2019/07/15:環太平洋火山帯に属する各地で続発する地震
2019/07/15は、前日から引き続いて環太平洋火山帯のインドネシアとオーストラリアでM4〜5クラスの地震が続いています。
インドネシア付近〜フィジーやトンガ、ニューカレドニアあたりにまたがる環太平洋火山帯の南端の「弧状」の領域は以前より大きな地震がとても多い場所ですので珍しくはありません。
ただ今回異例なのは、オーストラリアの北西沖で連続している地震。震源としてはかなり珍しい場所で、特に今回の震源付近では20世紀に入って以降は地震は目立って観測されていない場所で発生しています。
オーストラリアで比較的新しい大きめの地震としては、1989/12/28に南部のニューサウスウェールズ州で起きた「ニューカッスル地震」があります。
規模としてはM5.6と、日本に住む身としてはあまり大きい印象は受けませんが、オーストラリアでは史上最悪の自然災害の1つと認識されています。
この地震での被害は、300棟の建物が崩壊し5万棟の建物が何らかの被害を受け、1000人が家を失い30万人が地震による何らかの理由で被災しています。
死者は13名、病院で手当を受けた人たちは160名以上となりました。被害総額は約40億豪州ドル。
ニューカッスル地震の震源粋はプレート境界からは遠く地質的にも安定した地域。
原因としては、石炭の採掘とそれによる大量の地下水の喪失ではないかとも言われ、いうなれば人為的なものではないか?との見方もあります。
実際に、この地域に白人の進出と定住が始まって以降、地震が観測されるようになったとのことです。
また、米国カリフォルニアでも中規模な地震が群発化しているようですが、こちらは事前の想定内で最終的に有感地震としては3万回を超えるとの予測がなされています。
7/14〜7/15にかけては日本でも千葉・北海道でM4が発生しています。備災・防災用品のチェックをしつつ、今後の情報に注意したいところですね。