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【茨城】茨城県南部での震度4・M5.0は中央構造線沿い(2018/11/27)

2018/11/27の8:33頃に、茨城県南部を震源とする震度4・M5.0の地震がありましたが、中央構造線の東端に近い部分のようです。 具体的には、中央構造線と柏崎・千葉構造線が交差する領域の若干北側でしょうか。また近年は、この中央構造線沿いの地震が関東〜近畿あたりでかなり活発化している印象があります。 今年前半には九州地方での火山の噴火が相次ぎましたが、これらの火山も中央構造線沿いに位置しています。 今回の震源となった茨城県南部を含めた地面の下では関東地方の下に、フィリピン海プレートと太平洋プレートが重なり合いながら沈み込む構造になっています。 茨城県内には目立った活断層はありませんが、有感地震は比較的多い場所です。これは前述のプレートの動きによるものです。 過去に被害を出した地震としては次のようなものがあります。 2005年:茨城県南部の地震(M5.3) 1983年:茨城県南部の地震(M6.0) 1930年:那珂川下流域の地震(M6.5) 1921年:竜ケ崎付近の地震(M7.0) 1895年:霞ケ浦付近の地震(M7.2) また、図では茨城県南部で東日本大震災後に起きた震度4以上をまとめてみました。震度5弱も1〜2年程度の間隔で発生しています。前回の震度5弱は2016年5月。 もし仮に規則性があるとすれば、次の震度5弱はそろそろ発生してもおかしくないだけの時間は経っています。 震度5弱程度になると相応の被害も発生する可能性があるため、しっかりと備えたいところです。

【徳島】徳島県南部で震度3・M4.1の地震、震源的には揺れの増加傾向?(2018/11/25)

2018/11/25の18:19頃、徳島県南部で震度3・M4.1の地震がありましたが、南海トラフ巨大地震の想定震源域内とは言え南海トラフの固着域の範囲外、これまで起きているスロースリップ領域にも該当せず、徳島での活断層帯にも該当しない模様ですが、この10年間で今回の震源では年に数回程度の地震はコンスタントに発生しています。 直近では11/23に、2ヶ月ぶりの地震として震度1・M2.7が発生しています。 強いて言えば中央構造線に近いという点でしょうか。中央構造線に近い地震と言えば、11/23から続く長野と岐阜の境界近く、中央構造線と糸魚川静岡構造線の交差領域の西側での地震です。 ただ、2018年においては徳島県南部での地震は例年に無く発生回数が増えています。今年は九州四国にかけて、南海トラフ周辺でのスロースリップも多く観測されているので、その影響もあるのでしょうか。 この震源付近では、2015/2/6に震度5弱・M5.0(深さ10km)の比較的大きな地震が起きており、その際には緊急地震速報も発令されています。 南海トラフ巨大地震の想定震源域では着々と「歪み(ひずみ)」は蓄積され続けていることに変わりは無いので、(緊張感を常に持続することは困難ですが)各ご家庭でもしっかりと備えていただきたいと思います。備えた上で、平穏な状況が長く続くことが望まれます。

【長野】長野で震度1が群発地震化?中央構造線・糸魚川静岡構造線の交差域付近(2018/11/25)

2018/11/23から長野県中部、中央構造線と糸魚川・静岡構造線が交差する領域の西側で発生している連続地震は、この投稿時点では11/25の15:44が最後となっていますが、今後どのように推移しているかが気になるところです。 今年の前半には沖縄近海で数日間に20回以上も地震が連続していたこともありますが、沖縄付近で大きな被害が出るような地震の発生には至りませんでした。 また2018年の秋には東海〜近畿地方において、中央構造線沿いの地震が頻発しています。 ただし、このあたりは前述の通り中央構造線と糸魚川・静岡構造線が交差している領域になり、プレートとしては北米プレートとユーラシアプレートがぶつかり合う場所でもあります。 11/20の国際研究チームによる「2017年メキシコ沖巨大地震がプレート全体を破壊」という発表にもありましたが、プレート境界で発生した大地震により大規模なプレート破壊が実際に起こることが判った今、日本列島全域が4プレートの境界にあることを考えるとこうした小さな地震が群発化した後に大きな地震が発生する可能性も考えられます。 逆に、熊本地震や大阪府北部地震、北海道胆振東部地震などの場合は前兆無しに発生していますので、今後いつどこで大きな地震が起きるかは「神のみぞ知る」と言う他ないという現実もあります。 いつどこで起きても生き残っていればなんとか対応できるように、備えだけは無理のない範囲でしっかりとしておきたいところです。

【福島】依然として地震が頻発する福島沖で震度4(2018/11/23)

2018/11/23の23時30分頃に福島県沖で震度4・M5.0(深さ50km)の地震がありました。 三陸沖〜房総沖あたりはいまだに地震が多発していますが、今回の震源付近も比較的発生率の高い場所です。 今回の震源より少し陸側では、昨年10月6日に震度5弱・M5.9が発生しています。 週末や祝日などがあれば、備災・防災用品の使い方の確認や備蓄食料の賞味期限チェックとローテーションと入れ替え、いざというときの避難場所や集合場所などのチェックなどもお忘れなく。 いよいよ冬本番ですので、石油ストーブをお使いの方は灯油の残量などもご確認ください。カセットコンロをお持ちの方はカセットボンベの備蓄や、カセットボンベが使える暖房手段の1つとして「カセットガス・ストーブ」もオススメです。 万が一の停電時には、エアコン暖房などの電気を使う暖房手段は利用できませんし、都市ガスをご利用の場合も当然、ガス給湯器やガスを使った暖房などもストップしてしまいます。 冬の被災時には、いかにして公共インフラが無くても暖を取れる手段を確保できるかが文字通りの死活問題となります。 (カセットガス・ストーブのレビュー記事はこちらです: https://itoito.style/article/4199 )

【海外地震】京大防災研発表「2017年メキシコ沖巨大地震がプレート全体を破壊」

2018/11/20付で京都大学防災研究所を含む国際研究チームから少し気になる発表が出ました。 「2017年メキシコ沖巨大地震がプレート全体を破壊したことを解明」 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/181001_3.html 本記事は、京都大学防災研究所を含む国際研究チームによる発表資料を参考に、ITOITO-STYLE編集部で独自に構成したものです。ここで中米の太平洋側を震源とする過去の地震で「M7.0を超えるもの」をいくつかピックアップしてみます。 2018年02月17日 08時40分頃, メキシコ、オアハカ州, M7.2 2017年09月20日 03時14分頃, メキシコ中部, M7.1 2017年09月08日 13時49分頃, メキシコ、チアパス州沖, M8.2 2016年11月25日 03時44分頃, 中央アメリカ沖, M7.2 2014年10月14日 12時52分頃, 中央アメリカ沖, M7.4 2014年07月07日 20時24分頃, メキシコ、チアパス州沿岸, M7.1 2014年04月18日 23時27分頃, メキシコ、ゲレロ州, M7.2 2012年11月08日 01時36分頃, メキシコ、チアパス州沿岸,...

【全国】北海道・関東・九州の太平洋沿岸で活発化する地殻活動(2018/11/21)

2018/11/21は早朝から国内における地殻活動がかなり活発です。 時系列で北海道浦河沖M3.5、種子島近海M5.2、択捉島近海でM5.1、諏訪之瀬島の爆発、千葉県北東部でM3.8と続いています。 浦河沖は今年はだいたい毎月発生していましたが、9〜10月にかけては特に目立つ地震は起きていませんでした。 種子島近海も2ヶ月ぶりの大きめの地震。琉球海溝沿いの地震に関しては1地点のみでなく、奄美大島近海、沖縄本島近海、宮古島近海、西表島付近などの地震も比較的活発です。 今年は2/6に震度7を観測した「台湾花蓮地震」がありましたが、台湾に近い西表島付近では翌月の3月には群発地震とも思えるM3〜M4クラスの規模の連続地震が起きていました。 諏訪之瀬島も東日本大震災以降は火山性地震が増え、2013年あたりからは活動が激化しています。 また沖縄本島近海では、9月にM5.1〜M5.8が頻発していました。 ときどき「東日本大震災以降、日本列島では地震や火山の活動期に入った」という話しを耳にしますが、4つのプレートがぶつかり合う地殻構造の真上に位置することを考えると、環太平洋火山帯という地球規模の活動が活発化した結果として日本列島の地殻活動も影響下に入ったと考えるのが自然なのかもしれません。

【青森】青森県東方沖での震度3と周辺を震源とする地震(2018/11/20)

2018/11/20の15:10頃、青森県東方沖で震度3、M4.1の地震がありました。この震源は月数回・年20回以上は揺れる場所です。 このあたりは「三陸沖北部」として政府の地震調査研究推進本部でも巨大地震の発生可能性に関する長期評価対象です。 2011年の東日本大震災では、この「三陸沖北部」から房総沖の海溝寄りの一部で大きな「すべり量」が観測されています。 この震源域での今後30年以内のM8.0前後の巨大地震の発生確率は4%〜20%となっていますが、M7.1〜M7.6程度の規模の地震の発生確率は90%とかなり高い評価となっています。 特に2014年あたりは震度3以上の地震が比較的多めでしたが、2015〜2017年は若干抑え気味になった後、2018年にまた増えているようです。(東日本大震災のあった2011年は、意外と震度3以上のものは1回程度しか発生していません) 青森での最近の気になった地震と言えば、2018/11/08に青森県陸奥湾を震源とした震度3の地震です。 陸奥湾でのこれ以前の震源は2015年12月。震源のすぐ西側には「青森湾西岸断層帯」が存在します。11/08の地震はこの断層帯が震源となった可能性もあります。 また青森での規模の大きな地震の歴史を遡ると、1766年に青森県西部の津軽地方で起きた「明和津軽地震」があります。この地震では、全壊家屋は4,000軒以上、それによる死者も700人以上出たという記録が当時の古文書に記されているとのこと。 この明和津軽地震の震源は、11/08の陸奥湾での地震の震源付近にある「青森湾西岸断層帯」のさらに西側の「津軽山地西縁断層帯」が動いたと推定されています。 太平洋プレートは西方向へ動き、日本列島の乗った北米プレートの下へ沈み込みを続けていますが、その影響からか今現在も特に房総沖〜北海道沿岸にかけては小さな地震も毎日多く発生しています。 この太平洋プレートは同時にフィリピン海プレートとも接しています。 房総沖ではこれらのプレートがぶつかり合うポイントがありますが、そのすぐ東側にはユーラシアプレート・北米プレート・フィリピン海プレートがぶつかり合う別のポイントがあり、さらにユーラシアプレートは日本列島を東西に分断するプレートです。 かつてから「地震大国」を自認してきた日本列島ですが、地球規模での地震や火山活動が活発になった今、今後に発生しうる巨大地震をどう乗り越えていくかという知識やノウハウ・過去の教訓を、政府や地域だけでなく、家庭や個人レベルでもしっかりと意識しておく必要があるでしょう。

【東京】東京湾での震度1・M2.9と過去の巨大地震を含む震歴(2018/11/17)

2018/11/17の15:10頃に東京湾を震源とする震度1の小さな地震がありましたが、ここ3年間で今年は東京湾震源の地震が多めです。 2016年はゼロ、2017年は1回でしたが、2018年に入り1月2日の震度3を皮切りに、2・7・8・11月と震度1が続いています。 東京湾を震源とした地震が頻発したのは2015年です。特に2015/09/12の05:49頃に発生した突き上げるような震度5弱は「首都直下型地震の前兆か」と首都圏に住む多くの人々を不安にさせました。 いわゆる「首都直下型地震(南関東直下地震・東京直下型地震・相模トラフ巨大地震などを含む)」の発生予測が長らく言われてきました。 特に相模湾は、海側のフィリピン海プレートが陸側の北米プレートの下に沈み込む構造となるプレート境界となる「相模トラフ」を形成しています。 この相模トラフ周辺ではM8クラスの巨大地震が200〜400年周期で発生しており、有名なものでは 1703年:元禄地震:M8.1〜M8.5 1923年:関東大震災:M7.9〜M8.3 が該当します。 また、相模トラフからさらに北側を含めると、M6〜M7クラスの大地震が平均して数十年周期で発生しています。 1855年:安政江戸地震:M6.9〜M7.4 1894年:明治東京地震:M7.0 などです。 安政江戸地震は断定できないものの隅田川河口付近の活断層が震源として推定され、明治東京地震の場合は直下型かプレート境界型かは特定されていません。 今後発生すると想定される、いわゆる首都直下型地震も同様のパターンで来る可能性がありますが、震源が海底でない場合、緊急地震速報発信がS波到達の後になることが想定されます(S波は最初のP波より遅く伝わる)。 つまり実際に首都直下型地震が起きて揺れている最中に緊急地震速報が鳴るということです。現代の科学技術をもってしても緊急地震速報の仕組みではこれが限界となります。 「その瞬間」をいかにして生き延びるか、生き残るかはその場面に遭遇した私たち個人個人に委ねられ、生き延びる事ができたときは、備えの有無がその後の生活の質を左右します。 首都直下型地震のレベルの地震が実際に派生した場合、日本の政治や経済の中枢機能が大きなダメージを受けることが想定され、復旧復興には想定以上の長い時間が掛かるかもしれません。 都内にも被災地ができ、様々な地域で孤立する方々が多数発生するでしょう。持てる者・持たざる者との格差も発生し、警察や消防もうまく機能せず、自衛隊の対応も十分に届かないケースも容易に想定できます。 そのために、常日頃からの備えが重要です。まずは個人や家庭レベルでの備えがあれば「自助」が可能です。自助できる人々が集まれば「互助・共助」が可能となります。 そう考えると、やはりこれからは「防災」ではなく「備災」という考え方が重要になってきます。 みなさんも、無理なく可能な範囲で「備災」をおこなってください。そして日常に取り入れられる備災訓練(防災訓練)は「キャンプ」がオススメです。

【岩手】岩手沖の震度3と2018年の関東〜東北沿岸の震度4以上(2018/11/16)

11/16の11:49頃に岩手県沖で震度3がありましたが、この1年間に関東〜東北で発生した「震度4以上」の地震をざっとプロットしてみました。 震度5弱も福島沖と千葉県東方沖の2箇所で発生しています。東日本大震災の余震というよりは太平洋プレートの動きによるものと思われ、依然として活発です。 余震は本震の後から時間の経過とともに発生回数は減っていくものですが、例外的に数年後に大きめのものが発生することもあります。 ただ、余震域から離れた場所で起きるものや、本震よりも大きな余震がいつ・どこで発生するのかについては、現在の科学技術水準では予測できないというのが気象庁の公式見解となっています。 関東〜東北沿岸で活発に発生している地震の中には東日本大震災の余震も含む可能性がありますが、太平洋プレートの動きによるものと考えていいかもしれません。

【北海道】胆振地方中東部での震度4・M4.7(2018/11/14)

2018/11/14の19時07分頃、北海道・胆振地方中東部で震度4の地震がありましたが、この震源では2018年9月の北海道胆振東部地震以降、長らく余震と思われる地震が続いています。 今回は震度3以上を記載しましたが、震度2以下を含めるとかなりの回数になります。 またここ数日は北海道南西部・根室地方中部でも、ぞれぞれ震度2の地震が起きています。 胆振地方中東部以外で最近目立った地震は、10月下旬から国後島付近で連続発生していたものが該当します。特に11/5は04:26に震度4・M6.2という規模の地震が起きています。 北海道では今後、根室沖を中心とした千島海溝沿いでM8.8以上の「超巨大地震」発生確率が40%とされています。 政府の地震調査研究推進本部によるものですが、40%と言えども「切迫している可能性」という言う表現になっていますので、継続した警戒が必要と言えるでしょう。