2020/8/4〜8/5:北海道,千葉,福島,奄美で小規模な地震が相次ぐ
2020/8/4〜8/5にかけて、北海道,千葉,福島,奄美で小規模な地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
【奄美大島近海】
2020/08/05 10:00頃, 震度1, M3.2, 深さ30km, 北緯28.2度, 東経129.6度
【福島県沖】
2020/08/04 23:03頃, 震度2, M3.8, 深さ50km, 北緯37.1度, 東経141.1度
【房総半島南方沖】
2020/08/04 20:21頃, 震度2, M4.7, 深さ80km, 北緯34.5度, 東経140.3度
【浦河沖】
2020/08/04 11:56頃, 震度1, M3.0, 深さ40km, 北緯42.2度, 東経142.4度
この2日間で注目したのは、房総半島南方沖におけるM4.7の有感地震です。
房総半島沖では2012年ごろに、これまで存在が知られていなかった長大な2つの活断層が存在し、房総半島南端から南東に百数十キロ以上離れた太平洋の海底でそれぞれ160kmと300kmという巨大な活断層が発見されました。
これら2つが同時かつ断層全体が動いが場合、M8〜9クラスの巨大地震が発生し、発生した津波が東北〜関東〜東海一帯に影響を与える可能性があるという報道が日経新聞を中心に流れたのですが、その後の情報がほとんどありません。このあたりの情報アップデートを期待したいところです。
また今回は福島県沖でもM3.8が発生していますが、東北地方の巨大地震としてすぐに思い起こされる東日本大震災は北海道〜房総沖にかけて存在する日本海溝沿い、太平洋プレートが北米プレートの下に沈み込む部分で発生、この時に動いたのは宮城沖〜福島沖のみ。
その他の部分が「動き残り・割れ残り」となっている可能性は十分残っており、東北〜関東の日本海溝沿いでは今後30年内に、M7級の大地震の発生確率がかなり高いと予測されています。
(当該報道は2019年2月26日に政府の地震調査委員会によって公表されています)
東日本大震災は1000年に1度と言われましたが、確かにM9クラスの巨大地震はとうぶん発生しないと考えられています。しかし、M7〜8クラスのものは今後も複数の発生が予想されています。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とは言いますが、何も無い平常な状態が続くとかつての震災の記憶も薄れ、備えもおざなりになりがちです。
環太平洋火山帯の範囲で見た場合はM4〜5クラスの地震が高い頻度で起きても、ある意味では「いつもどおり」とも言えますので必要以上に不安に感じる必要はありませんが、備えはしっかりと。
また月に1度は、備災・防災用品や備蓄品の使いかた・消費期限や入れ替え期限などを確認してみてください。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
あああああ