2020/03/11:秋田, 宮城, 長野, 鹿児島で小規模な地震
2020/03/11は東日本大震災から9年目。この日も秋田, 宮城, 長野, 鹿児島で小規模な地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【鹿児島県薩摩地方】
2020/03/11 14:29頃, 震度2, M3.2, 深さ20km, 北緯:32.1, 東経:130.1
【宮城県沖】
2020/03/11 14:03頃, 震度2, M4.3, 深さ50km, 北緯:38.3, 東経:142.0
【秋田県内陸南部】
2020/03/11 13:04頃, 震度4, M4.3, 深さ10km, 北緯:39.7, 東経:140.8
【長野県南部】
2020/03/11 11:26頃, 震度2, M3.1, 深さ10km, 北緯:35.9, 東経:137.6
【奄美大島北東沖】
2020/03/11 10:48頃, 震度1, M3.7, 深さ30km, 北緯:29.3, 東経:130.6
いずれも有感地震の発生頻度が高めの震源ですが、ちょっと珍しいのは秋田県内陸南部。
ここを震源とする地震は東日本大震災以降、2017年までは比較的活発に発生していました。2018年に入ってやや発生頻度が下がり、2019年においては有感地震も発生回数はゼロ。前回最後の有感地震は2018/12/15に起きたM2.9・最大震度3のものでした。
さて、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)から9年目となりましたが、あの地震の震源からほど近い宮城県沖では、現在も活発に地震活動が続いています。
日本列島周辺では体感しない規模の地震を含めれば、1日あたり数百回規模で地震が起きていますが、有感地震がこのような状況で起きるとつい身構えてしまいます。
この領域(東北〜関東の日本海溝沿い)では今後30年内にM7〜8クラスの地震が発生する可能性が高いという研究結果が公開されているので、備えだけはしておきましょう。
東日本大震災以降、東北〜関東の日本海溝沿いでは依然として活発な地殻活動が継続中です。しかしデータを見ると、「地震の空白域」とみられる領域がいくつか存在します。東北〜関東であれば仙台や鹿島の陸に近い沖合、房総半島の南東沖などに。
また、南海トラフ巨大地震の想定震源域においては、高知の沖合に不自然なほど過去に地震が発生していない領域が存在します(南海トラフ自体は年間6.5cm程度動いているにも関わらず)。
ともあれ、日本には世界に16枚しかないプレートのうち4枚が存在し、その境界において活発な地殻活動が継続している場所に位置しています。そして国内各地で楽しめる温泉や農作物を育む豊かな土壌が形成されたのは、こうした活発な地殻活動に由来する要素でもあります。
日本に住む以上、地震や噴火とは否応なしに付き合わざるを得ない現実を、どう受け止め乗り越えていくのか。大人世代だけでなく、子・孫の世代も含めて大局的に考えて対策を講じていく段階に入っていると言えるでしょう。