6/18 7:58ごろ、大阪府北部を震源として最大震度6弱・M5.9の地震が発生しました。火災や水道管の破損、そして死者も発生してしまいました。
震源のすぐそばには「有馬 – 高槻断層帯」「上町断層帯」「生駒断層帯」を含めた複数の断層帯が存在し、その南部には日本を縦断する最大最長の「中央構造線」が走っています。
特に「有馬 – 高槻断層帯」では、文禄5年7月13日(1596年9月5日)に「慶長伏見地震」が発生し、地震の規模はM7.25〜7.75と推定されています。
2016年に発生した熊本地震では最初の地震から28時間後に本震が発生し、大きな被害が出ました。
万が一に備えて水・食料・トイレ対策などの備えが必要です。次に大きな地震が発生して断水した場合に備えて、ミネラルウォーターの買い置きを(1人・1日あたり、1.5〜2Lの水があると良いでしょう)。
また断水時は水洗トイレが使用不可能となりますので、念のため簡易トイレとして使えるゴミ袋や古新聞紙などがあると便利です。
【最低限、すぐに備えておきたいもの】
・家族、身内、職場関係者の連絡先をメモに書き出し
・災害用伝言ダイヤル「171」を覚えておく
・ミネラルウォーター
・簡易トイレもしくは簡易トイレ代わりに使えるもの
・モバイルバッテリー(懐中電灯代わりになるスマホの予備電源、百円ショップでも売っています)
・就寝時、枕元にスリッパと軍手
画像出典:Wikipedia:阪神・淡路大震災
もっとも気になるのは「これが南海トラフ巨大地震の予兆ではないか?」という点ですが、ここは何とも言えません。大阪府北部の地震の震源は内陸側ですので、南海トラフとの直接つながっているわけではありませんが、フィリピン海プレートの潜り込む先であり、中央構造線の北側・有馬-高槻断層帯の近くではあります。
南海トラフ南海トラフ巨大地震の発生時期に関しては、現時点では科学的に確度の高い予測は不可能というのが実情ですが、確率論的には今後30年以内の発生確率は70%、さらに50年以内まで範囲を広げると90%という高い数値となっています。
ただし、ネット上の情報に関して特に「極端なもの(「X月X日に起きる」という予言的な話し等)」については、必ずその情報源が公式なものか、科学的な根拠にもとづいたものかどうかを確認してください。オカルトネタ的なものに関しては「そういう話もある」という程度の受け取り方で構いません。
ただ今年の2月以降、四国中西部でプレートのスロースリップによる地殻変動が起きており、南海トラフのプレート境界で発生している地震は東海〜九州までの広範囲に渡ります。
そして関東でも房総沖でのスロースリップが数年前から指摘されています。房総沖では2012年あたりに、それまで知られていなかった巨大活断層が2つ発見されており、北海道の根室沖あたりでも巨大地震への警戒が言われています。
大阪だけでなく、他の地域の方も今のうちに改めて防災用品や備蓄品の用意と、ご家族との緊急連絡手段や連絡先・集合場所などを確認しておいてください。
今回、地震のあった大阪では実際にスマホのネットワークが使用不能になっている地域があるようです。公衆電話の位置を確認し、災害用伝言ダイアル番号「171」を覚えておきましょう。
災害時は無料、使い方は簡単ですので架電すれば解るようになっています。重要なのは公衆電話の使い方を把握しておくことです。また家族の電話番号はスマホの連絡先だけでなく、メモして持っておきましょう。
阪神淡路大震災を経験された方は「あの記憶」が蘇ってきていると思いますが、次の大震災は必ず起きると言われています。
重要なことは「いつ起きるか・どこで起きるか」ではなく「起きたときに備えがあるか」です。防災よりも「備災」を念頭においた行動を。
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