2019/09/28:熊本と日向灘で小規模な有感地震3回
2019/09/28は熊本県天草・芦北地方、天草灘、日向灘で小規模な有感地震がありました。最大震度は1〜3、マグニチュードはM3.3〜4.1と小規模なもの。
2016年の熊本地震以降、特に九州地方における中央構造線沿いでは比較的活発な地震活動が続いています。
天草灘、熊本県天草・芦北地方での近年のM4以上をピックアップしてみると次のようになります。
2019/09/28 02:33頃, 天草灘 , M4.1, 最大震度3
2019/07/22 10:39頃, 天草芦北地方, M4.0, 最大震度3
2019/02/23 14:30頃, 天草灘 , M4.4, 最大震度3
2018/10/15 09:12頃, 天草芦北地方, M4.1, 最大震度3
2016/04/20 03:38頃, 天草芦北地方, M4.1, 最大震度3
2014/12/19 12:34頃, 天草灘 , M4.1, 最大震度3
2012/08/17 08:46頃, 天草灘 , M4.9, 最大震度4
2009/08/06 11:22頃, 天草芦北地方, M4.6, 最大震度3
2009/08/03 20:18頃, 天草芦北地方, M4.7, 最大震度4
いずれも心配するレベルの地震ではありませんが、熊本地震の例を省みれば解る通り、巨大地震は前兆らしい前兆も無く、ある日突然やってきます。
そして、宮崎と四国の間に位置する日向灘でも地震は頻発しており、このあたりは南海トラフ巨大地震の想定震源域。ここでは何年も前から継続的に「スロースリップ(ゆっくり滑り)」と呼ばれる現象が観測されています。
近年の自然災害は事前の予測が困難であったり、発災後は被害が大規模化する傾向にあります。
災害対策の基本は「自助」ですが、平成30年版の防災白書によれば大地震に対する備えとして「特に何もしていない」という方々が約10%も存在します。
大きな災害が起きたら避難所へ行けばなんとかなる・救急車や消防車を呼べばいい、自衛隊が何とかしてくれるという考え方かもしれませんが、災害の規模が大きければ大きいほど、助けは来ないと考えましょう。
救急消防への電話が殺到しても、救急隊や消防隊の対応には限りがあります。南海トラフ巨大地震レベルになれば、自衛隊ですら助けに来られない場所も多数発生するでしょう。
例えば熊本地震では「九州は地震安全地帯」という認識のもと、地震に対する備えをしていなかった方々が避難所へ多数詰めかけましたが、水食料の配給が追いつかず、オニギリ1個を得るために2時間も並ぶというケースがありました。
より大規模な災害ともなれば、水も食料も無い状態で救援を待つ間に病死や餓死といったケースが実際に発生する可能性もあります。
『いざその時』がやってきた場合、備えの有無でその後の被災生活の内容や質は大きく変わります。そして自助があって初めて共助が成り立ちます。
極限状況に陥った場合、備えをしていた人たちの中だけで共助がおこなわれ、備えをしていなかった人は何も無い状況下での生活を余儀なくされる場面も実際に出てくるでしょう。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とは言いますが、日頃からの情報収集と備えが生死を分けることになります。「まだいいや」で済まさず、明日起きても対応できるように、備えだけはしておきましょう。