2021/04/14:青森M4.4、宮城M4.0、トカラ列島と長野北部で連続地震、三重でも小規模
2021/04/14は青森沖でM4.4、宮城沖でM4.0、トカラ列島で連続地震、長野北部でも連続地震、三重でも小規模な地震が発生しました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(記事公開時点までの最新順)
発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
---|---|---|---|---|---|
2021/04/14 19:03頃 | 宮城県沖 | 2 | M4.0 | 約60km | 38.3, 141.6 |
2021/04/14 13:53頃 | トカラ列島近海 | 3 | M3.7 | 約10km | 29.3, 129.4 |
2021/04/14 12:27頃 | 青森県東方沖 | 3 | M4.4 | 約70km | 41.5, 142.0 |
2021/04/14 11:59頃 | 長野県北部 | 1 | M2.3 | 約10km | 36.5, 137.8 |
2021/04/14 07:18頃 | トカラ列島近海 | 1 | M2.1 | 約20km | 29.2, 129.3 |
2021/04/14 07:11頃 | トカラ列島近海 | 1 | M2.6 | 約20km | 29.3, 129.3 |
2021/04/14 06:01頃 | 三重県南部 | 1 | M2.4 | 約10km | 34.1, 136.2 |
2021/04/14 02:01頃 | 長野県北部 | 1 | M1.6 | ごく浅い | 36.5, 137.8 |
2021/04/14 01:53頃 | トカラ列島近海 | 1 | M2.0 | 約10km | 29.3, 129.3 |
2021/04/14 01:33頃 | トカラ列島近海 | 2 | M2.5 | 約20km | 29.0, 129.4 |
2021/04/14 00:55頃 | トカラ列島近海 | 1 | M2.6 | 約10km | 29.2, 129.3 |
続いているトカラ列島近海での群発地震は収束傾向にあるものの、最大震度3が発生するなど引き続き警戒が必要です。
トカラ列島の北側で弧を描いている「沖縄トラフ」に沿った領域は約200万年前ごろから拡大しており、現在の沖縄トラフの拡大速度は北部で年間10mm、中部で年間25〜30mm程度、南部で年間35〜50mm程度と、北から南に向かって増加しています。
長野県北部での連続地震も気になるところですが、この日の注目は青森県東方沖でのM4.4・最大震度3の地震です。
府・地震調査研究推進本部が公開している資料によれば、青森県を含む太平洋側での今後30年内の地震発生確率で注目すべきポイントがあります。
『日本海溝沿いの地震活動の長期評価 概要資料』
https://www.jishin.go.jp/main/chousa/19feb_japan_trench/japan_trench_gaiyou2.pdf
① | 超巨大地震:M9.0程度 | ほぼ0%(東北地方太平洋沖型) |
② | プレート間巨大地震:M7.9程度 | 5〜30% |
③ | ひとまわり小さいプレート間地震 | M7.0〜7.5程度 = 90%程度以上 |
④ | 沈み込んだプレート内の地震 | M7.0〜7.5程度 = 60〜70% |
総合的に見た場合、M7.0〜7.5程度の「ひとまわり小さいプレート間地震」の発生確率が90%以上となっています。東北〜関東の日本海溝沿いでは今後30年内にM7〜8クラスの地震が発生する可能性が高いので、備えはしておきましょう。
東日本大震災以降、東北〜関東の日本海溝沿いでは依然として活発な地殻活動が継続中です。しかしデータを見ると、「地震の空白域」とみられる領域がいくつか存在します。東北〜関東であれば仙台や鹿島の陸に近い沖合、房総半島の南東沖など。
日本には世界に16枚しかないプレートのうち4枚が存在し、その境界において活発な地殻活動が継続している場所に国土が位置しています。そして国内各地で楽しめる温泉や農作物を育む豊かな土壌が形成されたのは、こうした活発な地殻活動に由来する要素でもあります。
日本に住む以上、地震や噴火とは否応なしに付き合わざるを得ない現実を、どう受け止め乗り越えていくのか。大人世代だけでなく、子・孫の世代も含めて大局的に考えて対策を講じていく段階に入っていると言えるでしょう。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
あああああ