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【2分で読む】新型コロナウイルス患者の増加とパンデミックの可能性は?

中国・湖北省武漢市の衛生委員会が「原因不明の肺炎」の発生を発表したのが2019/12/30夜。年明け1月上旬に、この原因不明の肺炎は新型のコロナウイルスによるものと判明、最初の発表からわずか1ヶ月ほどの間に全世界ではこの新型肺炎の患者数は約2800名を超え、中国国内における死亡者は80名を超える事態となっています。

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新型コロナウイルス感染者、激増中

中国・湖北省武漢市の衛生委員会が「原因不明の肺炎」の発生を発表したのが2019/12/30夜でした。当初の発症場所は同市の華南海鮮市場で、1例目の患者は青果卸売業者。SARS(重症急性呼吸器症候群)による感染が疑われ、この時点ですでに7例の患者が確認されていたようです。

その後、年明け1月上旬に、この原因不明の肺炎は新型のコロナウイルスによるものと判明、ウイルスはWHOによって「2019-nCoV」と定義されました。
最初の患者の確認からわずか1ヶ月、中国の「春節」に伴う人々の大移動を伴ったこともあってか、2020/01/26の段階で全世界ではこの新型肺炎の患者数は約2000名を超え、中国国内における死亡者は50名を超える事態となっています。

この新型コロナウイルスは拡散力は強いと見られるものの、致死率についてはWHOの発表によると3%程度と推定されています。これはSARSの致死率の9.6%よりも低い推定値です。
これまでに中国国内で死亡した患者の傾向は、主に何らかの持病を抱えた高齢者である点です。

この新型コロナウイルスの最初の走査電子顕微鏡写真が、National Microbial Data Centerによって公開されています。

感染力に関しては、
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が2020/01/24に更新した情報では
「2019-nCoVが人から人へどの程度簡単に広がるかはまだ明らかではない」
としていますが、世界保健機関(WHO)が2020/01/24に発表した情報では
「人から人への感染が発生しており、1.4〜2.5の暫定的なR0推定値が提示された」
としています。

この「R0推定値」とは「基本再生産数」というもので、1人の患者が次に平均何人に二次感染させるかを推定する値です。
つまり、今回の新型コロナウイルスの感染力は、1人の患者が次に1.4〜2.5人にうつす可能性があることを意味しています。

中間推定値のR0=2.0で状況が動いた場合を大雑把に考えると

STEP-1: 患者1人が次の2人に感染させる
STEP-2: その2人の患者がそれぞれ2人に感染させる=この段階で4人
STEP-3: その4人の患者がそれぞれ2人に感染させる=この段階で8人
STEP-4: その8人の患者がそれぞれ2人に感染させる=この段階で16人

と、段階ごとに患者が倍増していくことになります(大雑把なイメージです)。

次図は「患者1人から段階を追うごとにどの程度拡散していくのか」というイメージ図です。

さらに、感染が拡大していく経過をたどるイメージ図です。

【※追記:2020/01/27】

 

また2020/01/27の報道で、新型コロナウイルスの感染力が世界保健機関(WHO)の当初の見込みを上回る強さであることを示唆する報告が相次いでいるとのこと。

「1人の患者が次に平均何人に二次感染させるかを推定する値」であるR0推定値に関して、

・WHOによる1/24時点での発表:1.4〜2.5人

その後、

・香港や英国のチームによる発表:3人以上
・香港理工大などのチームによる発表:3.3〜5.5人
・英ランカスター大などのチームによる発表:3.6〜4人

となり、感染力の強さが見直されつつあります。

世界各国では、武漢市在住の自国民を帰国させるためのチャーター機を手配しており、在武漢市の日本人も2020/01/28にチャーター機で帰国、その後は2週間の経過観察がおこなわれるとのことです。

状況はパンデミックと言えるのかどうか?

パンデミックとは「ある感染症・伝染病によって、顕著な感染や死亡被害が著しい事態を想定した世界的な感染の流行を表す用語」です。
現在の世界は、航空機などの輸送機関の発達によりパンデミックが起こりやすい状況になっているため、検疫を行うなど感染症の流入を防ぐ対策がとられています。(Wikipedia「パンデミック」より)

パンデミックの推移をWikipediaより引用すると、次のような経過と解説が該当します。

経過解説
亜型ウイルスの確認亜型ウイルスの存在が確認されている(例。動物のインフルエンザウイルス)
ヒト感染のリスクは低い、またはヒト感染は報告されていない。
ヒトへの感染の確認亜型ウイルスの存在が確認されている(例。動物のインフルエンザウイルス)
ヒトへの感染が報告されている
パンデミックの潜在的脅威
限局したヒト-ヒト感染の確認ヒトからヒトへの感染はきわめて限定されている(家族や身近な接触者等)
小規模の流行ヒトからヒトへの小規模感染(単独国家内での感染)を認めるだけの証拠が存在する
パンデミックとなる可能性は中~高程度
大規模の流行ヒトからヒトへの相当数の感染(単一のWHO管区内における複数の国家での感染)を認めるだけの証拠が存在する。
パンデミックへと発展する可能性が高く、早急に大流行への計画的な対策を講じる必要性がある
世界的な大規模流行グローバルパンデミック(世界流行)の状態。
上記の状態に加え、当初集団発生したWHO管区とは異なる管区で集団発生が確認される。
流行の消退流行のピークは過ぎたものの、流行再燃の懸念が残る状態。
流行後パンデミックを起こしたウイルスが通常のインフルエンザウイルスと同等の状況となった状態。しかしパンデミックに対する警戒と備えは維持する必要がある。

(※H5N1亜型などの致死性が高くパンデミックを起こすとされているインフルエンザを例に、パンデミックの発生から消退までの予想される経過を表で示したもの)

これに当てはめると、2020/01/26時点での状況は「大規模の流行」の初期段階に入ったかどうか、というものに該当しそうです。

この段階を超えると、いよいよ「世界的な大規模流行」の段階で、パンデミックと言える状態に入る可能性があります。

一般市民レベルでできる対応

■予防のポイント
・外出時はマスクを着用し、一度使用したマスクは再利用せず廃棄する
・外出からの帰宅後は、手洗い・うがいを徹底する
・流水および石鹸や薬用ハンドソープを使った手洗いを頻繁におこなう
・特に外出後や咳やくしゃみをした後、口・目・鼻などに触る前には手洗いを徹底する
・咳やくしゃみをする場合は、口や鼻をティッシュなどで覆う


■症状が出た場合
・新型コロナウイルスに感染した疑いがある状況で咳・発熱・痰・頭痛・倦怠感など風邪に似た症状がある場合は、マスクを着用し速やかに医療機関へ
・武漢市への渡航や滞在歴がある場合で風邪に似た症状がある場合は、事前に医療機関へ連絡し武漢市の滞在歴があることを伝えた上で、マスクを着用し速やかに医療機関へ


いずれにせよ、必要以上に不安になったりパニックをおこす必要はありません。
まずは手洗い・うがいの徹底と外出時はマスクを着用し、可能であれば人混みを避け、多くの人々が集中する場所へ滞在する場合は短時間で済ませてください。

またネット上の情報、特にSNSで個人によって拡散される情報には「誤解やデマ」が混入する場合が多々あります。拡散されている情報は鵜呑みにせず、まずは国内外の政府や保健機関が発表している「一次情報」に当たりましょう。

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