2020/02/04:根室沖及び岐阜で小規模地震
2020/02/04は、根室沖及び岐阜で小規模な有感地震がありました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)。
【岐阜県飛騨地方】
2020/02/04 23:22頃, 震度1, M2.5, 深さ10km, 北緯:36.0, 東経:137.5
【釧路沖】
2020/02/04 04:54頃, 震度1, M3.8, 深さ50km, 北緯:42.9, 東経:145.5
千島海溝沿いの釧路沖では小規模な地震は比較的よく発生していますが、千島海溝沿いの広い範囲では、今後30年内にM8〜9クラスの地震の発生が想定されています。
【釧路沖における近年の最大震度4以上の地震】
2018/05/18 03:42頃, 釧路沖, M5.8, 最大震度4
2011/06/14 21:49頃, 釧路沖, M5.0, 最大震度4
2010/09/04 06:15頃, 釧路沖, M5.0, 最大震度4
2010/04/09 03:41頃, 釧路沖, M4.8, 最大震度4
2009/04/28 20:21頃, 釧路沖, M5.6, 最大震度4
北海道における地震は、2019年前半までは胆振地方での地震が比較的目立った感がありましたがここしばらくは発生しておらず、むしろ千島海溝沿いでの地震のほうが活発です。
千島海溝沿いの広い範囲では、今後30年内にM8〜9クラスの地震の発生が想定されており、発生間隔としてはすでにいつ起きてもおかしくないと言う見かたもあります。
岐阜県飛騨地方や岐阜県美濃中西部あたりは比較的地震が多い印象のある震源です。
この辺りは4つのプレート(ユーラシアプレート、北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレート)の動きで形成されたとされる日本アルプスの西側で地殻活動が活発であるゆえ、これら以外にも多数の断層が存在し火山もあります。
糸魚川-静岡構造線の東側が「フォッサマグナ」です。
これは地質学において東北日本と西南日本の境目となる領域で、古い地層でできた本州の中央を「U字型」の溝が南北に走り、その溝の中に新しい地層が堆積した地質構造となっています。
岐阜県には断層帯が多数存在しますが、すぐ東側には日本列島を走る2大構造線である「中央構造線」と「糸魚川・静岡構造線」が交差する領域があります。
また岐阜県では最大の被害をもたらした濃尾地震の経験を風化させないという観点から、毎年10月28日を「岐阜県地震防災の日」と定め、防災に関する啓蒙をおこなっています。
近年の自然災害は事前の予測が困難であったり、発災後は被害が大規模化する傾向にあります。
災害対策の基本は「自助」ですが、内閣府が公開している平成30年版の防災白書によれば大地震に対する備えとして「特に何もしていない」という方々が約10%も存在します。
『いざその時』がやってきた場合、備えの有無でその後の被災生活の内容や質は大きく変わります。そして自助があって初めて共助が成り立ちます。
助け合いも備えがあってこそ。状況によっては「厳しいようだが助け合えない(助けられない)」ということもあるでしょう。各ご家庭でも平時からの備えを、無理なく日々の生活の中に組み込んでみてください。