ITOITO-STYLE 編集部
【全国】三陸沖,福島,和歌山,熊本,鹿児島で相次ぐ小規模な地震(2020/3/1〜3/2)
2020/3/1〜3/2は、三陸沖,福島,和歌山,熊本,鹿児島で小規模な有感地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【奄美大島近海】
2020/03/02 16:41頃, 震度1, M3.1, 深さ10km, 北緯:28.1, 東経:130.2
【三陸沖】
2020/03/02 09:48頃, 震度1, M4.6, 深さ10km, 北緯:39.6, 東経:143.7
【福島県浜通り】
2020/03/02 01:56頃, 震度1, M2.5, 深さ10km, 北緯:37.1, 東経:140.7
【熊本県熊本地方】
2020/03/01 20:13頃, 震度1, M2.2, 深さ10km, 北緯:32.7,...
トイレットペーパーは無くならない・デマに流されず、念のため対策も知っておこう!
トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの「衛生用紙」は、国内製造で在庫も十分にあります。フリーマーケットアプリやオークションサイトで異常なまでの高額転売や、安値に見せかけての高額送料での販売などが散見されますが、
『そうした高額販売品を購入する必要は一切ありません』
マスクと異なり、しばらく待てば在庫は復活します。直近でどうしても不足している場合は、特にトイレットペーパーの場合はあえて使用せず、トイレ使用後は風呂場でシャワーを使って洗い流すことが、もっとも簡単で衛生的です。
シャワーで洗い流した後は、シャワーヘッド自体を石鹸などで洗い清めましょう。日本製紙連合会・日本家庭紙工業会からの「お知らせ」が2020/02/28付で発表されています。
要点をまとめると、
・トイレットペーパー、ティシューペーパーについては殆どが国内工場で生産
・トイレットペーパー、ティシューペーパーの供給力、在庫は十分にある
・新型コロナウイルスによる影響は無く、現在も通常通りの生産・供給体制
・原材料調達は中国に非依存、製品在庫も十分にある
とのこと。生産者側がきちんと情報を公開していますので、現状の品薄状況は不安を感じて買いに走った人びとが一時的に増えただけのものです。
マスクについては「全国マスク工業会」の専務理事のかたから「品薄解消の見通しは立たない」との見解が出ていますので、マスクの品薄状況とはまったく異なります。(記事キャッシュはこちら)A. 依存していません。
ネットのSNSで流れた「トイレットペーパーは製造元が中国で製造が止まったため」というデマがかなり拡散したようです。トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの衛生用紙のほとんどは「日本国内産」です。
ではここで、経済産業省のwebサイトで公開されているトイレットペーパーを含む衛生用紙の実態調査に関する報告書を確認してみましょう。
『平成27年度製造基盤技術実態等調査・衛生用紙産業における海外実態調査報告書』
(株式会社矢野経済研究所作成)
※衛生用紙=ティッシュペーパー、トイレットペーパー、タオルペーパー等
いわゆる「お役所の報告書」であるため、すべてを読み込むのはなかなか骨の折れる作業です。
この報告書の中から、重要と思われる情報を抜粋してみます。
■日本国内の衛生用紙市場は、年間およそ175万tの生産量
・トイレットペーパー約105万t
・ティッシュペーパー約45万t
・タオルペーパー等約25万t
衛生用紙メーカーは大小含め約100社、特に中小メーカーは静岡県富士市およびその周辺に集中
(なお国内における衛生用紙の一人当たり消費量は約14kg/年)■日本における中国からの衛生用紙の輸入量は、年間およそ10万1,156t
・トイレットペーパー:31,901t(3万1,901t)
・ティッシュペーパー・タオルペーパー:69,255t(6万9,255t)
計101,156t(2014年における実績)
また中国だけでなくインドネシアや米国などからも輸入しており、2014年の衛生用紙輸入量は16万t超。年々その量は増加する傾向にあります。
ともあれトイレットペーパーだけ見た場合、日本の国内製造が約105万tであるのに対して中国からの輸入量は約3万tと、中国製造のトイレットペーパーにはほとんど依存していないことが判ります。A. 回されません。
トイレットペーパーとマスクは、使われている原材料が異なります。
・トイレットペーパーの原材料:木材由来の製紙原料であるパルプ」や使用済みの紙や牛乳パックを裁量した「古紙」。
・主に使い捨てマスクの原材料:不織布(繊維類をシート状にしたもので紙などを除いたもの)
マスクの原材料はこのとおり「不織布」で、代表的な原料としてはポリエステルやポリプロピレンなどです。<参考情報>
・日本製紙連合会「パルプ材」
・九州製紙株式会社「トイレットペーパーが出来るまで」
・丸富製紙株式会社「牛乳パックをトイレットペーパーにリサイクルするほど、CO2の削減につながる」
・exciteニュース「古新聞はトイレットペーパーに生まれ変わらない?!」
・ジェイソフト株式会社「不織布(ふしょくふ)をご存知ですか?」
・ユニチカ不織布事業部「不織布とは」冒頭の結論でもご紹介しましたが、風呂場で「シャワーで洗い流す」がもっとも簡単で現実的です。シャワーで洗い流した後は、シャワーヘッド自体を石鹸などで洗い清めてください。
大震災などで上下水道が止まっていない場合は、水道を活用しましょう。無理に高額転売されているトイレットペーパーを買う必要は一切ありません。
またこれを機会に災害対策としての「備災訓練」として、古新聞紙などを揉みほぐして柔らかくしたもので拭き取り、使った古新聞紙を防臭袋などに入れて可燃ゴミとして処分する、といった方法もあります。
編集部では、災害対策として「野外で簡易トイレを "大" を含めて実際に使う」という訓練をやっています。ご興味のあるかたはこちらの記事もご覧ください。
「デマから生じた現実」として、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどが入手困難になっている状況は実際に起きており、そうした状況で困っている人々の弱みにつけ込むかのような高額転売が目に付きます。
しかし、そこで思考停止する必要はありません。今までのように「トイレ内のワンストップ」で用足しから最後までを対処できない若干の不便さはありますが、そこは工夫で乗り切りましょう。「お風呂場」という強い味方がついています。
さらに災害時を想定した「備災訓練」として、あるもので何とかするという発想への切り替えもありです。
いずれにせよ、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの衛生用紙のほとんどは国内製造で、生産能力は通常どおり。品薄状況はいずれ解消されます。それまでは、発想の転換・機転を利かせた対応で乗り切りましょう。A. 災害対策としては必要です
新型コロナウイルスの感染拡大とはまったく別の話として、そもそもの災害対策としてのトイレットペーパーの家庭備蓄は必要です。
これについては、経済産業省からも継続的に呼びかけがおこなわれています。
前述の通り、国内の衛生用紙メーカー約100社のうち、特に中小メーカーは静岡県富士市およびその周辺に集中しており、この地域では国内生産の約4割のトイレットペーパーが生産されています。今後30年内の発生が予測されている南海トラフ巨大地震など、大きな災害が起きた場合は増産体制が取られることになっていますが、それでも1ヶ月程度の混乱が予想されるため、普段から各家庭において日常用とは別に、1ヶ月分のトイレットペーパーの備蓄が推奨されています。
■経産省資料による『トイレットペーパーの備蓄が必要な3つの理由』
1. 阪神・淡路大震災において、被災者が最も困ったのは食料でも衣服でもなくトイレ不足
2. 東日本大震災では、被災地のみならず全国的にトイレットペーパー不足が発生
3. トイレットペーパーの約4割は静岡県で生産→東海地震等が起こると深刻な供給不足となるおそれ
新型コロナウイルスの感染拡大による買い占めや品不足のパニック的な状況を見て明らかなことは、今後の大震災発生時にも同じことが繰り返されるということです。
その際は、不足するのはトイレットペーパーだけに留まりません。電気・ガス・水道などの生活インフラが停止し、備蓄していない場合は水や食料なども手に入らなくなるため、より大規模なパニックとなる可能性があります。
日本は活火山も多く地震活動も活発で、近年は毎年のように豪雨や台風による大きな被害が出る自然災害大国でもあります。災害などが起きていない平時から、いざというときのための備蓄は必ずおこなっておきましょう。
■あわせてこちらの記事もごらんください
【全国】宮城,栃木,千葉,長野,宮崎で相次ぐ小規模な地震(2020/2/27〜2/28)
2020/2/27〜2/28にかけて、宮城,栃木,千葉,長野,宮崎で小規模な地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【栃木県北部】
2020/02/28 06:47頃, 震度1, M2.6, 深さ10km, 北緯:36.6, 東経:139.4
【日向灘】
2020/02/28 05:41頃, 震度2, M3.9, 深さ10km, 北緯:32.0, 東経:132.2
【長野県北部】
2020/02/27 19:12頃, 震度1, M2.7, 深さ10km, 北緯:36.6, 東経:138.3
【和歌山県南部】
2020/02/27 05:19頃, 震度1, M2.9, 深さ30km, 北緯:33.5,...
【全国】福島・千葉・熊本で小規模な地震(2020/02/26)
2020/02/26は福島・千葉・熊本で小規模な地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【福島県中通り】
2020/02/26 19:34頃, 震度1, M2.7, 深さ10km, 北緯:37.1, 東経:140.4
【千葉県東方沖】
2020/02/26 19:12頃, 震度2, M3.0, 深さ30km, 北緯:35.4, 東経:140.4
【薩摩半島西方沖】
2020/02/26 09:22頃, 震度1, M4.0, 深さ150km, 北緯:31.2, 東経:130.3
【福島県沖】
2020/02/26 02:59頃, 震度1, M3.9, 深さ30km, 北緯:37.4,...
【東日本】三陸沖でM4.7、茨城でM3.3の地震(2020/02/25)
2020/02/25は三陸沖でM4.7・茨城県南部でM3.3の地震がありました。最大震度はそれぞれ 1 および 2 。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【三陸沖】
2020/02/25 15:40頃, 震度1, M4.7, 深さ10km, 北緯:39.4, 東経:143.7
【茨城県南部】
2020/02/25 12:12頃, 震度2, M3.3, 深さ50km, 北緯:36.2, 東経:140.0
三陸沖は現在も活発な地震活動が観測されていますが、前回の有感地震は2019/12/27。およそ3ヶ月ぶりとなります。
このあたりで発生する地震のほとんどがM4以上でM5クラスの発生頻度も高めとなっています。
茨城県南部は北部とともに地震の多いエリアで、南部で発生する地震は震源の深さが50〜60kmのものが多いのです。
この茨城県南部の地表下50〜60kmあたりは、フィリピン海プレートが沈み込んだ先の先端部分にあたります。
そして来月2020/03/11は、東日本大震災から9年目。過去の大規模地震や台風・豪雨災害などの被災地域では、発災後にガソリンや食料品などを求める人々が長い行列を作りました。直後のニュース報道を目にした際も、停電の中で営業を続けているコンビニやスーパーの店頭に数多くの人々が物資を求めて行列をなしているのを目にしたかたも多いでしょう。
それは編集部スタッフが東日本大震災のときに、身をもって体験した行列と同じでした。必要とされるもの、すぐに売り切れるものも同じ、買い占めに遭うものも同じでした。
2018年に発生した北海道胆振東部地震の際は、報道番組のコメンテーターが「北海道にお住まいのかたがたは、地震は起きないものと日常的に考えている。だから備蓄などを含めて大きな地震に対する意識が薄い」と発言していました。
東日本大震災が来るまで、編集部スタッフもそれは同じ意識でした。しかし、今や日本のどこにいても地震に対して安全な場所は無く、次にどこに大地震が発生してもおかしくないと考えて備えるべきでしょう。
「まだいいや」と考えて先送りにするのか、それとも「今、備える」のか。その差は実際に大規模災害が起きてしまった時に如実に現れてしまいます。
まだ備えが不足している場合、ぜひ明日からでも、無理の無い範囲で必要なものを備え始めてください。
一気に備えなくても大丈夫です。少しづつでも大丈夫です。大切なことは備える意識を持ち、行動することです。起きてからでは遅いのです。
【全国】青森,岩手,長野,千葉,トカラ列島,父島近海で相次ぐ地震(2020/02/24)
2020/02/24は青森,岩手,長野,千葉,トカラ列島,父島近海などで小規模な地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【青森県東方沖】
2020/02/24 18:36頃, 震度1, M3.3, 深さ70km, 北緯:41.5, 東経:142.1
【父島近海】
2020/02/24 15:29頃, 震度1, M3.9, 深さ20km, 北緯:27.3, 東経:142.5
【岩手県沖】
2020/02/24 07:29頃, 震度1, M3.8, 深さ50km, 北緯:39.3, 東経:142.4
【津軽海峡】
2020/02/24 06:19頃, 震度2, M3.4, 深さ10km, 北緯:41.6,...
【全国】北海道,茨城,千葉,京都で相次ぐ地震(2020/02/23)
2020/02/23は北海道・茨城・千葉・京都で小規模な有感地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【択捉島付近】
2020/02/23 21:57頃, 震度2, M4.8, 深さ160km, 北緯:45.2, 東経:148.5
【茨城県沖】
2020/02/23 21:13頃, 震度2, M4.2, 深さ30km, 北緯:36.6, 東経:141.2
【千葉県南部】
2020/02/23 18:49頃, 震度1, M3.8, 深さ80km, 北緯:35.2, 東経:140.0
【北海道南西沖】
2020/02/23 00:55頃, 震度1, M3.7, 深さ10km, 北緯:41.3,...
【全国】岩手, 宮城, 山形, 茨城, 遠州灘, 鹿児島で相次ぐ地震(2020/2/21〜2/22)
2020/2/21〜2/22にかけて、岩手, 宮城, 山形, 茨城, 遠州灘, 鹿児島で小規模な地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【遠州灘】
2020/02/22 20:47頃, 震度1, M3.9, 深さ10km, 北緯:34.1, 東経:138.2
【岩手県沿岸北部】
2020/02/22 18:27頃, 震度1, M2.9, 深さ80km, 北緯:40.4, 東経:141.6
【トカラ列島近海】
2020/02/22 17:22頃, 震度1, M2.1, 深さ10km, 北緯:29.6, 東経:129.6
【宮城県沖】
2020/02/22...
【全国】北海道, 千葉, 長野, 福井, 沖縄で相次ぐ地震(2020/02/20)
2020/02/20は、北海道, 千葉, 長野, 福井, 沖縄で地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)。
【福井県嶺北】
2020/02/20 19:13頃, 震度1, M3.1, 深さ10km, 北緯:36.1, 東経:136.5
【与那国島近海】
2020/02/20 16:18頃, 震度1, M4.2, 深さ30km, 北緯:24.1, 東経:122.8
【千葉県東方沖】
2020/02/20 15:33頃, 震度2, M3.0, 深さ20km, 北緯:35.4, 東経:140.4
【千葉県北東部】
2020/02/20 12:53頃,...
【全国】北海道、岩手、種子島で小規模な地震(2020/02/18)
2020/02/18は北海道、岩手、種子島付近で小規模な地震がありました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)。
【浦河沖】
2020/02/18 14:35頃, 震度1, M3.6, 深さ70km, 北緯:42.0, 東経:142.6
【種子島南東沖】
2020/02/18 12:45頃, 震度1, M4.2, 深さ30km, 北緯:30.4, 東経:131.4
【岩手県沖】
2020/02/18 11:08頃, 震度1, M3.4, 深さ50km, 北緯:39.2, 東経:142.1
それぞれ地震の規模を示すマグニチュードはM3.2〜4.2ですが、いずれも最大震度は1と小規模なもの。種子島沖や岩手県沖は近年の地震多発領域です。
北海道の浦河沖を震源とする地震は、2019年9月より前まではさほど頻度が高くありませんでしたが、9月以降は規模は小さいながらもほぼ毎月地震が発生している状況となっています。
北海道の日高地方南部〜浦河沖にかけての地下構造は複雑で、地震活動の活発な地域。これまでのところM8クラスの地震こそ発生した記録はありませんが、1930年以降で見るとM6〜7規模の地震は複数回発生しており、被害も出ています。
1982/03/21には、浦河沖を震源とするM7.1・最大震度6の地震が起きています。このときの震源の深さは約40km。北海道で震度6を観測したのは1952年以来のことです。
このときの地震では浦河町と周辺地域に被害が集中し、ブロック塀や自販機が倒れ電柱などの傾きも多発。浦河町の隣接地域でも様々な被害が発生しました。最大の余震は本震から8時間後にM5.8・最大震度4が発生しています。北海道の千島海溝沿いでは最近になって地震が増えてきている印象があります。
千島海溝沿いの広い範囲では今後30年内にM8〜9クラスの地震の発生が想定されており、発生間隔としてはすでにいつ起きてもおかしくないと言う見かたもあります。
(一部の地震研究者(予言などのオカルトではない)の間では、南海トラフ巨大地震は2030年代半ば以降が危険期ではないか、とも言われています)
千島海溝と日本海溝に沈み込む直前の太平洋プレート(アウターライズ)内では正断層型巨大地震が発生することが指摘されています。(千島海溝側のアウターライズ地震断層は、数は多いものの浅い傾向にあります)
アウターライズ地震が起きた場合、陸側の揺れは小さいながらも津波が沿岸部に押し寄せる可能性がありますが、このアウターライズ地震については震源断層の情報が無く想定シナリオ地震が設定できていないのが現状とのこと(JAMSTEC公開資料より超概略)。
津波を伴うM8〜9クラスともなれば個人や家庭で備えるには当然限界があり、それこそ官産民それぞれの粒度で広範囲に渡りキメの細かい備えを連携しながらおこなう必要性がありますが、次の巨大地震が実際に起きるまでにどこまで実現可能なのでしょうか。
まずは個人や家庭レベルで備えた上で、危機感を共有できる人々が地域ごとに連携・共助できるコミュニティ機能を作ることも重要かもしれません。










