トップ 2分で読む 【海外】メキシコで発生したM7.7と2017年のプレート破壊(2020/06/24)

【海外】メキシコで発生したM7.7と2017年のプレート破壊(2020/06/24)

6/18 21:50頃にニュージーランド付近でM7.4の大地震が起きたばかりですが、6/24 00:29頃に中米メキシコでM7.7の大地震が発生。震源はオアハカ州クルセシタ沖の南方23km地点。現地では6名死亡、300回を超える余震が確認。メキシコ市では大きな横揺れが観測され建物や土砂崩れなども発生しているようです。

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2020/06/24:メキシコで発生したM7.7と2017年のプレート破壊

2020/06/18 21:50頃にニュージーランド付近でM7.4の大地震が起きたばかりですが2020/06/24 00:29頃に中米メキシコ、オアハカ州沿岸でM7.7の大きな地震が発生しました。震源はオアハカ州クルセシタ沖の南方23km地点。

現地では6名のかたが死亡、300回を超える余震が確認されています。メキシコ市では大きな横揺れが観測され、建物や土砂崩れなども発生しているようです。

【現地ツイートから】

ここで中米の太平洋側を震源とする過去の地震で「M7.0を超えるもの」をいくつかピックアップしてみます。

 

2020年06月24日 00時29分頃, 中米メキシコ、オアハカ州沿岸, M7.7(今回)
2020年01月29日 04時10分頃, 中米キューバ, M7.3
2018年08月22日 06時31分頃, 中米ベネズエラ沿岸, M7.3
2018年02月17日 08時40分頃, メキシコ、オアハカ州, M7.2
2017年09月20日 03時14分頃, メキシコ中部, M7.1
2017年09月08日 13時49分頃, メキシコ、チアパス州沖, M8.2
2016年11月25日 03時44分頃, 中央アメリカ沖, M7.2
2014年10月14日 12時52分頃, 中央アメリカ沖, M7.4
2014年07月07日 20時24分頃, メキシコ、チアパス州沿岸, M7.1
2014年04月18日 23時27分頃, メキシコ、ゲレロ州, M7.2
2012年11月08日 01時36分頃, メキシコ、チアパス州沿岸, M7.4
2012年09月05日 23時42分頃, コスタリカ, M7.6
2012年08月27日 13時37分頃, 中央アメリカ沖, M7.3

 

ここで注目すべきは

2017年09月08日 13時49分頃, メキシコ、チアパス州沖, M8.2

という巨大地震です。

メキシコでの巨大地震によるプレート全体破壊

このメキシコ・チアパス州沖で発生したM8.2という巨大地震により、メキシコ沖〜コスタリカ沖に存在する小規模なプレート「ココスプレート」の全体が破壊されたことが、2018/11/20付で京都大学防災研究所を含む国際研究チームから発表されています。

 

「2017年メキシコ沖巨大地震がプレート全体を破壊したことを解明」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/181001_3.html

 

全体が破壊されたココスプレートは比較的小さなもので、メキシコはこの「ココスプレート」と「カリブプレート」が重なり合う場所に位置しています。

 

特にココスプレートは太平洋側にあり環太平洋火山帯に属するプレートで、海側は太平洋プレートの下に沈み込み、陸側はメキシコ南部の大陸地殻(カリブプレート)の下に沈み込みながら「中央アメリカ海溝」を形成しています。

この中央アメリカ海溝・ココスプレート・カリブプレート・北米プレートの境界では大きな地震が多く起きていることで知られています。

 

ココスプレートは数千万年後あたりには完全に北アメリカプレートの下に沈み込むと考えられてきましたが、2017年の巨大地震でプレート全体が破壊されたとなると、そうした想定も変わってくる可能性があります。

巨大地震頻発時代にどう備えるべきか

メキシコを含む中米周辺も日本と同じ環太平洋火山帯に含まれるため、文字通りの「対岸の火事」ではありません。もし、北海道沖で千島海溝を形成する太平洋プレートの沈み込み面や、南海トラフに沈み込むフィリピン海プレートの沈み込み面で大規模なプレート破壊が起きたらどうなるのか。

 

また依然として地震が頻発している房総沖〜青森県東方沖での日本海溝でも同様の現象が起きたらどうなるのか(東北〜北関東の太平洋側では地殻の隆起が続いています)。

 

現代の科学技術ではこれらの巨大地震について、発生の想定はできていても「いつ起きるのか」という重要な点については確度の高い予測は困難という状況があります。「その日」への備えについては、個人・家庭・地域や自治体・国レベルで、それぞれにできることとできないことがあります。

 

東日本大震災を超えるような巨大地震となった場合は警察・消防だけでなく自衛隊ですら十分に機能できなくなり、国の政治や経済に関しても大きなダメージを受ける可能性もあります。

 

おそらく十年前くらいであれば、「そのような話しは荒唐無稽で現実的ではなく、オカルトやSF、ハリウッドの災害パニック映画の中だけのフィクションだ」という認識を多くの方々が持っていたはずですが、東日本大震災でのあの津波被害と原発事故を経験してしまった今、もはや絵空事ではなくなってしまいました。

防災から「備災」へ

大きな地震が起きると不安になるものですが、不安になったところで次の巨大地震はいつか必ず発生します。そして「いつ・どこで・どのくらいの規模の地震が発生するか」を高確度で予測するのは極めて困難というのが現実です。

 

その日・その瞬間が来てしまった場合は「まずは生き残ること」を念頭においた行動を。

 

生き残れた人々がまずは自助活動をおこない、そうした人々が集まって互助・共助をおこうコミュニティを作ることが重要になります。そこから「生き抜く」という活動が改めてスタートすることになるはずです。だからといって今から個人レベルでできることは限られていますが、まずは1週間分の生活物資の備蓄から。

 

また、起きてしまってから備蓄品などを買いに走っても、おそらくそのときには欲しい物資は売り切れて入手できません。備えは何もない平時にやっておきましょう。

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