2020/07/06:岐阜・長野で連続地震、茨城南部と紀伊水道で小規模な地震
2020/07/06は引き続き岐阜・長野の県境で連続地震、茨城南部と紀伊水道で小規模な地震がありました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【茨城県南部】
2020/07/06 10:15頃, 震度1, M3.1, 深さ50km, 北緯36.1度, 東経139.9度
【長野県中部】
2020/07/06 07:03頃, 震度2, M3.9, 深さ10km, 北緯36.2度, 東経137.7度
【長野県中部】
2020/07/06 05:49頃, 震度1, M3.0, 深さ10km, 北緯36.2度, 東経137.7度
【紀伊水道】
2020/07/06 03:33頃, 震度2, M3.1, 深さ10km, 北緯34.1度, 東経135.1度
【岐阜県飛騨地方】
2020/07/06 03:20頃, 震度1, M2.7, 深さ10km, 北緯36.3度, 東経137.6度
【岐阜県飛騨地方】
2020/07/06 02:53頃, 震度1, M2.6, 深さ10km, 北緯36.3度, 東経137.6度
【長野県中部】
2020/07/06 02:17頃, 震度2, M3.5, 深さ10km, 北緯36.2度, 東経137.7度
【岐阜県飛騨地方】
2020/07/06 00:18頃, 震度1, M2.6, 深さ10km, 北緯36.3度, 東経137.6度
岐阜と長野の県境では4月下旬〜5月に群発地震のような連続地震が発生した後、6月に入り終息化していましたが、昨7/5から再び連続して発生しています。
ここ2日間においては群発地震と呼べるほどの発生頻度ではありませんが、継続的に今後の情報には注意したいところです。
また7/6は紀伊水道と茨城県南部でもM3程度の小規模な地震が起きています。紀伊水道は南海トラフ巨大地震の想定震源域内、茨城県南部は北部とともに地震の多いエリアで、南部で発生する地震は震源の深さが50〜60kmのものが多いのです。この茨城県南部の地表下50〜60kmあたりは、フィリピン海プレートが沈み込んだ先の先端部分にあたります。
具体的には、太平洋プレートがフィリピン海プレートと北米プレートの下に沈み込み、フィリピン海プレートが北米プレートやユーラシアプレートの下に沈み込んでいる複雑な構造となっています。
地震の多い茨城県内においては、意外なことに「確実に活断層である」とされるものはこれまでに知られていません。
日本有数の大断層である「棚倉断層」は存在していますが、これは活断層ではないのです。
(棚倉断層:茨城県常陸太田市と福島県棚倉町の間を北北西から南南東方向へ通る約60キロメートルの横ずれ断層)
棚倉断層は棚倉西縁断層と棚倉東縁断層から構成されていて、その中間に破砕帯があります。これらを含めて「棚倉構造線」も呼ばれ、従来は東北日本と西南日本の境界線と考えられてきました。
(別途、東北日本と西南日本の境界線は利根川構造線であるという見解もあります)
また茨城県の北部の陸から沖合にかけては、棚倉構造線と同様の走向を持つ長さの短い断層が多数分布しています。東日本大震災以降、これらの断層に次々と正断層型の地震が生じて破損等の被害が発生しているという状況もありますので、今後も長期的な警戒と備えが必要です。
もとより茨城県内は「中規模地震の巣」と言えるくらい地震が頻発するエリアであり、今後の情報には注意しつつ備えだけは進めておきましょう。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
あああああ