ITOITO-STYLE 編集部
【茨城】茨城県南部で最大震度3・M3.8の地震(2019/06/06)
2019/6/6は茨城県南部で最大震度3・M3.8の地震がありました。ちょうど中央構造線に沿った位置が震源です。
5月下旬あたりから中央構造線と相模トラフに挟まれた領域での有感地震が目立ちます。
5/25には千葉県南部で最大震度5弱・M5.1が起きたばかりです。
茨城県南部は例年、地震は多い震源エリアではあります。
近年の地震で特に最大震度5弱以上のものを見てみると次のようになります。
2016/05/16 21:23, 茨城県南部, 震度5弱, M5.5
2014/09/16 12:28, 茨城県南部, 震度5弱, M5.6
2013/11/10 07:37, 茨城県南部, 震度5弱, M5.5
2011/07/15 21:01, 茨城県南部, 震度5弱, M5.5
2011/04/02 16:56, 茨城県南部, 震度5弱, M5.0
2011/03/24 08:56, 茨城県南部, 震度5弱,...
【東京】鳥島近海で最大震度4、M6.1の地震(2019/06/04)
2019/6/4は鳥島近海で最大震度4、M6.1の地震がありました。
震源の深さは440km、フィリピン海プレート内での深発地震です。
このあたりで発生する地震は深く規模が大きなものが多く、鳥島近海では2012/01にM7.0、近辺では小笠原諸島西方沖で2015/05にM8.5という大規模なものが深さ590kmで起きています。
深発地震は震源の深さが深い地震ですが明確な定義はなく、200km以深で発生する地震を深発地震と言っています。
また深さ約670km以深ではほとんど発生しないとされていますが、小笠原海溝やトンガ海溝など一部の地域では、これを上回る深さの深発地震も少数ながら発生しています。
緊急地震速報は2006年から震源の深さが150kmより深いと推定された地震について、震度の予測が難しいため震度を発表しないことになっています。
ただ、深発地震で日本で被害が出た例では、2014/05の伊豆大島近海地震(深さ約162km、M6.0)があり、緊急地震速報の対象とならない150km以深でしたが東京都で最大震度5弱の地震を観測。
前述の小笠原諸島西方沖における2015/05のM8.5では、関東地方を中心に停電、エレベーターの緊急停止による高層難民、交通機関のマヒなどの大きな影響が出ました。
この時、東京の六本木ヒルズは「円描くよう」に揺れたとのこと。
【東京・千葉】東京湾でM3.4、関東大震災震源域で複数の地震(2019/06/02)
2019年5月下旬から関東地方を中心に有感地震が複数起きていますが、6/2の千葉県寄りの東京湾で発生した小規模な地震は震源としては半年ぶり、かつての関東大震災(1923)と元禄関東地震(1703)の震源域に重なります。
相模トラフ付近で派生する地震の発生間隔については複数の説があり、元禄型は相模トラフ沿いの相模湾から外房を震源域として再来間隔は1000〜1500年というものと、200-300年程度の可能性もあり得るとの説もあります。
政府の地震調査委員会による今後30年内の長期評価においては、M7.9〜8.6の地震は
①関東大震災(大正型関東地震)については2014年の時点でほぼ5%以下
②元禄型関東地震(元禄関東地震)については2014年の時点でほぼ0%
となっています。
しかし、熊本地震・大阪府北部地震・北海道胆振東部地震なども発生確率がほぼ0%となっている断層帯付近で発生しているため、警戒は必要でしょう。
【千葉】千葉県北東部で最大震度4、M4.7の地震(2019/06/01)
2019/06/01の07:58頃、千葉県北東部で最大震度4、M4.7の地震がありました。
この震源で起きる地震は比較的に中規模なものが多いようで、近年の最大震度4以上かつM5以上のものを見てみると次のようになります。
2018/10/12 13:15, 千葉県北東部, 震度4, M5.3
2016/10/20 11:49, 千葉県北東部, 震度4, M5.3
2012/10/12 13:57, 千葉県北東部, 震度4, M5.0
2012/09/14 02:22, 千葉県北東部, 震度4, M5.1
2012/04/29 19:28, 千葉県北東部, 震度5弱, M5.8
2011/05/22 07:06, 千葉県北東部, 震度4,...
【北海道】北海道東部でM3.5〜4.1の地震(2019/5/28〜5/30)
2019/5/28〜5/30にかけて北海道東部で最大震度は小規模ながらM3.5〜4.1の地震がありました。
1日ごとに震源が移動しているように見えます。
北海道東方沖は震源の深さが約70km・釧路地方中南部では同140kmと深めなので、太平洋プレートと北米プレートの境界部かもしれません。
北海道東方沖での有感地震はさほど頻度は高くなく、近年で起きた規模の大きなものは2015年7月のM6.2(最大震度3)。
釧路地方中南部での有感地震で近年で起きた規模の大きなものは、2015年6月のM5.0(最大震度5弱)です。
釧路でM5.0が起きた1ヶ月後に北海道東方沖でM6.2が起きたことになります。
また、北海道の千島海溝側では最近になって地震が増えてきている印象があります。
特に根室半島南東沖での有感地震は2016年以降は年間14〜15回程度ですが、今年は5月で早くも10回程度と頻度が高めです。
千島海溝沿いの広い範囲では、今後30年内にM8〜9クラスの地震の発生が想定されており、発生間隔としてはすでにいつ起きてもおかしくないと言う見かたもあります。
千島海溝と日本海溝に沈み込む直前の太平洋プレート(アウターライズ)内では正断層型巨大地震が発生することが指摘されています。(千島海溝側のアウターライズ地震断層は、数は多いものの浅い傾向にあります)
アウターライズ地震が起きた場合、陸側の揺れは小さいながらも津波が沿岸部に押し寄せる可能性がありますが、このアウターライズ地震については震源断層の情報が無く想定シナリオ地震が設定できていないのが現状とのこと(JAMSTEC公開資料より超概略)。
津波を伴うM8〜9クラスともなれば個人や家庭で備えるには当然限界があり、それこそ官産民それぞれの粒度で広範囲に渡りキメの細かい備えを連携しながらおこなう必要性がありますが、次の巨大地震が実際に起きるまでにどこまで実現可能なのでしょうか。
まずは個人や家庭レベルで備えた上で、危機感を共有できる人々が地域ごとに連携・共助できる仕組みを事前に作ることも必要でしょう。
【茨城】茨城県北部で最大震度4・M4.2の地震(2019/05/27)
2019/05/27の04:04頃, 千葉県北部で最大震度4・M4.2の地震がありました。
5/25には千葉県南部で震度5弱・M5.1、5/26には同じ環太平洋火山帯のペルーでM8.0と大きめのものが続いています。
5/26〜5/27にかけてはM3クラスの地震も国内で複数発生。
近年の日本では経験の無い「真夏の大震災」が起きないことを祈るばかりですが、起きた場合に何が対策として可能なのかを個人やご家庭レベルでも考えておく必要はあるでしょう。
首都直下地震や南海トラフ巨大地震などが万が一、猛暑酷暑の真夏に発生した場合、初動においては国や自治体、自衛隊・消防・警察によるスピーディな対応は期待できないと認識しておくべきです。
停電・断水・都市ガス供給がストップ、都市機能も大規模かつ広範囲に麻痺。熱中症の危険性がある中で水も無く涼をとることもできないケースも考えられます。
生鮮食品などはすぐに傷み始めますが、自治体によるゴミ収集はできなくなります。
深刻化するのはトイレ周りで、各地で衛生環境が急速に悪化していくことも想定できます。
備えていた人たちと備えていなかった人たちとの間で関係が悪化することも考えられますし、支援物資を巡っては避難所入所者と自宅避難者との間でトラブルが発生する場合もあるでしょう。
個人や家庭で何をどこまで備えておけばどのような対応ができるのか、想像すら難しい状況になることも考えられますが、ともかく可能な限りの想像を巡らせて、出来る範囲で(無理なく)備えをしておく以外の方法は無いでしょう。
【海外】南米ペルーのラグナス付近でM8.0の大地震(2019/05/26)
2019/05/26の16:41頃、南米ペルーのラグナス付近でM8.0の大きな地震がありました。
深さは約110kmと深めですが、現地震源付近では停電が発生・多くの建物で外壁にひびが入ったり崩壊などの被害が出ているようです。
日本列島と同じ環太平洋火山帯に属し、ペルーを含む南米も大きな地震が比較的よく起きる場所ではあります。
近年のペルー付近での大規模地震をいくつかピックアップしてみましたが、日本での地震年表と照らし合わせて見ると、興味深い何かが見えてくるかもしれませんし、それは単なる「こじつけ」と言われてしまうものかもしれません。
しかし地球上で発生する地震の約90%が環太平洋火山帯で発生し、活火山の75%が環太平洋火山帯に点在しているのは事実であり、その中でも日本列島は4枚の巨大なプレートが重なり合う場所に位置しています。
この領域では、ほぼ毎日どこかで大きな地震が発生しています。
環太平洋火山帯内で大地震が起きた場合、前後して他の場所でも大きな地震や噴火が起きることも多いので、警戒と備えだけは怠らずに。
【千葉】千葉県南部で最大震度5弱、M5.1の地震(2019/05/25)
2019/05/25の15:20頃、千葉県南部を震源とする最大震度5弱、M5.1の地震が発生しました。
千葉県南部では昨年あたりから震度4以上が複数回起きています。
近年の大きめのものをピックアップすると、
2019/05/25 15:20, 千葉県南部, 震度5弱, M5.1
2018/06/26 19:46, 千葉県南部, 震度4, M4.4
2018/06/16 11:09, 千葉県南部, 震度4, M4.5
2011/12/03 05:55, 千葉県南部, 震度4, M5.2
2009/02/17 04:54, 千葉県南部, 震度4, M4.6
となっています。
また、5/24〜5/25にかけて本州ではM3以上の地震が相次いでおり、5/24には埼玉県北部で最大震度3、M4.2がありました。
埼玉県北部は中央構造線に近い震源ですが、頻度は高くありません。
しかし近年で見ると2015年5月には最大震度5弱, M5.5という大きめの地震が起きています。
2019/05/24 12:40, 埼玉県北部,...
【九州・四国・沖縄・台湾】九州四国沖縄で小規模地震、台湾でM4.8(2019/05/23)
5/23は四国(伊予灘)・九州(日向灘,福岡,奄美大島)で小規模な地震が相次ぎました。
特に中央構造線沿いの伊予灘に関しての有感地震は今年01/03以来。
緯度経度で見る限り伊方原子力発電所のすぐ沖合のようです。場所が場所だけに気になりますね。
今回の規模は最大震度1・M3.4と小規模ですが、5年前の2014/03/14には最大震度5強・M6.2と大きめの地震が起きています。
(この時の震源は、伊方原発からは45km程度離れていました)
同日の国内での有感地震は他に、富山県西部で震度1・M2.3、長野県北部で震度1・M2.0とごく小規模なものが発生しています。
また、5/23は台湾東部でも14時過ぎに最大震度5、M4.8の規模が発生。
午前中にも花蓮市でM3.6の地震がありました。
今後数十年内に、再び複数の大規模震災が起きる可能性が極めて高いと見られている状況ですが、地震の予知が難しいものであることは周知の通りです。
「いつ起きるか」を気にするよりも「起きたときに命さえ無事ならその後を乗り切る備え」を考えていくべきでしょう。
【国内】全国的に活発化する地震と火山(2019/05/18〜05/20)
2019/05/18〜05/20にかけて、日本国内全域で地震と火山が活発なようです。
5/18には宮城県でM4.6、5/19に日向灘でM3.9と4.0、5/20に千葉県南東沖でM3.9。
火山に関しても福島県と山形県の両県にまたがる吾妻山が5/9に噴火警戒レベルを火口周辺規制の「2」に引き上げられた後、関東の草津白根山・箱根山が活発化しています。
吾妻山のほうはその後、火山性地震は一応の収束傾向のようですが、草津白根山(群馬県)では、5/15より白根山の湯釜付近を震源とする火山性地震が増加。
湯釜付近では、昨年10月から浅い場所の膨張を示す地盤の変化が継続しています。
箱根山(神奈川県)についても火山性地震が増加・火山活動の高まりのため噴火警戒レベルが火口周辺規制を示す「2」に引き上げられました。
図には載せていませんが、M2〜3クラスの地震も複数発生しています。
共同通信社が5/19 18:47に配信したニュースで、林能成関西大教授(地震学)が行ったアンケートによれば日本の地震学者が『南海トラフ巨大地震について、事前に発生する時や場所、規模を正確に言い当てる直前予知を100回試みても99回程度は失敗する』と考えていることが判ったそうです。
少し大きな地震が起きたりすると、世間では「いついつまでに大地震が起きる」というウワサ話が流れますが、現実問題として地震の予知は難しいのです。
いつ起きるかを気にするよりも、起きた時・起きた後に何ができる状態であるかを考えて、備えを進めておきましょう。










