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【レビュー】esbit「ポケットストーブ」

90年代ドイツ生まれ、2008年に「Model-002」としてリニューアルされた、ポケットサイズの固形燃料ストーブ。無駄を廃し無骨でストイックなまでに質実剛健を突き詰めた、サバイバルギアの1つ。

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ご飯を炊くなら熱源はコレで決まり!頑丈・シンプル・小型で安価、市販の固形燃料が使えアルミクッカーとの相性もバッチリ。備災用品として一家に1つの必需品。

「esbit ポケットストーブ」とは?

アウトドア調理が好きな日本人なら、おそらく10人中7人は持っていると言っても過言ではない、ドイツ生まれの「esbit ポケットストーブ」。その名のとおりポケットサイズに収まる熱源で、質実剛健で無駄のないデザイン。本体がそのままクッカーを直接乗せられるゴトクを兼ねます。

径の小さなクッカーにはゴトク部分を閉じる形に狭めて対応できるスグレモノ。メスティンや山クッカーなどの手頃なサイズのアルミクッカーと組み合わせれば、ご飯を「自動炊飯」できてしまいます。

『esbit ポケットストーブ』の特徴

・アルミクッカーと組み合わせた米1〜2合程度の炊飯専用熱源としてオススメ。
・百円ショップでも販売されている、安価で一般的なアルコール系の固形燃料がそのまま使える。
・炊飯に必要な百円ショップの固形燃料の数は、ご飯1合なら1個、2〜2.5合なら2個。燃焼時間は条件にもよるが15〜25分。
・小型で頑丈、実用的で安価。
・固形燃料を使うため、火力調整はほぼ不可能。ポケットストーブ自体が小型のため、大鍋の使用や大火力が必要な調理には不向き。
・白色で四角いesbit純正の固形燃料は主原料がヘキサミンで燃焼時に微量の「シアン化水素」が発生するため、純正固形燃料は屋内では使用できない。(アルコール系の固形燃料を使いましょう)

サイズ感の比較用にiPhone5sと。オレンジ色のパッケージの左側が「esbitポケットストーブ」本体、右側が純正品のタブレット状の固形燃料が収納されたもの。本体を購入すると、純正固形燃料も1箱(4グラム x 20個入り)付属してきます。

「esbitポケットストーブ」本体を箱から出した状態。この四角く無骨なボディを広げると、広げた部分がゴトク、内部が固形燃料を燃やす燃焼室となります。スマホより少し厚くて大きい程度ですが、炊飯には欠かせない熱源です。

ゴトクになる部分を開いたところ。内部には純正固形燃料がぴったり収納できます。「esbit(エスビット)」は商標ではありますがすでに普通名称化しており、純正固形燃料を含め白色で四角い固形燃料の一般名称にもなっています。

旅館やホテルの一人鍋などでお馴染みの固形燃料をセット。今や百円ショップでも手軽に入手できますが、これが十分利用可能です。これ1個でご飯1合を炊くことができます。

iPhone5sに加えて、iPhone6s plusを並べてみました。サイズはこのような感じです。

『esbit ポケットストーブ』:イン・アクション

ユニフレームの「山クッカー角形」の小鍋と。ご飯1合炊きにはバッチリのクッカーです。小さめのクッカーの熱源とする場合は、ゴトク部分をこのように狭めて使うことができます。

ユニフレーム「山クッカー角形」内に収納したところ。「esbitポケットストーブ」を開いた状態であれば、市販の固形燃料2つをセットできます。この場合は、固形燃料はビニール袋なりに包んで収納します。ポケットストーブを閉じた状態なら、購入時の箱に入れてそのまま「山クッカー」内にピッタリ。

屋内でメスティンを使って炊飯している様子です。アルコール系固形燃料でも、燃料を入れているプラカップが燃えるときには微量の有毒成分が発生するため、換気は十分に。

屋内で使用する場合は、下に鍋敷きやバット類を置くとより安全です。また、固形燃料は燃焼時に溶けて残留物が出るため、アルミホイルをこのように敷くと後始末もラク。

ポケットストーブで固形燃料を燃やした跡には、このような燃えカスが残ります。アルミホイルを敷いていないとこれが直接ポケットストーブの素地に付着して洗い落とす手間が結構かかるため、気になる場合は最初からアルミホイルをセットするのがオススメ。

アルミホイルを敷いていれば、後始末はこのようにホイルを外して捨てるだけ。もっとも、アウトドア・グッズは使い込んでナンボ、汚れや傷は勲章という向きもありますから、このあたりは好みです。

もちろん、アウトドアに持ち出しても威力を発揮してくれます。ドイツやオーストリアの軍隊ではこれのミリタリーバージョンが採用され、軍事行動中の食事の加熱にも使われています。

アウトドアなら純正品の固形燃料を使えます。ただ、パッケージングされた状態であれば保存が効くため、純正品はイザという時のために備蓄しておくのもオススメです。

というわけで、アウトドアでも活躍するのが百円ショップで入手可能なこの色付きのアルコール系固形燃料。風防を用意して風を防ぎましょう。

外に持ち出すにしても「ポケットサイズのストーブ」なのでとてもコンパクト。炊飯や湯沸かし用に1つ用意し、メイン調理用のガスバーナーなどをもう1つ備えておけばだいたい事足ります。

まとめ

備災生活でご飯を炊きたいなら、この「esbit ポケットストーブ」とアルミクッカーの組み合わせはベストチョイスと言えるでしょう。アルミクッカーは、メスティンまたは山クッカー角形あたりがオススメです。この組み合わせは、まるで炊飯専用に作られたのではないかと錯覚するくらいパーフェクト。白米から炊き込みご飯まで、火をつけた後はほぼ自動、火加減の必要はまずありません。

巷の家庭用炊飯器市場では、真空圧力炊きや土鍋炊き・羽釜炊きと高付加価値で高機能(そして高価格)なものがシノギを削っていますが、この組み合わせで一度ご飯を炊いてみると、高機能な炊飯器は特に必要でないことがよく解ります。被災時でもこれとアルミクッカーさえあれば、炊きたての美味しいご飯がいただけます。必ず用意しておきたい逸品です。併せてカセットガスボンベ缶を利用するガス・ストーブなどを用意しておけば、炊飯と副菜の同時調理が捗ります。

なお、室内で使う際には換気を十分に(純正固形燃料は屋外のみで使いましょう)。またアウトドアで使う場合はウインドスクリーン(風防・風よけ)は必須です。

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