ!・・・・・しかし朝起きたらテント内壁はビチャビチャ。。。我々迷える子羊に、もう打つ手は無いのでしょうか?

・・・あります!(たぶん!)

編集部スタッフが実際に試してみて、効果があった方法をご紹介します。
が、ちょっとやり過ぎ感?もありますので、実践されるかたは使えそうな方法を選んで試してみてもいいでしょう。

検証した際の前提条件

・検証用テントは3シーズン用のポリエステル素材でできたもので、ルーフフライシートつき・サイドはシングルウォール。テントサイズは底面積が4.2m x 3.0m・高さ2.0m程度。
・使用人員は2名。
・検証した際の気候条件は、晴天で夜間の最低気温がマイナス3℃。
・煮炊きはテント内でシングルバーナー1つ。
・暖房は、カセットガスストーブを2台使用、就寝時は2台ともオフ。
・テントは完全に締め切らず、就寝中も含めてすべてのメッシュ部分を少しづつ開けて換気を常時確保。

検証方法

いよいよ肝心の結露対策の検証方法ですが、下記4点です。

① 就寝時にはポケット付きマスクに「乾燥剤のシリカゲル」を入れる。
② バッテリー動作の小型のファンやサーキュレーター等でテント内の空気を循環させる。
③ クローゼット用などの大型の「除湿シート」を活用する。
④ 余っているタープやビニールシートがあれば、テントの外壁を覆って簡易ダブルウォール構造にしてみる。

さっそく、それぞれご紹介します。

① 就寝時にはポケット付きマスクに「乾燥剤のシリカゲル」を入れる

たぶん、もっとも簡単に試せるのがこちら。ホームセンターや百円ショップ等でも手に入る乾燥剤の「シリカゲル」を、ポケット付きのマスクに入れてしまう方法です。上の写真だと、就寝時に試用して朝を迎えて赤くなったものが左側のシリカゲルパック。右側は未使用のものです。

このタイプのマスクは本来、乾燥剤どころか喉の潤いを保つための保湿剤を入れるものですが、冬キャンプのテント内では呼気に含まれる水蒸気を吸収させて、テント内にヒト由来の水蒸気が増えることを軽減させる効果が期待できます。

ポケット付きのマスクはいくつか販売されています。ガーゼマスクなら洗濯・再利用できますし、使い捨てタイプなら毎回清潔なものを使えます。

ガーゼマスクのポケット内にシリカゲルをセットしたところ。吸湿効果を高めるには大きめのシリカゲルパックがいいでしょう。

喉が弱い編集部スタッフも就寝時に試してみましたが、喉が乾燥してしまうような事はまったくありませんでした。なお、使用するシリカゲルは電子レンジ加熱で復活させられるものを使います。

② バッテリー動作の小型のファンやサーキュレーター等でテント内の空気を循環させる

夏キャンプ用にこの手のアイテムを常備されているかたも多いのでは?意外と冬キャンプのテント内の空気循環に使えます。LEDランタンのファン付きなどもいいでしょう。

冬ですが特に夜間〜朝方にかけて、小型のUSBファンやサーキュレーターを回してテント内の空気を動かしておくと、テントの生地内側に付着する結露を軽減することができます。特に地面と近い部分のテントの内側ほど冷却されるので、空気が天井→床にかけて動くような形にすると良いでしょう。

またテントのベンチレーター部分に、内部の空気が排出される形で小型のファンを取り付けるのも有効です。

小型サーキュレーター式のものだとかさ張る!という場合は、このようなパーツとしてのファンにUSBケーブルが取り付けられただけのシンプルなものも便利です。別途モバイルバッテリーが必要になりますが、最近はモバイルバッテリーも百円ショップで売られている時代です。

小型なぶん、テント内のどこにでも取り付けられます。ぶら下げたり挟んでみたり置いてみたり。お手持ちのテント内の空気循環にマッチする配置を検討してみましょう。

③ クローゼット用などの大型の「除湿シート」を活用する

編集部スタッフが実際に試した中でなかなかの効果があったと思われるのがコレ。いわゆるクローゼット用の大判除湿シートをテント内の複数箇所に吊るします。

除湿シートに使われる除湿剤にはいくつか種類があり、主に出回っているのは塩化カルシウムやシリカゲルを使用したもの。塩化カルシウムは吸湿すると液体状になり、水が溜まるタイプの除湿剤がこれです。再生は実質できません。

シリカゲルはA型とB型があり、A型は食品保存に向いていて密封状態での低湿度向き。残るB型シリカゲルは高湿度な環境で高い吸湿性を発揮します。そして天日干しで再生利用が可能。

テント内の除湿に使うには、B型シリカゲルを採用したできるだけ大判タイプがオススメ。編集部で試した際に使用した除湿シートの数は6枚。絵ヅラ的にやり過ぎ感が否定できませんが、しっかり効いてくれた感がありました。

夜間は小型ファンでテント内の空気を循環させつつ除湿シートをぶら下げておくと、翌朝には「再生マーク」が青から赤に変化しているほどの吸湿効果を確認しています。これは実際にマイナス3℃の夜を乗り越えた結果。

④ 余っているタープやビニールシートがあれば、テントの外壁を覆って簡易ダブルウォール構造にしてみる

やや強引ですが、これも編集部スタッフが試してみてかなり効果を感じた方法。外壁部分のフライシートの無い部分に無理やりフライシート的に取り付けてみたところ、その部分は翌朝のテント内側の結露の度合いがかなり違いました。

最終的に、このテントの出入り口となる面のみ除いた残り3面を覆ってみたところ、出入り口部分のみ、テント内側の床面に近いところが若干結露したまま凍結しただけで済みました。

注意点としてはテント生地と密着してしまうと空間による空気層ができないので効果が無いため、テントの形状によっては取り付け不可能なケースもあるはずです。お手持ちのテントの形状的に実現可能な場合は、試してみるのも一興です。

タープを利用した場合。実際のフライシートのような「空気の層」を作り出しているわけではありませんが、タープが夜露除けになることで朝方の夜露凍結がテント生地に直接起きないことが結果的にテント内壁の結露緩和につながる形でしょうか。

タープで簡易的にやってみて効果が確認できたので、今度は軽量なブルーシートを使ってみました(見た目がちょっと微妙ですが、あくまで結露と夜露対策の検証のためです)。

この形にしたところ、かなりの効果がありました。写真は実際に朝を迎えた時点です。シート表面は降りた夜露で薄霜状態になっていましたが、シートが被せてあったテントの内壁には結露がほぼありませんでした。

ブルーシートで簡易的に試した結果が良かったので、改めて リップストップナイロン生地 を使ってテントの形状に合わせてカットしたサイドウォールを自作して取り付けてみました。テントの側方と後方をそれぞれにウォールを取り付け、テントの入口になる部分には夜露除けの前室としてタープを設営。

結果、これも大成功。テント生地はポリエステルで結露しやすい素材ですが、明け方のマイナス4℃の最低気温を乗り越えた朝、テント内の結露はほぼゼロでした。日の出前は取り付けたサイドウォール表面とタープ表面は夜露が凍結していましたが、風があったので午前9時ごろにはそれも完全乾燥。

テント側方に取り付けたサイドウォールとなるリップストップ生地。カットした端部分は強力な両面テープで折り返し接着し、角部分をハトメ加工しています。

使用したテントが底面積4.26m x 3.05mという比較的大型のインスタントテント(ワンタッチテント)のため、結露で内部が湿ったままの撤収は極力避けたいところですが、このウォールとテント内部の結露対策のおかげでほぼ完璧に結露無しの状態を作りだせたので拭き取り作業も無く、撤収が楽でした。

まとめ

以上の施策を編集部でどれだけ実際に試したのかと言えば、「すべて」です。最低気温マイナス3℃の環境でポリエステル生地のテント内の結露を減らすべく、思いついた試せる方法が以上のものでした。

結果として、恐らくすべての方法が相乗効果を呼んで、シングルウォール状態の出入り口がある面のフロアに近い部分のみが若干結露して凍ったのみ。他は「ほぼ結露なし」という期待以上の効果を得ることが出来ました。

特に「寝る際にポケット付きマスクにシリカゲルを入れる」と「大判除湿シートを設置する」に関しては、結露しにくいコットン系のテントでも、生地に吸収される水蒸気量を減らすことができると思われます。

「たかが結露のためにそこまでするの?発生したら拭き取ればいいだけでは?不便を享受し、敢えてそれを楽しむのもキャンプの醍醐味のひとつ!」という議論は、もちろん編集部内でもありました。

しかし結露を最小限に抑えられるとシュラフ等の装備が濡れたりすることも無く、テント内の乾燥時間も少なくて済むので撤収が圧倒的に楽になりますし、帰宅後の後片付けもかなり楽です。もし試せそうな方法があれば、一度試してみてはいかがでしょうか。

※なおテント内でストーブ類を使用する場合、特に石油ストーブの不完全燃焼による一酸化炭素中毒にはくれぐれもご注意ください。最悪の場合死亡事故につながりますので、一酸化炭素警報機は必ず使用してください。

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