トップ 著者 からの投稿 ITOITO-STYLE 編集部

ITOITO-STYLE 編集部

1652 投稿 0 コメント

【富山】富山県東部で震度3、M4.2(2018/12/20)

2018/12/20の15:58頃、富山県東部で震度3・M4.2の地震がありましたが、この震源での地震は1年8ヶ月ぶりのようです。この震源での目立った地震は、前回は2017/4/19に震度1、その前は2012/7/28。(強震モニタで見る範囲では遥かに多いと思いますが) しかしすぐ南側の長野県中部では、先月に群発地震が起きており、糸魚川-静岡構造線沿いかつ、中央構造線との交差地点からも近い位置です。 富山県を含む北陸地方は、比較的に大地震の発生リスクが低いとされています。例えば、長野や新潟で大地震が発生したとしても、北アルプス地下のマグマ状の岩石帯が地震波を吸収するため、揺れが小さくなると考えられています。 確かに、去年あたりまでの富山県東部を震源とする地震を見ると、震度は2以下・マグニチュードも4を超えるケースは稀でした。しかし、12/20の地震は震度3・M4.2となり、過去の例からはやや大きめの地震となっています。 近年では特に中央構造線に沿った地震や火山活動が活発化しているようで、先日噴火があった口永良部島も中央構造線の西端からほど近い位置にあります。 今回の富山での地震も、中央構造線と糸魚川-静岡構造線の交差地点から近い場所ということもあり、今後は「北陸は大地震発生リスクが低い」という認識を多少改める必要があるかもしれません。 実際に、熊本地震をはじめとしてこれまで「安全地帯」と考えられていた場所で大地震が起き、断層帯に関しても大地震に繋がる可能性がゼロ%のものが動くケースが増えています。 南海トラフ地震・首都直下地震・北海道根室沖地震・房総沖地震など、今後の発生が見込まれている巨大地震はいくつもありますが、それに加えてこれまで想定外だった場所での大きな地震についても「起きうる」と捉えて備えをしておくべきでしょう。

【鹿児島】口永良部島の新岳火口で火砕流を伴う爆発的噴火が発生(2018/12/18)

2018/12/18の16:37頃、鹿児島県・屋久島の西にある「口永良部島」の新岳火口で火砕流を伴う爆発的噴火が発生し、屋久島町では全島民に自主避難を呼びかけました。 下記は気象庁及び報道各社の記事へのリンクです: 口永良部島の活動状況 https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/509.html 口永良部島で噴火 火砕流が西へ流下 https://tenki.jp/forecaster/deskpart/2018/12/18/3024.html 口永良部島・新岳で噴火 煙2千メートルまで上昇 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3909377018122018000000/ 噴火に伴うけが人なし、自主避難呼び掛け https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181218-00000146-kyodonews-soci 火山 口永良部島で火砕流を伴う噴火が発生 http://news.livedoor.com/article/detail/15758140/ ---- 噴火発生時、本村東観測点で29Paの空振を観測、噴煙は火口縁上2000mで雲の中へ。 火口周辺では大きな噴石が飛散しているのが確認されています。また火砕流が火口から西側へ約1km流下したとのこと。 火口周辺警報としては、噴火警戒レベル3の入山規制が継続しています。 ---- 口永良部島の噴火で近年目立ったものは、2015/5/29に発生した「マグマ水蒸気噴火」です。噴煙高度は火口から最大約1万メートル上空まで到達。このときも、新岳からの噴火でした。 今回は「自主避難の呼びかけ」ですが、2015年の噴火では噴火からおよそ16分後には屋久島町が島全域に島外への避難指示を出し、気象庁の見解として島民の避難期間が年単位に及ぶ可能性が指摘されました。(実際にはこの年の12/25に避難指示が解除されています) 2015年の噴火では、噴火警戒レベルが避難を意味する「5」に引き上げられましたが、12/18の噴火ではレベル3のままとなっています。 ---- 近年、活発化している感のある環太平洋火山帯。12/18も南西太平洋〜南太平洋あたりではM4〜M5クラスの地震が相次いでいました。大きな被害が出ない地震は、日本国内でも連日発生しています。 枕詞的に「地震大国」日本とは言われますが、大きな被害の出ない地震にはすっかり慣れてしまっているのが私たちの生活です。しかし、日本国内でこの先の大地震が起きないことが保証できる「安全地帯」はどこにも無いと言って差し支えはありません。 次の大震災が起きるのは30年後か、それとも100年後の次の世代かもしれませんが、もしかしたら来月や来年かもしれません。 現在の科学技術をもってしても、それを正確に予測することが不可能である今、「いつ・どこで起きるのか」を必要以上に気にしてもあまり意味はありません。 「起きた時に備えはあるかどうか」が、もっとも重要な問題となります。まずは、無理のない範囲で備えてください。

【東日本】東日本の太平洋沿岸で北上する震源(2018/12/12〜12/16)

2018/12/12〜12/16に国内で起きた震度3の地震を見てみると、震源が北上しているように見えます。 環太平洋火山帯では震源は時計回りに移動するという説がありますが、サンプル数としては不十分なものの、説に沿った震源移動のように見えます。 プレートとしては北米プレート内での地震ですが、茨城〜岩手あたりの太平洋沿岸では継続的に地震活動が活発です。特に三陸周辺では地殻の隆起が続いています。 一方、海外に目を向けた場合、12/16は中国でM5.4、インドネシアでM6.1の地震がありました。いずれも環太平洋火山帯の範囲内での地震となります。 体で感じない規模の地震はほぼ毎日発生しており、環太平洋火山帯においてもM5以上の地震がほぼ毎日発生しています。必要以上に怖がる必要はありませんが、不安にならないためにも必要な「備え」はしっかりと。 編集部スタッフも、この週末に氷点下の野外で夜を乗り越える「備災キャンプ」に行ってきました。 必要なものは適切な装備と燃料ですね。最も寒かった時間帯のテントの外の気温は氷点下5℃でした。 カセットガスストーブと薪ストーブの2種類を試しましたが、隙間風がある状況ではカセットガスストーブでは暖かさは不足、薪ストーブ大活躍ですが高コストが課題でした。

【南大西洋】サウスサンドウィッチ諸島でM7.1、深さ160km(2018/12/11)

2018/12/11の11:26頃、南大西洋の南極圏に属するサウスサンドウィッチ諸島でM7.1の大きな地震がありました。深さは160km。 サウスサンドウィッチ諸島があるのはプレートが複雑に関係している場所で、震源は南米プレートと南極プレートの境界・サウスサンドウィッチ海溝沿いとなっています。 このあたりで地震はこれまで多くないものの、起こるときはM7クラスの大きなものが起きています。 ただ、2018年11月にはM5〜M6クラスの地震が起きてきたことと、2016年5月にはサウスサンドウィッチ諸島にあるブリストル島の火山が60年ぶりに噴火しており、噴火という点では2016年10月に諸島内で3つの火山が同時に噴火している様子が地球観測衛星によって観測されました。 地震は日々、世界各地で発生していますが、環太平洋火山帯やプレート境界などで起きることは普通の現象です。しかし近年、そうした場所ではないところで地震が発生するようになりました。 ヨーロッパでもユーラシアプレートとアフリカプレートの境界となっているイタリアやギリシャなどの地中海沿岸国では地震が起きますが、それ以外の場所ではあまり地震は起きてきませんでした。しかし、2016年にはオーストリア(オーストリー)のウィーンでM4.4、フランスでもM5.2が発生しています。 地球規模で地殻活動が活発化している感もありますが、その大きさと私たちのささやかな日常生活の規模の違いから、万が一の大震災を(これまで幾度も経験しながらも)何もない平時には忘れてしまいがちです。 しかし日々、警戒を怠ってはならないでしょう。備災意識を日常生活に組み込んでみてください。手軽にできる、1週間ぶんの水と食料備蓄とローテーションストックからでも構いません。 余談ですが、今回M7.1の地震が起きたサウスサンドウィッチ諸島はイギリスの海外領土で、かつては捕鯨と鯨油採取の基地でしたが、現在は観光や生態系・環境の研究が行われています。

【三重→関東】三重県南東沖震源の地震で揺れたのは関東地方(2018/12/10)

★関連情報 三重県南東沖でM6.5の地震、異常震域も発生 2018/12/10の00:22頃、三重県南東沖を震源とした、震度2・M5.3の地震がありましたが、揺れたエリアが三重県からはかなり距離がある「関東地方」という現象がありました。最も震度が大きかったのは栃木県です。 この現象は、小笠原諸島付近などでしばしば起こるM7.0以上の大きな深発地震による「異常震域」が、三重県南東沖でも発生したと見ることができるかもしれません。 「異常震域」とは、通常ならば揺れは震源地(震央)で最も大きくなり、中心から同心円状に広がりながら小さくなるはずの地震が、震源地から離れたところで震度が高くなる現象のことを言います。 例えば、2007/7/16に京都沖日本海で起きた「深発地震」では、京都では小さな震度でしたが、距離的に遠い北海道では大きな揺れを観測しました。逆にプレート境界をまたいだ中京関西地方や中部地方での揺れは小さいという状況です。 「異常震域」は震源の深さが深い「深発地震」で起きる傾向があるようで、海洋プレートがマントル内に沈んでスラブ(地球の地殻とマントル最上部の固い岩盤を併せた部分)となる過程で、深さが数百km付近まで沈んだところで熱や圧力により構造などが変化した時に発生すると考えられています。 今回と同じパターンで、三重県南東沖の深い震源で関東・東北が揺れた異常震域ケースはこれまでに複数回、起きています。確認できるのが近年なので、「南海トラフが起動」ということにならないといいのですが。

【南西太平洋→福島沖】ニューカレドニアでM4以上の連続地震後、福島沖でM5.1(2018/12/08)

2018年の12月に入り、南西太平洋・オーストラリアの東側では大きめの地震が相次いでおり、特にニューカレドニア付近では最大M7.5を観測する地震を含め、M5クラスの地震が群発化しています。 改めて12/2からのニューカレドニアでのM4以上の地震を改めてチェックしてみましたが、一応の収束化傾向とは言え、かなりの回数が発生していました。そして12/8の10:54頃には、日本でも福島県沖で震度4・M5.1という地震が発生しています。 環太平洋火山帯においては「震源は時計回り」という説があります。これに当てはめて考えると、まさにニューカレドニアを含めた南西太平洋→東南アジア→日本と回ってきた可能性も考えられます。 今後も南西太平洋での地震発生後は、インドネシア〜日本〜アラスカのラインにかけて影響があるかもしれません。 また最近の注目すべき現象としては、太平洋のど真ん中・ハワイのキラウエア火山が噴火活動停止した可能性が言われています。キラウエアはこれまで1983年から実に35年という年月に渡って活動してきましたが、今年3月からは溶岩流出が止まったとのこと。 ただ、火山活動自体は継続していることに変わりはありません。これまで供給されていたマグマやガスの流れが、地殻下においてどう変わっていくのか、今後も注視していくことにはなるでしょう。 地震や火山の活動は、日本列島だけに留まらない壮大な規模でおこなわれています。また、地球の歴史においては100年程度の期間は一瞬にも満たないことです。 そうした状況において、いざというときに私たち個人が何をどこまでできるのか、という点については若干不安になることもありますが、起きてしまう自然災害を人間の力で防ぐことはできません。その上で、備えるべきものを備え、個人間や地域内で助け合えるコミュニティを作っていくことが、今後重要になっていくと思われます。

【海外地震】南西太平洋・豪州付近で相次いだ大地震(2018/12/2〜12/3)

2018/12/2〜12/3にかけて南西太平洋・オーストラリアの東側では大きめの地震が相次ぎました。 しかし12/5に、ほぼ同じエリアにあるニューカレドニアで最大M7.5を観測する大きめの地震が発生、その後もM5クラスの地震が連続して発生しています。 特に、M6.0とM6.6というM6クラスの地震も1日内に発生しているのが特徴的です。日本への津波の影響は無いとのことですが、現地周辺では最大で72cmほどの津波が観測されています。 もともと、ニューカレドニアを始めとするフィジーやトンガなどがあるこのエリアはプレート境界に位置することもあり、以前から極めて地震活動が活発な場所です。M5クラスの地震はほぼ毎日発生していますが、今回の頻発に関しては少々珍しいケースに感じます。 かつて2009年3月に、このあたりでM7.7の地震が発生しましたが、そこから半年後の2009年9月にM8.1を記録した「サモア沖地震」が発生し、大きな被害が起きました。 そして「震源は時計回りに伝わる」とも言われますので、今後、日本でも地震または火山活動への何らかの影響があるかもしれません。 ただし現代の科学力をもってしても、いつ・どこで・どのくらいの大きさの地震が発生するのかを事前に余裕を持って高い確度で予測することは不可能というのが現状です。 いつどこに大きな地震が来ても、命さえ無事なら対応できるだけの備えをしておきましょう。もはや防災ではなく「備災」が重要な状況になっています。備えましょう。

【海外地震】南西太平洋・オーストラリアの東側では大きめの地震が相次ぐ(2018/12/03)

2018/12/03は青森県東方沖で震度3、和歌山県南部でも震度3が観測されていますが、12/2〜12/3にかけて、南西太平洋・オーストラリアの東側では大きめの地震が相次ぎました。 このあたりもプレート境界で、特にトンガプレート周辺では地震活動が非常に活発。フィジー諸島やニューカレドニア周辺では日々、大きな地震が発生しています。 トンガプレートはインド・オーストラリアプレートと太平洋プレートの境界にある小さなプレートで、トンガ海溝に沿って太平洋プレートの下に沈み込み、ここでの地震の震源は時計回りに回っていると言われています。 2009年9月にはこのトンガプレートで「サモア沖地震」が発生し、M8.1、深さは18kmでした。太平洋プレート側に断層が生じて発生したプレート内地震でアウターライズ地震と推測されています。 この地震では津波が発生し、場所によっては3mを超えるものとなりました。サモアとトンガでの死者の合計は140人、70の村が壊滅し、数万人の人々が家を失うこととなりました。 環太平洋火山帯での各国で津波が観測され、日本では太平洋側全域で津波注意報が発令、岩手県久慈市で36cmの津波が観測されています。 サモア沖地震の起きる前に、この震源付近では1995年4月にM8.0、2006年5月にM8.0、2009年3月にM7.7という大型地震が発生していました。 ここ数日の日本国内での地震状況は比較的静穏なものとなっていますが、静穏な状況が続いた後に大きめの地震が発生することがあります。備えは日常生活の中に組み込んだ上で、発生しても慌てず対応できるようにしておきましょう。

【海外地震】アラスカでM7.0の大きな地震。活発に動く環太平洋火山帯(2018/11/28)

2018/11/28に青森県東方沖でM5.9の地震があり、11/29に中米コスタリカで噴火、11/30には諏訪之瀬島・口永良部島でも火山噴火がありましたが、12/1にはアラスカでM7.0の大きな地震がありました。 出された津波警報は解除されましたが、道路や建物に被害が出ており余震も続いているようです。アラスカは米国になりますが、こうやって地図上で見ると北海道ともそう遠くない位置にあるように感じますね。 環太平洋火山帯の括りにおいては日本と繋がっている状態であり、地図上の黄色い点で示される地震発生位置(USGSによる震源位置表示)がプレート境界に沿って多発していることがよく判ります。 日本での直近での大きめの地震は、前述した11/28の青森県東方沖でM5.9です。ちょうど日本海溝と千島海溝の境界あたりに近い位置ですが、プレート沿いでの地震という点ではアラスカとも通じるものがあります。 今回特に記載していませんが、図の右下あたりはちょうどメキシコの「ココスプレート」で、2017年のメキシコの大地震でプレート全体が破壊されたという研究結果が出たプレートになります。 ただ、日々活発に動く環太平洋火山帯ですから、必要以上に不安になったり怖がることはありません。地震は体感しないものを含めれば毎日あちこちで大量に発生しています。 これからは「正しく恐れ、適切に備える」ことが重要です。

【東京】伊豆大島・三原山噴火は30〜40年周期、次の噴火は数年内!?(2018/11/29)

2018/11/29付の「NHK NEWS WEB」で「東京で噴火再び!? その時、どうする…」という記事が公開されましたが、伊豆大島(の三原山)の大規模噴火が間近に迫っている可能性を示唆するものでした。 ちょうど、2018/11/27の22:16頃、伊豆大島近海では震度2・M3.0・深さは「ごく浅い」地震が起きていたばかりです。 このあたりの地震で近年の震度3以上のものをピックアップすると次のような状況となります。 2018/01/15 03:12, 伊豆大島近海, 震度3, M3.5 2018/01/06 05:47, 伊豆大島近海, 震度3, M4.6 2017/09/24 06:08, 伊豆大島近海, 震度3, M4.1 2016/07/24 13:54, 伊豆大島近海, 震度3, M3.8 2016/07/24 02:44, 伊豆大島近海, 震度3, M3.4 2016/07/24...