オールシーズン使える、フルメッシュ・ウィングタープ
NEMOのフルメッシュ・ウィングタープ「Bugout(バグアウト)」。公式には「スクリーン・ルームタープ」という位置づけでサイズは “9×9” と “12×12” の2種類。いずれも4人以上の収容人数となっています。
Bugoutはその名のとおり虫を寄せ付けない・侵入させないメッシュタープ。今回、編集部ではこの “Bugout 12×12” を実際に購入して虫除け性能の検証と雨天時に実際に使用してみたので、詳しいレビューをお届けします。
Bugoutの雨天時の実力をチェック!
その他、気づいた点など
雨天時はこのロゴがあるウイングの端から雨水を地面に逃がすかたちになりますが、「なんちゃって小川張り」の場合は稜線に沿った前後端の高さが異なるため、雨水がここからではなくシステムロープ側のメッシュ地を伝って地面に落ちる状態になります。
ただ、メッシュのおかげでタープの布面の端からダイレクトにビシャビシャと落ちるわけではないので、まとまった量の雨でもさして問題はありませんでした。
また、ポールを接続するグロメット(孔)に関しては他のヘキサやレクタなどのタープよりはやや大きめなので、細いポールの場合はそのまま差し込めない場合がありそうです。しかしその点も考えられており、この写真のとおり、グロメットの先にあるリボン部分を使って問題なくポールとの接続が可能です。
また、この大きめのグロメットのおかげで「なんちゃって小川張り」もかなりやりやすい構造になっています。
まとめ
Bugoutの基本構造はウイングタープなので、扱い方は一般的なオープンタープと同様です。メッシュは薄手で軽量ですが、虫が飛び回る季節であればその効果は抜群。また、外気とつながっているオープンタープと異なりメッシュをフルクローズにすると、微風弱風であればある程度の風よけ効果があり、内部の温度をやや維持できる感触があります(やや低気温の雨天時の検証のみですが)。このあたりは一般的なスクリーンタープで実現されている点でしょう。
選択可能なサイズは現状で9×9と12×12の2種類でいずれも4人以上となっていますが、ウィング部分にサイドポールを立てて使う場合、12×12は狭小サイトでは大きすぎるかもしれません。その場合、サイドポールは立てずにダイレクトにガイロープでペグダウンするほうが使い勝手が良さそうです。
寒い時期のオープンタープは厳しいものがありますが、Bugoutであればウイングタープとしての設営スタイルの工夫と併せてメッシュ・フルクローズの内側でヒーティングおこなえば快適に過ごせそうです。フルメッシュになるので換気の心配もなく、石油ストーブとの相性の良さはもちろん電源サイトであればセラミックヒーターを使うのもいいでしょう。
また、暑い時期であれば設営場所の環境に応じてメッシュの開閉を調整し、虫除けを優先するか涼しさを優先するかといった選択もできます。気候条件次第では、メッシュの風通しの良さと防虫効果の両方が実現できます。
編集部の女性スタッフ陣の感想としては、第一声として「デザインが良くて、蚊・アブ・ブヨなどの虫の心配がまったく無いのがいい」。次に「基本はオープンタープ構造なのに、メッシュを下ろすといい感じにプライバシー感が保たれた空間になるのがいい」ということでした。
使い勝手の良いスクリーンタープは色々ありますが、Bugoutはデザイン性と機能性が両立しています。特に女性やお子さんが参加するキャンプの場合には虫除けのみならず、快適なプライベート空間が演出できる点も見逃せません。
編集部でBugoutを購入し使い始めたのは夏、本記事執筆時は秋真っ只中。虫除け効果は十分に実感できたので、寒い時期から次の夏にかけての使用感も追って追記していきたいと思います。