トップ 2分で読む 【全国】遠州灘で深発地震、異常震域発生。各地でも小規模な地震が相次ぐ(2020/10/6〜10/7)

【全国】遠州灘で深発地震、異常震域発生。各地でも小規模な地震が相次ぐ(2020/10/6〜10/7)

2020/10/6〜10/7にかけて、遠州灘で深発地震による異常震域が発生しました。ほか全国各地でも小規模な地震が相次いでいます。注目したのは遠州灘の深発地震。遠州灘は静岡県伊豆の石廊崎〜三重県南勢の大王崎あたりにかけた海域です。しかし、この地震で揺れを観測した最遠地は、福島県浪江町となっています。

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2020/10/6〜10/7:遠州灘で深発地震、異常震域発生。各地でも小規模な地震が相次ぐ

2020/10/6〜10/7にかけて、遠州灘で深発地震による異常震域が発生しました。ほか全国各地でも小規模な地震が相次いでいます。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)

発生日時震源震度規模深さ北緯, 東経
2020/10/07 13:07頃熊本県熊本地方1M2.5約10km32.5, 130.7
2020/10/07 12:22頃静岡県中部2M3.4約30km34.9, 138.3
2020/10/07 09:34頃熊本県熊本地方3M3.4約10km32.7, 130.8
2020/10/07 08:02頃遠州灘1M4.6約310km34.4, 138.0
2020/10/07 07:25頃熊本県天草・芦北地方2M2.8約10km32.3, 130.5
2020/10/06 15:27頃岩手県沿岸北部3M4.6約100km39.4, 141.9
2020/10/06 08:33頃京都府南部1M2.8約10km34.8, 136.0

注目したのは遠州灘の深発地震。遠州灘は静岡県伊豆の石廊崎〜三重県南勢の大王崎あたりにかけた海域です。
しかし、この地震で揺れを観測した最遠地は、福島県浪江町となっています。

 

今回は震源の深さが約310kmとなる「深発地震」で、なおかつ震源から遠く離れた福島で最大震度1を観測、これは「異常震域」に該当すると見ていいでしょう。異常震域は震源より遠く離れた場所で異常に震度が高くなる現象です。(今回は最大震度1で済んでいる状況です)

 

南海トラフ沿いに位置する遠州灘で起きる地震は、

・震源の深さが10〜50kmあたりの浅めの地震と
・深さ300km前後の「深発地震」

に分けられます。浅めの地震の場合は、揺れを観測するのは静岡・愛知あたりとなりますが、深発地震が発生した場合は関東〜東北地方で揺れを観測しています。

【遠州灘での過去10年程度での深発地震と揺れを感じた地域】

2019/06/18 15:41頃, 震度1, M3.6, 深さ310km, 北緯:34.3, 東経:137.9
→ 栃木県宇都宮市で震度1
2019/04/29 14:24頃, 震度1, M4.1, 深さ320km, 北緯:34.6, 東経:137.5
→ 東北〜関東で震度1
2016/07/17 18:43頃, 震度1, M4.8, 深さ350km, 北緯:34.5, 東経:137.0
→ 東北〜関東で震度1
2013/11/19 04:10頃, 震度2, M5.7, 深さ350km, 北緯:34.4, 東経:137.1
→ 東北〜関東で震度1および2
2011/01/22 11:48頃, 震度1, M4.1, 深さ298km, 北緯:34.5, 東経:137.9
→ 栃木県宇都宮市で震度1
2010/08/29 13:27頃, 震度1, M4.4, 深さ278km, 北緯:34.6, 東経:138.1
→ 栃木県宇都宮市で震度1

 

近年、異常震域が発生した例は他にもあります。

・2019/11/22朝、東海道南方沖で最大震度1, M4.9の地震が発生。
震源の深さは約410kmとなる「深発地震」で栃木県宇都宮市で最大震度1を観測する「異常震域」が発生。

・2019/07/28早朝、三重県南東沖の南海トラフ沿いでM6.5・最大震度4(深さ420km)の地震が発生。
同時に東日本の太平洋側・特に宮城付近で強く揺れる「異常震域」が発生。

・2019/7/13にも奄美大島北西沖で起きたM5.9の地震
岡山あたりに異常震域と見られる震度分布を発生。

・2018/12/10の00:22頃、三重県南東沖を震源とした震度2・M5.3の地震
揺れたエリアが三重県からはかなり距離がある関東地方で、最も震度が大きかったのは栃木県。

・2007/7/16には京都沖の日本海で起きた深発地震
京都では小さな震度でしたが、距離的に遠い北海道では大きな揺れを観測。
逆にプレート境界をまたいだ中京関西地方や中部地方での揺れは小さかった。

 

異常震域の発生は決して稀有な現象ではないので必要以上に不安を感じる必要はありませんが、これを機会として備災・防災用品の確認や備蓄品の補充などをおこなっておきましょう。
事前に備える「備災」が、いざ大きな地震が起きた際の「減災」につながります。

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